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読書感想文 『双葉荘:川崎クニハル(著)』 note で読了

作者の川崎クニハルさん
note で相互フォローさせていただいている。
(扉絵を拝借させていただきました😊)

この物語、WOWOWで『双葉荘の友人』としてドラマ化されており、現在も一部の動画サイトで視聴出来る。

全話note に掲載されており、無料で読むことが出来る。


感想文

受賞のインタビューによれば、この作品が8作目。
演出がご本業の方である。

この物語のクライマックスとなる仕掛けとは別に、物語の中で主人公の月日が大きく動いているが、それに違和感を感じさせないところは巧み。

小説を書いていて物語の中でイベントを作りたいが、殺人などは書きたくない(MOH)人にとって、このような形で物語をドラマ化出来るところは勉強になる。
小説の長さが程良いので、ご本人にどれくらいの長さなのか、コメントで聞いてみた。

MOH
>短編でもなく長編でもない、程良い長さ。
>数えていませんが3〜4万文字くらいでしょうか?

川崎クニハルさん
>そうですね、400字で 160〜170枚位でしたか...中編です。

参考になります😊

主人公の淡々とした想いと、後段の展開をわかり易く中編にまとめ上げたところが、評価されたのではないかと思っている。
途中から幻想的な世界が顔を出すが、主人公を含め生活の描写が細かく現実的なので、幻想シーンが作り物のように感じられない。

『読者に幻想を読ませるためには、現実をしっかり書き込むことが必要』と、有名な作家さんが語っていたのを思い出した。

話に引き込まれ読後感も爽やかで、この物語に続く『室井の山小屋』を読み始めている。作者ご本人から、お話を伺える場があるのは貴重。

川崎クニハルさんは現在、闘病中。
快方に向かわれることをお祈りしたい。


MOH


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