【全文公開】冬の情感
気がついたら、と言うのがまさにしっくりくるくらい、いつのまにか12月になっていました。それにしたって、この季節感のなさは異常。
それはたぶんコロナのせいばかりではなく、いまや「暖冬」が通常運転になってしまったここ最近の気候変動のせいでもあるような気がします。冬らしい冬を手放したことで、もしかしたらぼくらはまたある種の情感も手放してしまったのではないか、そんなことをふと考えます。
というのも、Moiが運営するフィンランドサークル「nuotio|takibi」で昨日公開されたkukkameriの内山さつきさんによる書き下ろしエッセイを読んだからです。
フィンランドの冬は寒い。そして、暗い。これはもちろん事実であり、ふつうに考えればマイナスイメージであることにまちがいはありません。
しかし、その寒さと暗さゆえにより輝かしく映えるイルミネーションの光が街を飾ります。真っ白い雪は、ときに世界を明るく照らしだす光として心待ちにする対象でもあります。そして、その雪に身を投じて楽しむ冬だけの遊び。弾けるような笑い声がいまにもきこえてきそうです。
そう、冬には冬の歓びがあり、また知恵がある。初めて訪れた冬のフィンランドの印象を綴った内山さんのエッセイから、もしかしたらぼくらが失いかけているかもしれない冬の情感のようなものの存在を強く強く感じたのでした。
さて、Moiのフィンランドサークル「nuotio|takibi」は静かなサークルです。たき火を囲んで、そのぬくもりを共有しながら静かにフィンランドへ思いを馳せる場所です。
今月の投稿ゲスト、kukkameriのおふたりによるエッセイは残り3回、毎週月曜日に公開予定です。舌の上を転がすように、しみじみと味わいたいと思います。
あるいは、これを読んでサークルに興味を持ってくださった方もいらっしゃるかもしれません。サークルの参加資格はごくシンプルです。
・フィンランドが好き
・フィンランドのことが気になっている
なお、参加にあたってはnoteの登録(無料)と毎月コーヒー一杯分(450円)の会費をいただいています。
好きなときにふらりとやってきて、語ったり語らなかったり。そんな静かなフィンランド時間を愛する方のご参加をお待ちしています。
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