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北部イギリスの旅(13)〜北イングランドの聖地から国立公園へ

(このイギリス・アイルランド旅行記は以下に全部リンクがあります。よかったら。)

6日目午後、当日も(12)の記録でもアニック城までしか行けてない・・・なんとか国立公園内の宿に辿りつかなきゃ!

アメリカだったら距離的には問題ないのですがね。道のクセ(制限速度や狭さ)とPoint of Interestの多さで思うように進めない 笑

ニューカッスル・アポン・タインは町も大きいし(駐車スペース探すだけで大変)すっ飛ばします。

本当に一瞬車窓からだけ、タイン川と向こうに続くニューカッスルの街。
となりを通ることを忘れててこんなのしか撮れなかった。。。エンジェル・オブ・ザ・ノースです。2世紀にわたり炭鉱が稼働した場所の丘の上に立っています。ボーイング757より大きい彫刻として有名。
Wikiに詳しいのでそちらをどうぞ。
目的地はダラムDurham. 炭鉱業があり、かつここは王侯貴族ではなくプリンスビショップが治める宗教都市としても有名でした。そうそう、ダラム周辺には「有料道路」があるんですが(ダラム市内に入るクルマを減らそうとしている)日曜は無料なので支払いを心配しなくて大丈夫。ダラム大聖堂などをみるなら市街に入る直前に大きな駐車場があるので(Prince Bishop Car Parkがおすすめ)それを使うことをおすすめします。
ダラム大聖堂。入場は無料ですが「寄付歓迎」ってことで、Apple Payなんかで寄付が簡単にできるようになってます。日本の神社さんもどんどんこういうお賽銭受け取り方法、入れた方がいいんじゃないかな。
大聖堂の中庭側の回廊から。写真を撮る私の背後は図書室らしい。
大聖堂とは芝の庭園を挟んだ向かい側にダラム城があります。現在はダラム大学として使われており、基本学生以外立ち入り禁止。でもちゃんとツアーがでているので(一人5ポンドだったかな)オンライン予約もしくはすぐとなりの建物にある図書室で予約を取ることができます。
図書館わきにはこんな多肉植物でできた十字架。
ダラム城だった中庭部分。もちろん普段は学生がいっぱいなところ。今日は日曜なので比較的静かです。ダラム大学はオックスフォード、ケンブリッジに次ぐ歴史在る大学として有名なのだそう。
ツアーガイドは学生さんのボランティアらしい。
砂岩が当初(12世紀?〜17世紀くらい)の建築には多用されているようで、壁にその模様が。そして(砂岩って結構脆いから)人が触って来た部分は見事にへこんでいます。
最初に地下部分の、昔の礼拝堂に案内されます。ダラム大学校内で一番古い部分。10世紀に建てられた聖カスバートを祀った教会部分。
今度は学生寮わきを通ってかつての城主が使ったエリアへ。ここはもともとは外界に接していて、写真左側が正面の入り口、右のガラス部分は本来はなくて中庭へと伸びる階段だったそうです。
城のもとの正面入り口。とても古い物だしその精緻な作りは説明を受けなくてもこれはすごいな、とおもうもの。
そして廊下には城の文化財などがずらりと。ちいさなミュージアムになっています。
詳細忘れたけど、有名な建築家が「浮いたように見える」階段にしたかったのだそう。でも何百年も経ち歪んでしまっているので基本的に立ち入り禁止。
壁や階段のあちこちにつけられた「まるいもの」はパイナップルなんだそうです、ほんとに。
何故パイナップルが?
その昔パイナップルってとても珍しい果物で、有力者の家のパーティーなどでテーブルの中心に置かれてみんなが「おおおおー」っていうものだったらしい。で、あとで出てくる果物は他の物でパイナップル自体は使い回し(他家のパーティーなど)されることが多かったらしいです。
つまりパイナップル=富と力の証、ってこと。そういえばイギリスのあちこちで古い建物にこのパイナップル風の物はよくみます。
それでも美しい階段です(すいません、個人的に階段の構造大好きなので。。。)
これは昔のグレートホール。ハリーポッターじゃないですが、学生が勉強したり食事したりするところです。
私達ツアー組は前方のほうに好きに座って、解説を聞きます。
ツアーは45分位で終了。大聖堂とダラム城のエリアには比較的新しい(それでも軽く100年以上)建物も建っていますが、テイストを揃えてあるから気にならない。(前も書いたけど)ヨーロッパのこういうところ、すきだなぁ。
そして昔ながらの公衆電話ボックスと赤いポスト(ここのは6角形で珍しいと思いました)。
さ、ダラム観光終了して移動順です。
日曜の夕方だからか、観光客だけではなく食料品などの袋をさげた学生らしき人たちもよく見かけました。
坂を下ってダラムの街の中心の広場に。
2階がカフェなんですね。金色のティーポットがイイ感じに目立ってました。

