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直球で訳して、変化球で伝わる。
海外の企業のCMやコピーに、違和感を感じるときがある。
何かといえば、「日本語へのなじみ具合」だ。
勝手に作ったりできないから仕方なく原語のコピーを翻訳した結果なんか違和感のある言葉になってないか?という疑い。しかしこれも先入観かもしれない。
そういうものの筆頭がAppleだと思っているのだが、これがまた意外と探すのが難しい。「Apple 広告 原語」とかで見ても誰かが書いてるブログとか、過去のニュースリリースとかばかり引っかかる。というかやっぱり既にこういうこと気になって書いてる人いるな。まあ最近の事例ということで。
AppleのページでURLの後ろにある「JP」を消してみたら海外のページに飛べたのでそこで比較してみたりした。あとよく見かけるというところでRedBull。eSportsのスポンサーという意味でもよく見かける。原価率が低いからぼろもうけだとかなんとかいう噂も見たことあるがどうなんだろう。ただエナジードリンクの新規参入があれだけ多いところから推測すると利益率が悪いってことはないんだろうな。
■日本語コピーと原語コピー
●RedBullの場合
「翼をさずける」→「RedBull gives you wings.」
直訳だとすると「レッドブルはあなたに翼をあげます」ということになるが、翼をあげますとか与えますとかだとイマイチということでこうなったのだろうか。さずけるって結構上から目線ではあるが、英語のニュアンス的にそれが合っているのかどうか?ネイティブでもなければTOEICなども受けたこともないのでさっぱりわからない。ちなみにレッドブルのコピーについて調べてたら「翼が生えないとクレームをつけられて賠償金を払った」というウソみたいな話が出てきて、「猫をレンジで温めて賠償金みたいなデマではないか」と思ったが、ニューズウィークに出てたしホントっぽい(海外の権威に弱い)。
●iPhone14の場合
「ビッグと超ビッグ。」→「Big and bigger」
うーん、2つのモデルがあって、両方とも大画面ということか。これは直訳したら「大きいものと、より大きいもの」みたいになるんだろうか。片方は通常サイズで片方はビッグサイズと表現しないあたりがAppleっぽい。
まあこれはそんなに違和感ないかなー。シンプルなだけある。
●iPadの場合
「かわいい。描きたい。魔法みたい。」→「Lovable.Drawable.Magical.」
ラバブルって何?ラブに関係するのはわかるけど。と思って翻訳サイトに打ち込んでみたら「愛らしく、描きやすく、マジカル」と出た。マジカル訳されてねえ。まあ「魔法のよう」ということはわかるので、語尾のリズムをそろえるために「かわいい、描きたい、魔法みたい」としたんだろうな。「愛らしく、描きやすく、魔法らしく」としてしまうとまた意味が変わるし。しかし「描きやすい」と「描きたい」では意味が多少違うような気も…。
こうしてみると違和感があるのは直訳しているからではなく、むしろ何とか元のトーンを活かそうとした結果、日本語的に「?」となる言葉が生まれたりするんだなぁ、と。もちろんピッタリきてて「さすがプロ」みたいな翻訳コピーもあるわけですが。
もっといろんな例を出した方がよいのだと思うが、「海外広告といえばApple」くらいの知見しかないのでこのへんで。
どうでもいいが、GoogleにしてもAppleにしてもCMで「ものすごいお金をかけたものすごい映像表現でものすごさを見せるからものすごいぜ」という感じの映像になんだか慣れてしまった気がする。ゲームのデモ映像とかでもすごい映像見すぎてしまったしな。
こうして段々懐古的になったりしていくのかもしれない。
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