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キャンプinユタ州中央部(4)〜州間高速もシーニックドライブだった

最終日です。今日はテントやらなんやらを片付けて帰宅するのみ。。。といっても再び500kmくらいは走ります。さすが大陸。
勤労感謝の日レイバーデイだったのですが、幹線道路であるUSハイウェイが工事であちこち閉鎖・・・「仕方なく」州間高速70号線(I-70)をしばらく走ることに。前にも書きましたがI-70のこのあたりの制限時速、130kmです・・・バイクの人、大変。

本当はキャンプ地から直線的に北上したかったけれど「道路工事シーズン」なので通れず。ということで1日目と多少は違う道が走りたいから、と、こんな道程になりました。真ん中あたりにあるハンティントンというところまでが前回とは違うルートになります。
朝方 風が強すぎて目が覚めてしまいました。まだ6時前。。。今の日の出はほぼ朝7時。でも雲が多いと朝焼けの色の変化が早い時間から見えます。
オレンジ色が広がってきました・・・今年は山火事の少なめなユタ州なので朝焼けのオレンジはこんなもの。山火事で上空に粉塵がいっぱいだと見える範囲が全部、恐ろしく感じる程のオレンジに染まることもあります。
オットが起きてきました。ふと見上げると美しい虹がくっきりと!確かにぱらぱらとお天気雨が降っていたんですが。思わずまだ早いのに息子も叩き起こしちゃいました。
雨が時々ぱらぱらと。そしてその雨粒をつけた枝先の葉が朝日を浴びてそれはそれは美しく輝いていて、おもわずうっとり。
明るくなってきました。朝ご飯準備しなきゃ。この写真にある日除けのあるあたりは「ピクニックエリア」と呼ばれ、国立公園や州立公園なんかには日中に食事をしたり簡単なBBQをしたりするこういう場所がよくあります。
木々の間から太陽が顔をだして、気温がぐん、と上がります。私が朝ご飯やお弁当にするサンドイッチを作っている間に男性陣で寝袋などを片付けてテントを畳んでくれました。
前に書きましたが、我が家のテントは「ワンタッチ」式であっという間に設置できる(開くだけ)し、すぐに畳めます。難点は重いことと袋がデカい(大きめになってる)こと。コンパクトに移動するキャンプ向きではありませんが、トラックにぼんぼんと荷物を詰めるウチのスタイルにはめちゃくちゃ合ってます。
このテント、一瞬で(一人ででも)セットアップできるのがすごい。拡げて四隅を固定し中に入って真ん中を押し上げたら出来上がり。(←リンクは公式の動画です)雨の中でテントを張りたいってときも1分で雨宿り出来る場所が出来上がります。(この写真は帰宅後テントを干している写真なので上にかけるタープや入り口になる前室部分は付けてませんが、この部分を含めても設置に5分かかりません。)
午前10時からキャンプ場一帯のスプリンクラーが動くと聞いていたので(まぁ、芝が張ってあるから)それまでに片付けなきゃーとは言ってましたが9時過ぎには出発できました。まずはI-70を西に向かいます。なんとなく「ここは通った事があるはず」と思ってたのですが勘違いだったようで・・・この先がこんな素晴らしいシーニックドライブだったとは!と今回初めて、夫婦で驚きました。というかこれまで通ってなかったこと自体に驚いた。
そういえばこの茶色い看板に書かれている「ゴブリンバレー州立公園」って、まだ行ったこと無かったような・・・このあたり、微妙に近くて遠いので来てなかったのかも。
青い看板、読めます?「I-70ではこの先100マイル(160km)Service(ガソリンスタンドとか)はありません」って書かれてます 笑 まぁよくある看板ですが、これなかったら電話も繋がらないところで立ち往生、とかあり得ますからね・・・
あのすごいギザギザのあたりに景色を眺めるためのレストエリア(といっても「ぼっとんトイレ」くらいしかない)があるらしいので停まってみたんですが、いやーすごい景色だった。そしてすごいすごいと叫んでたら写真撮り忘れました。爆笑
サン・ラファエルリーフ(Reef,岩礁という意味)というのだそう。映画Carsでマックイーンがデートにいく山は「ルート66にあるキャデラックランチ(←リンク記事に写真あります)だ」という話がありましたが、こっちだったんじゃないの?と強く思う。そのくらいものすごい景色です。
展望エリアをでたばかりでこの景色。岩礁の低いところを削ったんでしょうか、うひゃーーーこんなところ通るの?!と、息子が運転しているのをいいことに写真撮りまくって大喜びな54歳母。
次の展望エリアは「ブラックドラゴン渓谷」。赤黒っぽい地層が削り取られて荒々しい景観をなしています。アメリカ人もこういう動きだしそうな荒々しい感じを竜として表現するのね・・・ついでに(コレじゃ読めないかもだけど)この地域の景観はこんな風に地面が押し上げられたんだよーという説明つき。読みたい方はメッセージくれたらこのボードだけの写真もあるので送ります。笑
ブラックドラゴンの西側はまた、全く違う顔をしているのがすごい。岩の色でぱっと見分かりにくいですが、何気に迫力ある景色です。
