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10年間で書店764社が倒産や廃業

◉タイトルの通り、この10年間で764社の書店が、倒産や廃業で消えてしまったそうです。自分の住んでいる場所でもこの10年ぐらいで、近所の小さな本屋が2軒、廃業しています。本好き としては残念なことですが、この少子化の中で、この流れは止まらないでしょうね。都会はそれでも、ちょっと足を伸ばせば、別の本屋がありますが。田舎はそもそも、本屋がありませんから。書店は映画館と同じで、都会の贅沢品に、なりつつあります。ハッキリ言えば、Amazonが地方にとっては重要なインフラになりつつあります。

【「書店」10年間で764社が倒産や廃業で消えた】東京商工リサーチ

 書店運営会社(以下、書店)の市場退出が止まらない。2014年以降、書店は倒産・休廃業が新設法人を上回る状態が続き、10年間で764社が市場から退出した。店舗数の減少も続いている。
 経済産業省は3月5日、「書店振興プロジェクトチーム」を立ち上げ、支援意向を示すが、ネット書店や電子書籍に押された書店の減少に歯止めがかかっていない。

書店の倒産 ピークは太洋社破産の2016年
 書店の倒産(負債1,000万円以上)は、2014年から2023年の10年間で140社に及ぶ。
 ピークの2016年は25社発生した。2016年は、出版取次の(株)太洋社(千代田区)が自主廃業の方針から一転して3月に破産を申請した。連鎖する形で同月30日までに18社の書店が、次々と倒産や廃業に追い込まれた。書店の経営環境が厳しさを増し、書籍を卸す取次店の業績悪化も深刻な時期だった。
 その後、書店の倒産は一進一退が続き、コロナ禍では資金繰り支援や巣ごもり需要などを背景に、倒産は減少に転じた。2021年、2022年の倒産は各5社と小康状態にあったが、支援縮小や特需が一巡した2023年は一気に13社と2.6倍に急増した。

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198433_1527.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、本棚のイラストです。

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詳しくは、上記リンク先の全文を、お読みいただくとして。江戸時代、寄席は府内に700軒ほどあり、1200軒という数字もあります。これが、明治の時代には400軒ほどに減り。今は常打ちの場所は、新宿末廣亭・上の鈴本演芸場・池袋演芸場・浅草演芸場の4箇所に。他にも、永谷商事が運営するお江戸上野広小路亭・お江戸日本橋亭(休館中)・お江戸両国亭・新宿永谷ホールと、国立演芸場、浅草木馬亭、黒門亭などがありますが。11箇所。演芸場自体が、東京や大阪など、大都市の文化ですから。

でも、寄席は寄席で落語家などの人材育成の機能がありますから。上方では、一度は落語専門の寄席は滅びて、でも桂三枝会長のリーダーシップもあり、天神天満繁昌亭のオープンにこぎつけ、神戸にも神戸新開地・喜楽館がオープン。東京落語は、客の入りに応じた出演料なんですが、上方の寄席は上方落語協会が運営するので、出演は席亭ではなく協会が決定し、また出演料も固定のようで。時代に合わせ、変えるべきは変えているんですよね。書店も、守れ守れでは時代の変化にはついていけません。新美南吉の『おぢいさんのランプ』に学ぶべきでしょう。

映画館もそうで、田舎はもう県庁所持地にしかないところが、多いですから。こちらも、1958年(昭和33年)の観客動員数11億3000万人を絶頂に、1956年から1959年にかけての 4 年間がピーク。映画館は右肩下がりで減り、でも1994年を底に、映画館数はじわじわと復活基調。この先にあるのは、50インチとかの液晶テレビが安価になれば、ホームシアター派が地方では主流になるでしょう。映画の配給会社と契約し、自宅で映画鑑賞という感じで、新作はそうやって観る人が増えそうです。盗撮対策で、封切り日にとはいかなくても。

たぶん書店も、同じ運命をたどるでしょう。本は、もう電子書籍が主流になり、ほとんどの本はDTPで制作され、でもPOD版もデータを一緒に作られるようになり。立ち読みの代わりに、お試し読みが可能になり、時代に合わせて変わっていくでしょう。地方では、医療の問題は搬送の問題に変わりつつあります。人口の少ない離島に、総合病院を作ってもペイできません。でも、ドクターヘリや救急車の充実が、実は大事。また、東京の名医がモニターで確認しながら、地方の医師に指示を飛ばしての手術など、手術の形式も変わりつつあります。

本屋に限らず、地方の物流は、店舗の問題ではなく配送の問題に。無人配送が主流になれば、もう店舗に出かけること自体が、無くなっていくでしょう。それでも必要なものは生き残り、必要でないものは生き残らない。生き残りのためには、社会のシステムを見据えた、設計が必要ですから。アメリカのように、大型冷蔵庫に週1回の買いだめの前に、安価な配送システムの開発が、先のようです。無人運転や無人配送など、そっちが先に到来する可能性が、高いですね。AIはそういう社会をサポートする、相棒になるでしょう。


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