Amazonの紹介文
雑感
著者はイーファクター(株)を設立し、今は亡き東京マザーズ上場で、創業者として145億円相当の資産を得たとされる、所謂IT長者。
読了後、そのことを知ったが、序章にそれらのことがざっくりと書かれており、第一章もメタバース関連記事に目を通していれば目新しい内容はなく、読み進まない。
『VR』『Fortnite』は聞き飽きているお話。
読書欲が失せてきたところで、Amazonから「Unlimited対象がまもなく終了」のお知らせ。
気を取り直し、スピードを上げて第二章以降を読み進めた。
第二章:『ミラーワールド=並行世界の実現』の考え方は面白い。
第三章:言わんとすることは分かるが、社会科のお勉強?
第四章:ここは共感できるところが多い。
第五章:最初からこのレベルで飛ばせば良かったのに。
新規事業としてメタバースに注目している皆さんに、一番興味があるであろう、お金の話は出てこない。
(著者のベストセラーは『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』)
この本で、ハッキリと述べている。
「メタバースで、すぐに儲かることはない」と。
この本が面白くなる、後半の内容はかなり先、未来のお話。
話が近未来SF的なので、面白かったのかもしれない。
それらは100年後とは言わないが、数十年先の未来。
その頃には、この本に書かれたことのいくつかは実現していると思う。
ただ、この本が論ずる世界で欠落しているのは、生物としての人間の捉え方。
将来、人々の生活が仮想現実メインになっても生物として食糧は必要。
生活して行く上で、電気・ガスなどエネルギーも必要。
そもそもメタバースを動かすために必要となる、膨大なコンピューターパワー(電気)はどうするの?という素朴な疑問への解は示されていない。
これらをメタバースの中で解決出来ない限り、夢のような世界は訪れず、2022年現在と同じように、資源大国に世の中を牛耳られ、核の脅しに晒される世の中が続いていく。
MOH