高速をさらに進むと、こんな「メサ(広大な台地地形)からビュート(てっぺんが平らで周りが崖状になった地形)の間」みたいなものがぼこぼこと。昔のマルボロCMとか映画ミッションインポッシブル2で有名になったモニュメントバレーが南ユタのほうにありますが、地形的にそんなところ???
うん、なんかぼこぼこと飛び出たビュートはモニュメントバレーを彷彿とさせます・・・私達がモニュメントバレーに最後に行ったのはいつだっけ、もう10年以上になる???そろそろ、再訪の時期だよなぁ。
・・・って、モニュメントバレーじゃ無かった!足許はものすごいキャニオンでした。さっきの展望エリアから10分走ったかどうかのところの展望エリアだったのですが、停まってみてよかった・・・グランドキャニオンまで行かなくてもそのくらいすごい景色が目の前に広がってました。
こうしてみると、もうモニュメントバレーとは全く違うってのがよくわかる。
グランドキャニオンの一部といわれても不思議じゃない景色。
上の写真と同じ辺りですが・・・谷間をよく見ると小動物が動いたり、鷹が旋回したりしてます。何十万年もこうしてここにあって、生命だけが移ろってきたんだなぁと思うとちょっと感慨深い。
そろそろ州間高速(I-70)から州道に下りるんですが、え、なに?あのメサに向かって道が伸びてる・・・登るの?登らなきゃいけないの?
ちょうどオットが大きなトレーラーを追い抜いているところですが(時速135kmくらい・・・)いつものようにぱっと抜いていけなかったのでどうしたの?と聞くと「空気が薄くてスロットル全開でも全く走らなくて焦った」とのこと。そうなんです、この一帯標高2000m越えてるのでガソリン車はスピードがなかなか出なくなるんです(私の住んでるエリアでも、場所によってはそうなる)。最近電気自動車ばっかり乗ってるんで私もオットもそういうこと、すっかり忘れてた。
下りようとした高速の出口はメサトップにあって、道がおおきく曲がるところにありました。あー怖かった。そしてここの「展望エリア」は一度出口を出たところにあって、そのためだけに結構みなさん高速をおりてました。(アメリカのフリーウェイ州間高速道路は無料なので下りてもまたすぐ乗れます)
そしてその、高速をわざわざおりてアクセスする展望エリアからの眺め(私達は道が変わるからどっちにしても下りた)。ここもまた!全然風景が違う。岩の性質の違いなんでしょうか、丸い崖肌が印象的です。あれこれすごすぎて、もう「うひゃー」とか「ひえー」とかしか出てきません。
さすがに高速道路で移動中なので展望エリアから下りていこうとかいうツワモノ?頭のおかしい人?はいなかったけれど、よく見ないと気付かないけど、ものすごく深いキャニオンでした。
こえぇぇぇぇ。
混雑した(といっても車が10台くらい停まってただけ)展望エリアから州道に乗り換えて進みます。また前方におおきく、広い低地(でも標高1400mとかだろうけど)が広がって、そのさらに遠くにまた、様々な地層の色と形で不思議な地形が伸びます。
ぱらりぱらりとすれ違う車もあるけれど、基本的に他の人や車を見ません。
色を見ると多分、モニュメントバレーなんかの地層に近そう(つまり年代が近い地層)です。コロラド州の看板に「カラフルコロラド」って書いてあったけれど、ユタ州もかなりカラフルです。
あの中央左側、遠くに見える白っぽい崖と、黒っぽく見える山?との間を目指しています。もう広大過ぎて車についてる地図なしには自分がどこに向かってるのかもわからない 笑 
足許のピンクや白、灰緑色なんかの地層は、場所によって「恐竜の化石の出るところ」とか「ブライスキャニオン国立公園」なんかになる部分と思われます。
走っても走ってもなかなか近付かない高台・・・・まぁ、大陸なんで。そしてとてもユタ州っぽい風景です。
フリーウェイからおりて30分くらい、やっと、やっと、起伏のあるエリアの足許に。
色んな色がみえる地面は、ただ走っているだけでウキウキします。そしてネイティブアメリカン(インディアン)のアートに使われる色の組み合わせって、こういうところからなんだなぁと改めて思うんです。
ところどころに、開拓のために代々住んだ家族がいたのだろうなという建物が残っていたりします。こんな家はまだ新しい方。アメリカの各地に小さな、丸太で組まれた開拓者の家が保存されていますが、こういう道を走っていると「珍しくもない」のがすごい。
左手に見えてきたのはマンティ=ラ・サルのナショナルフォレストを有する山地。今日はそのうちまた、あの山を超えないと家に帰れません・・・ この時点での気温は23℃とかでしたが、あの標高3000m越えてくる場所はまた、寒いんだろうなぁ。バイクのオット、可哀想に。
場所によって「他の惑星の上?」と思うような景色があります。そしてユタ州やネバダ州だと珍しくもない、っていうのが恐ろしい 笑
人口数十人、という町を過ぎて、もうすこしでUSハイウェイに合流するはず、の場所。左の山?の麓にもうUSハイウェイが見えてます。
そして爆走してきた牛に抜かれる 笑 いやいや、そんなことじゃなくてUSハイウェイはやっぱり整備されているので走りやすくスピードも出ます。この写真で左手にみえる山が、来るときも通ったマンティ=ラ・サルナショナルフォレスト。なんか雨が降っていそうな暗い雲がかかってます・・・

