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「飽きっぽい人」が永遠のお得意様なのだなあ
「売れてるビジネス書ランキング」みたいなのをたまに見ると、既視感に襲われやすい。よく見るのが「習慣」「思考」「技術」「人生が変わる」「トップが実践」みたいなワード。
その時代の流行といってしまえばそれまでだが、やはり根底には「上手くいっている人の真似をすれば上手くいく」というのが基本線としてあるように思う。上手くいっている人は超人ではなく、ちょっとしたことに気を付けて習慣化しているだけなんだよ、という方向性。だからこそ書籍でそれを知ることにより、自分もそうなれるのではないか、と思うわけだ。
とはいえ、じゃあ何で何度も同じような本が出るのか。読んだ人みんなが真似て上手くいった、大成功。となればすでに本の役目は終えているわけなので2冊目の必要がないのだが、実際の新刊を見るとそんなことはない。
では本の内容が悪かったのか?と考えるかもしれないが、これまたそうとも限らない。「この本を読んで実践したおかげで上手くいった」みたいなレビューもだいたいあるからだ。ただ「うまく実践できなかった人」「短期間実践したけど継続できなかった人」の層があるから似たような本がまた出るのである。
「朝の習慣ですべてが変わる ~トップ営業だけが知っている25の秘密~」みたいな本があったとしよう。当然トップ営業になりたい、または興味がある人が読むと推定される。だがもちろん読者のすべてが25の秘密を全てあっさり実践できるわけではない。むしろ「なるほど!すべて理解した」と言いながら2週間後には実践してない、という人のほうが多いんではなかろか。
で、こういう人ほど「ランチ後15分間の新習慣 ~トップ経営者が明かす12のポイント~」みたいな本に飛びつくようなイメージがある。
習慣を変えるのは難しいからとも言えるが、まあどちらにしろいいカモ…じゃなくていい読者である。「似たようなことが書いてあるからもう買わない」と言われてしまえば本は出なくなってしまうわけだから。「次は自分にもできるかもしれない」と期待してくれる方がありがたいのだ。
若干話が飛ぶが、これが極端になるといわゆる「信者化」が始まる。●●さんの考えは素晴らしい、ゆえに出る本は全部買う、みたいな状態のことである。そうなると95%内容が同じであろうが関係ない。5%の違いに喜びを見出したりできるので著者としてはめちゃくちゃラクであろう。偏見だがオンラインサロンによくいそうなイメージ。
信者化までいくと騙されても気づかないだろうからアレだが、次々と自己啓発っぽい本を買うレベルなら結構いるんだろうしまあいいんじゃないかなと思う。
経済も回るし、ホントにしっくりくる本に出合ってないだけかもしれないし。
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