ダラムから宿のある町まで1時間すこし、給油もしながら走ります。ノース・ヨーク・ムーアズ国立公園内です。名前の通りヨーク(市)の北の広大なムーア(荒野)が広がるところ。

本日の宿。たまたまオーナーに声をかけられて話しました。ここには27年住んでいらっしゃるのだとか。(こういうときは日本から来たって言った方がウケがいい 笑 ウソはついてない。)
えーーーと、駐車スペース探すの大変なんですけど・・・ あとで分かったのですが、レストラン併設パブ(いや、パブにレストランがついてるのか?)に地元のひとが沢山いたんです。さすがパブ文化。夜に彼らが帰ったら駐車スペースはいくらでも、になりました。
パブのカウンター、いいですよね。呑みたくなる。そうそう、宿のチェックインチェックアウトとかもここでやります。
鹿が聖なる動物、みたいな認識は日本でなくても広くあるのかな。
宿の裏手にはこんなロッジ風の宿泊施設も。
2階に部屋がありますが、その一角には明かり取りと言うよりは星を眺めるための窓とソファ、何冊の本などが置かれています。そう、ここの国立公園はInternational Dark Sky Association(国際ダークスカイ協会)に認定されたダークスカイエリアなんです。
大きさもちょうど良くてベッドもよかった部屋。右手のドアがバスルームに続いてますが、バスルームに(特に暖房パネルのお湯が止まったあと)すぐに温まるようにと温風が出る仕組みがついてました。Dimplex社の。。。懐かしいなぁ、私の子供の頃、家にディンプレックスのオイルヒーターがあって、我が家ではオイルヒーターと呼ばずディンプレックスと呼んでたのよ。
部屋の窓からの風景は、さらになんとなく山小屋を感じさせます。
お腹がすいた!のでとにかく夕飯。(まだ夕方五時半w)パブのとなりの食事出来るスペースは、しつらえも壁などの色もリラックス出来ます。
今日はパイントが2つ。ティモシーテイラーのエールと(大体タップで準備されたビールの会社の名前がはいったコップが使われることが多いんだなとやっと気付く)
このエリアのWainwriteのIPAだったと思う。私はここでは上のエールが好きでした。
食事が出るのを待つ間、ちょうど夕暮れ時だったので写真を撮りに外にでました。
ムーア、と言ってもこういう集落のあるところではちゃんと畑にされたりしているところが多いです。食事を待っているんでなかったらこのベンチに座ってしばらくぼーっとしたかったなぁ。
日が落ちるのって、なんであんなにあっという間なんですかね。空の色の変化も同じ時がない。
あっという間に暗闇が広がってきます。んー、やっぱり明日この辺の短いトレイル歩きたい。。。
ご飯が来ました。この日初めて理解したんですけど、付け合わせに「サラダ」を頼むと生野菜、Veggieを頼むと温野菜が出るんですね。そしてポテトはだいたい必ずついてくる。日本でいったらご飯だから、当たり前か。
オットは牛ランプ肉のステーキ。最近ランプ肉出すところ増えた気がしません?それともアレかな、「ヒレカツ」「ロースカツ」的にどの肉かを知らせるようになったのかな。
まぁ味がしっかりしてるランプ肉は好物なので、知らせてくれるの嬉しいけど。
オットの頼んだのはVeggie. 昔イギリスで温野菜というと大体親の敵かというほどに火が通り過ぎて閉口したけど(安いところでしか食べなかったからかな)、ここはちゃんと歯応えも香りも残る調理で。というか、今回どこで何を食べてもかなり美味しいです。
昔からイギリスに行ったというとみんなに「ご飯大丈夫だった?」って聞かれるけどご期待に添えない返事ばかりしてます。何でしょうね、あの「ご飯美味しくない」伝説は。歴史ある国は調味が違うだけで、ちゃんと美味しいものを出すと思うんだけど。
私はポークのマッシュルームバターソースだったっけ。こちらも加減良く火のはいったポークで全然パサつかず、美味しくいただきました。
夕ご飯のあと、ちょっと外に出てみます。黄昏時というかもう夜の帳がほとんど降りかけています。集落の光がぽつんぽつんと見えると安心するのは、人間が寄り添って暮らす生き物だからでしょうか。
今日も沢山歩いたし、さっさと部屋にもどって寛ぎますか。

ちなみに、夜は寒かったのと(わざわざジャケット着て外に出る気しない)、宿自体の灯りが結構あかるくて、室内から窓を通して、では星はそれほど見えませんでした。ざんねん。

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