この後の写真は(私が運転してたのもあり)ありませんが、実は行きの道中も大変だったマンティ=ラ・サルの山の中はこの日さらに過酷で、車の私でさえもかなり緊張するほどでした。バイクだったオットは「死ぬかと思ったその2(もっと酷かったのがあとにある)」と言ったくらい。
高山なのでまた気温は3-4℃になり、それよりも酷かったのが結構雨が降っていたこと。さらに頂上付近は雨雲の中で前の車のテイルライトがギリギリ確認できるほどの濃霧。ものすごくスピードを落として走ったけれど怖かった。しかもライト点灯せずぶっ飛ばしてくる輩もいて、私の前を走っていたバイクのオットですがめちゃくちゃ怖かったらしいです。

最後は州間高速15号線 I-15 に乗り直して帰宅、なのですが、このI-15もすごい交通量+みんな運転が乱暴+しかも大雨になった、ということで、オットいわくの「死ぬかと思った その1」だったようです。まぁ無事に帰れて良かった・・・



長い記録を読んで(眺めて)くださってありがとうございました。私達の「キャンプ」は単に宿泊がキャンプというだけで、しかもキャンプ歴が20年超えると特筆することも無く、タイトルで「キャンプってどんな感じ?」と読みに来て下さった方には申し訳無い限り。
私達にはメインはロードトリップだったり電気自動車EVのクセによってどんなところで充電しながら進めるかとか、(アメリカでは小さめの)500ccバイクでのツーリングがどんな感じか、などなので目的が他の方とはちょっと違うかもしれないなぁと改めて思いました。

まぁそれでも、海外旅行に行く時「有名な都市を回るだけがその国を知ることじゃない」って思ってチャレンジしてくれる人が増えたら嬉しいなとは思ってます。

次の旅行は・・・ロスの娘の家のメンテナンスにいく往復1000kmの「いつもの」ドライブか、もしくはそれをすっ飛ばして10月予定のイギリス・アイルランドか。
どっちにしても旅のアルバムとしてささっとまとめられればいいんだけども。どうかなぁ・・・結構手間なのよね。笑

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