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メンタルを骨折した自営業者が、メンタル回復方法の試行錯誤をまとめてみる

私事ですが、今年の春〜初夏にかけて、メンタルをポッキリ折っておりました😌

2021年の秋からずっと繁忙期が続き、「こんなご時勢に色々とお仕事を頂けるのはありがてぇ」と繁忙期を乗り切っていたつもりだったのですが、
2022年の5月、色々な現場がいったん一段落した途端にメンタルがやられました。

当時、齢33歳。加齢による自分の体力の低下に気付かず面白い仕事を詰め込んでいろいろなものを作りまくったあげく、メンタルのガス欠。
20代の時と同じノリで「ま、1週間ぐらいはゆるめに仕事して、適当に旅行にいったり酒飲んだり好きな音楽聞いてたりしたら治るっしょ🤪」と軽くみていたのですが、
ちょっと元気になったかな?もう大丈夫だな!と思ったらすぐにまた絶望的な気分に襲われる&まったく仕事をする気力が湧かない日々が続き、「おや、、、これはもしかしたらヤバいやつでは?」と焦りはじめました。

教訓:「忙しくても、仕事が楽しければメンタルを消耗していない」わけではない。自分としてはただ楽しくて無双状態でも、体力と精神力の取り立て屋は確実にいつかやってくるのが30代以降の宿命だから、三十路超えてからはエネルギーの使いすぎに気をつけるべき

"メンタル緊急事態宣言"の発令

普通に事業主の利害として判断すると、精神状態がヤバい人に対して不安を感じるのが道理のため、SNSにメンタル不調について発信しないほうが基本的にはベターなのはわかりつつも、
とはいえ普通にしているとこれまで通りにガンガンお仕事依頼やご相談などが来てしまうので、「メンタル緊急事態〜〜〜!!!!!!カンカンカンカン〜〜〜!!!!!」とSNSで騒いで危険エリアののろしをあげることにしました。今の精神状態だと、ご依頼を丁重にお断りするのにもメンタルを削るだろうと判断。

さらに、メンタルケア強化週間を設定。最初メンタルのヤバさに気付かずに、出張先で閉塞感のある部屋にこもってずっと仕事していたら見事に精神状態が悪化したので、それ以降は自分の精神の快適度をめちゃくちゃ意識し、メンタルドリブンで様々な意思決定をすることを決意しました。

具体的に、どういうことに気をつけたかと言うと、例えば以下のようなことです(おおっぴらに書けないことも多くある)。

  • 出張滞在先を、自分が鬱々としやすい条件の場所にしない(狭くて閉塞感のある場所とか)滞在環境に注意する

  • 業務効率は良いけど飽きてるルーチンがあったら、別の選択肢を選ぶ(なるべく気分転換になってメンタル回復しそうなことを増やす)

  • 本当に食べたいもの食べる

  • 地獄の繁忙期をどうにかこなした後は、前から欲しい物があったら値段気にせずなるべく買ってあげる

  • そして資金ショートの懸念は事業主のメンタルに悪いので、狙える資金調達はやりすぎるぐらいにゴリゴリやる(事業復活支援金とか、虎視眈々とゲットしにいきました)

「とにかく、自分のメンタルが少しでも満足したり快適なことをやる」という感じ。やってみるとこれがかなり楽しい。自分の快適さで色々な調整や意思決定をしていると、貴族になった気持ちになれました。

この時点で「やばい、早くメンタル回復しないと……」という焦りから、「楽しすぎる、なんならずっとメンタル折っててもいい」という貴族のマインドになれたので、その時点で良い方向にむかいはじめた気がします。

「メンタル骨折貴族」としての日々を満喫しはじめた

そして5月は仕事をお休みし、本職を「メンタルケア芸人」にジョブチェンジしました。

教訓:メンタル折った時は、仕事できないことを焦らずに己のメンタルご自愛を本業として最優先するのが吉

目的なくいろんな人と話すor電話する

また、SNSに「メンタルやばいです」と投稿するのは一見まずそうに感じるのですが、結果的にまわりの自営業のクリエイターの方々から「実は私も……」と連絡をいただくようになってメンタル互助会状態になったり、心配した(?)知人友人が遊んでくれたりもしたので、非常に助かりました。
忙しい時は友人づきあいや、ただ目的もなく人に会ったりする社交活動が疎かになりがちなので、それを取り戻すように色んな人と会いました。

同業のクリエイター・アーティストの皆さんとだらっとFacebook通話で長電話しながら、「色々大変だけど頑張りましょうね」とお互いの身の上話を聞いたり励まし合ったりしたのも大変癒やされました。電話だと、忙しい人でも相手の空き時間に比較的気軽に話せるので良い。Zoomより構えずに場所を選ばず話せるし、おすすめです。

