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【読後の感想】あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント/鴻上尚史(著) :: ちょっとした”Workshop”

良い意味で、タイトルとは異なる内容。
長年、舞台演出をされてきた鴻上尚史氏ならではの視点で、思わず日常の所作を確認したくなる実用書。

商品説明
岸田戯曲賞作家で、舞台のほか映画の脚本・監督を手がける鴻上尚史。テレビやラジオでの活躍もめざましい。本書は著者の20年におよぶ演出経験から編み出した魅力的な人になるためのヒント集。メイクやヘアスタイル、ファッションと同様に、ふだんは意識しない感情、声、体、言葉にも気を遣おうというもの。これまでにない「素敵な自分に出会うための」ハウツー本である。

まず、「感情のヒント」として喜怒哀楽の感情への距離を自覚することが大事と説く。次の「声のヒント」は、自分の声を楽器とみなして体と共鳴させ、声で遊ぶことをすすめる。「体のヒント」では、体の内と外、双方向からの作用を意識する方法に教え、最後に、“三つの輪”の中から状況を判断し、有効な言葉を選ぶための「言葉のヒント」を伝授。いずれもイラストや表などを使って丁寧な語り口で書かれているのがうれしい。この“4つの鍵”を開けて自分自身を知り、毎日を楽しく輝かしいものにしてみよう。(鹿野育子)

目次
1 感情のヒント(感情は伝わる;感情は変わる ほか)
2 声のヒント(声の要素;声の大きさ ほか)
3 体のヒント(体の二つの方向;「体の外側へ」を意識する ほか)
4 言葉のヒント(三つの輪;三つの輪の言葉 ほか)


著者等紹介
鴻上尚史[コウカミショウジ]
1958年、愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業。大学在学中の81年、劇団「第三舞台」を旗揚げする。87年、『朝日のような夕日をつれて’87』で紀伊国屋演劇賞団体賞を受賞。94年、『スナフキンの手紙』で第39回岸田国士戯曲賞受賞。舞台のほか、ラジオ・テレビの司会、映画の監督・脚本など幅広く活躍している。

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感想

日頃、ハウツー本は読まないが、noteで何度も取り上げている鴻上尚史氏の本も一冊くらいは読んでおこうと思い、Kindle Unlimitedで見つけた本。

劇団を主催し演出家でもあり、見られ方や話法の本かと思い読んでみると、さにあらず。
目次を見て分かる通り、自分自身を内面からより良い方向へと修正し、それを表に表していくためのガイドブック。

日常生活での肩こり・腰痛の原因とその治し方にまで話が及んでいるのは、有り難い。 肩こりについては早速実践してみている。

著作権に触らない範囲でその文章を挙げたい。

散歩でもジョギングでも水泳でもテニスでも、とにかくなんでもいいのですが、自分の体を動かしている人は、運動することで、自分の体がどんなに快適になるか知っています。体は、動かさないと、なまってきます。動きにキレがなくなり、やがて、運動能力そのものが落ちてきます。  じつは、感情も同じことが言えるのです。ふだん、感情を動かさない人や、同じ方向にしか動かさない人は、感情がなまって、やがて、感情を失い始めます。

1  感情のヒント

人間は、「大切なことを言う時」「本当のことを言う時」「本音を語る時」には、声がふだんの声より低くなります。それは、お腹とつながるからです。
 
自分の心から一番遠いことを話そうとする時、声は高くなりがちなのです。声を高くしておくと、自分の本音とぶつかる心配はなくなります。人間関係が苦手な人で、それでも相手と話さないといけない場合など、自然に声は高くなります。
 
あなたの声の大きさで遊び、高さで遊ぶ。そして、表現を豊かにしていく。  そこから、声の魅力は生まれるのです。

2 声のヒント

ちょっと実験。あなたの首をちゃんと背骨に乗せてみましょう。背骨を楽に伸ばして、首がその上にすっと乗っかっているイメージです。アゴは、地面と平行の感じ。頭は突き出ていず、後ろにも反り返っていない感じ。これかなと思ったら、そのまま、首の後ろを触ってみます。うまく乗っかっていると、あなたの首の後ろは柔らかいままです。

3  体のヒント

人間を傷つけるのは、「面と向かっていう言葉」ではなく、「陰の言葉」だということです。噂話やカゲ口、そして伝聞が、一番人を傷つけるのです。面と向かって「あなたが嫌い」という言葉は、じつは、致命的ではありません。言われた方は、かえって、「だからどうした?」とたくましく反発します。

4  言葉のヒント

付け加え

鴻上尚史氏のことは、noteに彼のTwitterをつぶやいた。

Twitterは時々開くだけだが、noteで記事にする二人が並んでディスプレイに表示される頻度が多いのは、偶然とは言え面白い。

先週も

相互フォローさせて頂いている「きっかけ屋さん」の自伝に、若き日の鴻上尚史氏も出てくる。


MOH


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