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本当に新しい言葉は、「流行」しない。

先日こんなツイートをした。

流行語大賞とは違い、世間には「いつの間にか浸透した言葉」があふれている。
有名なところでは「ドン引き」「ブルーになる」というのはダウンタウン松本人志が言い出した、というあれだ。あともう少しさかのぼると、性行為すなわちSEXのことは明石家さんまが「H」と言い換えることによってテレビで言えるようになった、というエピソードもよく聞く。

そこで最初に引用したツイートに戻るが、最近気になった言葉が
「間違いない」「優勝」である。

「間違いない」は「ハズレがない・正しい」という意味ではあるが、最近気になっていた使い方は以下のようなとき。

用例「この肉とワサビの組み合わせ、間違いないです」

誤用例「なにい?不倫問題でマッチがいない?よく探せ」

なんだこの無理やりな誤用例は。花まる作文ゲームか。それはさておきこの「間違いない」、上記のように食レポでよく見るようになったことから気になりだした。「旨い!」「おいしい!」「やわらかい!」「濃厚!」「口の中でとろける!」「香りが鮮烈!」「シャッキリポンと舌の上で踊るわ!」(一部美味しんぼより抜粋)といったお決まりフレーズがひしめく食レポ界において、さっそくレギュラークラスに入ってきているのではなかろうか。
ちなみに上記の用例のごとく「AとBの味の組み合わせは間違いない」という使い方であれば「正しい」という意味なので元の意味とはかけ離れていないが、最近は単純に食べただけで「これ間違いない」とか言ってるのでもうほとんど「おいしい」と一緒の意味になっている。ついでにいうと間違いないの亜種が「正解」だ。見たことないだろうか、食べた瞬間に「うわ、これ正解やわ」みたいな感想を。なんで関西弁なのかは特に意味ありません。

ちなみにこの言葉いつから使われだしたか、誰が言い出したのかはよくわからない。アンジャッシュ渡部もよく使っていた気がするが、本人は私生活で間違ってしまったから説得力がなくなった。

一応「間違いない 食レポ」「間違いない グルメ」とかで検索してみたが「うんっ間違いないっ」という名前の食パン屋があるという情報しか得られなかった。てかなんだよその名前。

さて、次は「優勝」である。ソフトバンクが4連覇したね、という話ではなくて、この場合個人的な気持ちが上がり切ったことを指す。銭湯好きな友達がいるのだが、そいつがよく使うような言い方では以下。

用例「本日は仕事終わりに銭湯で交互浴を2セット決めて餃子+ルーローハンで優勝しました」
誤用例「すみませんここから先の対応はオプションですので優勝となります」

最初はその友達とその周辺だけが使っているような話かと思ったが、まったく見知らぬ人のツイートなどでもよく出てくるので一般的な言葉になっているんだなと知った。意味としては前述したように「テンションが上がりまくった」「非常にいい気分になった」ことを指す。何かで優勝したような心地よさとして例えられたのではなかろうか。なんとなく「孤独のグルメ」以降にやたらと増えたなんとかメシ系の漫画でよく見る演出な気もする。

こちらもあまりに言語としては一般的過ぎて語源や発生時期がよくわからない。
でも「優勝」って言いたくなるくらいいい気分になっているならいいことだ。よーし今後は自分も使っていくぞ。優勝だ!(浅い)


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