知人友人も「いつも忙しそうだからそっとしておいてたけど、今なら話せそうかなと思って」と声をかけてくれたので、休暇モードを発信すると、最近あまり会う機会のなかった人と話す機会が生まれるかもしれません。

教訓:「メンタルやばい」とオープンに打ち明けることはリスクもあるけど、共感してくれる仲間や声かけてくれる人も増えたりするぞ

視聴するエンタメの内容にも気をつける

20代の頃は、ちょっと病んでも音楽を聴いてたらなんとなく元気になっていくことが多かったのでそれに準じてエモめの曲をサブスクで色々聴きまくってたのですが、なんか逆に病みが促進されている気が。

令和時代のポップソングは精神の深淵を扱っているようなものが多く、メンタル落ちてる時に聞くとかえって毒だと気付きました。代わりに聴いてるとメンタルに良かったのが、バブル時代のベッタベタな楽曲です

この時代は、感情表現があまりにもシンプルで良いです。あまりにバカバカしすぎて手垢がついていて、自分が悩んでいることとかが極めて些末に思えてくる効果が……。

ベタベタのスナック歌謡メドレー、おすすめです。

個人的に、メンタルが落ちてる時に聴くと深淵に転がり落ちてヤバい曲の例です(令和時代の曲ではないが)

摂取する栄養の改善・代謝の促進などフィジカル面のメンテ

結果的に一番メンタル回復に効果大だったと思うのが、身体のケアです。メンタルの不調という極めて掴みどころのないものの治療ってどうやるのか皆目検討がつかなかったのですが、結局のところ物理的に摂取しているものがメンタルに与える影響が思った以上にでかいことに気付いていきました。

カフェイン断ち

効果絶大だったのがカフェイン断ち。同じく自営業のアーティストの友人が「カフェイン摂取は鬱にテキメンによくない」と教えてくれ、無意識に毎日ガブガブ飲んでいたものだったので「え!?これアカンの!??」と驚愕。

作業のおともにいつもコーヒーがあった

思えばメンタル消耗しまくっていた時期、毎日コーヒーやエナジードリンクをガブガブ大量摂取することで眠気をごまかし、テンションを無理やりぶち上げて深夜まで仕事し、そして睡眠の質が悪くなり、早朝に目覚め、その眠さをさらにカフェインで誤魔化す……という睡眠負債のループを送っていました。冷静に考えたら死ぬな

ちゃんと眠気がくるのは健康的なことなのだ、眠気を誤魔化さないぞ……!ということで、カフェでも普段は頼まなかったノンカフェイン飲料を飲み始めたのですが、意外とうまい。ミントミルクティーとかクラフトコーラとか、意外と美味しいものはたくさんありました。

発酵食品の積極的な摂取

次に良かったのが発酵食品の積極的な摂取。「ヤクルト1000で死んだように眠れた」という声が続出しているように、発酵食品や腸内環境と眠りの質は密接に関わっているようだと気付きました。

下北沢のボーナストラックにある「発酵デパートメント」で大量の回復(発酵)アイテムをゲット&発酵メニューを堪能。

塩麹や美味しい味噌を買って、手近な料理にとりあえず発酵食品をぶっこみまくるという荒療治を行いましたが、割と速攻で睡眠の質の改善がみられました。

スパで身体の代謝をしっかり促進させる

最後のダメ押し的に効果大だったのが、スパラクーアに1日こもること。やっぱり年齢とともに代謝が落ちているのか、ヘビーな疲れは自然回復しないようになってしまったのだなと。ちゃんと温泉とかサウナとかで汗をかくと、その日はグッタリしてても翌日からはかなりスッキリしました。ラクーアは聖地です。

教訓:メンタルがやばい時は、フィジカルに摂取するものが悪影響を与えていたりする可能性があるので、普段食べるものを見直すのが吉。フィジカルとメンタルは密接に繋がっている……!

ついにメンタル回復

ということで、涙ぐましい試行錯誤の結果どうにかメンタルが回復し、今は元気です!(とはいえ、限度を越したハードワークなどの無理はしないようにはしてますが。20代と同じノリで働くまいと誓った)


フリーランスは「休むのが怖い」となりがちで、その気持ちも本当によくわかるのですが、「休むことは大事な仕事の一部」なのだなと学びました。特にコロナ禍は気分転換やリフレッシュの手段がかなり制限されているので、無意識に疲れやストレスがたまっている鬱予備軍の方は予想以上にいるんじゃないかなと思っています。

30代は働き盛り。仕事が面白いのはやまやまですが、身体には確実にデバフがかかっており、30代からの過労はかなりツケがくるものなのだなと痛感したので(自分としては絶好調でも、何かの瞬間にガクッときたりすることがあるのが怖いところ)、いま忙しくお過ごしの皆様も、心身のメンテ・ケアにはくれぐれもお気をつけください。

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