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情報漏洩と内部告発の違い

◉NHKの、報道関係者が作成した企画案や取材メモなどが、外部に流出したとされる問題。NHK側が本物の情報であったことを、認めましたね。これ、そのまま放映されていたら、大変なことになっていましたね。NHK側が。係争中の事案に対して、片方側のみ取材し内容を構成するのは、公平性や中立性、両論併記の観点からおかしいですしね。これを情報漏洩と呼ぶのは、告発された側の見方でしょう。「てかこれ、昔からよくある内部告発じゃん?」と思った人も多いでしょうね。結局この件、『首都圏ネットワーク』では報じられなかったようです。

【NHK取材メモがネットに流出か 幹部ら「本物では」「重大事案だ」】朝日新聞

 NHKの報道に携わる職員が作成した取材の企画案や関連の取材メモなどが記された文書が外部に流出した可能性があることが、複数のNHK関係者への取材でわかった。X(旧ツイッター)では、流出したとみられる文書が拡散されており、複数のNHK関係者が朝日新聞の取材に「本物とみられる」と証言。取材で得た情報を報道目的以外で流出させた可能性があるとして調査をしている。

 X上で拡散されている文書は、ネットの誹謗(ひぼう)中傷の問題を取り上げる取材の企画概要が記載されたものと、関係者インタビューを文字起こししたものがあり、いずれも「文書種別」の項目に「連絡メール」と記載されていた。また企画概要には「放送希望」「12月1日 『首都圏ネットワーク』で5分程度」とも書かれていた。

https://www.asahi.com/articles/ASRD13CXBRCZUCVL01C.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■隠されたNGワード■

インタビューを受けた人は、一般社団法人Colaboかかわる係争の当事者でもなければ、当事者の代理人でもないってポジション。直接の利害関係者ではなく、単に自分の悪行の懺悔というポジションを言い訳として用意しているのが、見透かされますね。たぶん、絵図を書いた人物が法律に詳しいか、弁護士に相談したのでしょう。でも、そのインタビューを受けた人物が、すでに一般社団法人Colaboに全面降伏し、詫びも入れ和解条件のインタビューも受けており、Colabo側の手駒になっている現実があります。

とてもニュートラルな立場とはいい難いです。NHKはそこを伏せて報道し、懺悔者として最大限に利用しようとしていなかったのか? 暇空茜氏の名前を意図的に伏せ、バスカフェに突撃した売名系YouTuber(別件で逮捕)や、支援施設であるシェルターの住所を晒した人物と混同させる、曖昧な報道をするつもりだったのでしょうか? これがただだの邪推ではないのは、それなりの根拠があります。コレに対する、暇空茜氏のポストがこちら。

NHK取材メモがネットに流出か 幹部ら「本物では」「重大事案だ」:朝日新聞デジタル https://asahi.com/articles/ASRD13CXBRCZUCVL01C.html

NGワード「Colabo」「暇空」「住民監査請求」「住民訴訟」

https://x.com/himasoraakane/status/1730404501054734350?s=20

実は昨日の段階のYouTube Liveなどでも、暇空氏は指摘していますが。NHKは巧妙に一般社団法人Colaboの名前や、暇空茜氏の名前、そして住民監査請求や住民訴訟と行ったColabo側が不利になるワードを避けているというのは、指摘されていました。そして、朝日新聞の宮田裕介記者は、その指摘どおりの記事を書いてしまっているんですよね。ただ、技術が足りないので、代名詞が多くなってしまい、以下のような解りづらい悪文の記事になってしまっています。

 インタビューは、都内の虐待や性暴力被害を受けた女性を支援する団体に、ネット上でかつて中傷を繰り返した「匿名男性」に対して行ったとされるもので、19ページにわたってその一問一答などが記されていた。
 また、このインタビューで男性が中傷するきっかけになったと言及し、この団体を批判している人物が、11月28日にX上で、「(男性に)インタビューしたこちらの記事が放送されるかもしれない」と投稿し、文書を入手できるリンク先を掲載していた。

同上

■情報漏洩と内部告発■

暇空茜氏は、元毎日新聞記者の西山太吉氏のように、イリーガルな手法で情報を入手したわけではありません。一方的に送りつけられた情報を、公開しただけです。米国のチャーチ委員会で、ロッキード事件の内部情報が表に出た状態と、何が違うのでしょうか? ロッキード社の文書が、米上院外交委員会多国籍企業小委員会の事務局に間違って配達されたという陰謀説と、同じ状況ですよね? なんでColaboの擁護者たちは、怒ってるのでしょうか?

ちなみにチャーチ委員会の初日、日本人記者は1人もいなかったそうです。オウム真理教がTBSに、坂本弁護士のビデオを見せるように迫り、それに屈して情報が漏洩した件と、今回の件を重ね合わせて、情報漏洩と言い募る向きもありますけれども。暇空茜氏がどこからか噂を入手し、オウム真理教のようにNHKに迫ったのでしょうか? んなアホな。その強引な論理の飛躍を埋めるために『暇アノン』という組織的な存在を、想定しなければならなかったのが現実でしょう。

そう、暇アノンがNHK内部にいて、情報を露営させたという論理構成なんですね。でも、実際に組織を持っていて、他の団体とも広く連帯し、マスコミに多数&多大なパイプを持ち。さらに公的な機関の有識者会議のメンバーや諮問委員などにもなっていて、組織性があるのはどちらか? 忘れがちですが、暇空茜氏は金あり暇あり進学校ドロップアウト組で地頭の良さもあり、でも妻子無しという一般人男性です。今は仕事も辞めて職もなし。

■大攻勢の本命頓挫?■

暇アノン連呼してる人は「自分たちがそうやってるから、相手もそうやってるに違いない」という、反転投影に見えますよね。Dappiアカウントを、カネで請け負ってる呼ばわりしていたら、CLP問題やブルージャパン疑惑が飛び出してきて、沈黙した左派のように。そういうダブルスタンダードが、ネット世代の若者に嫌われるのですが。さて、内部リークした人間が、早くも特定されたようです。へー、派遣スタッフねぇ。

【NHKの取材メモ、ネットに流出 30代派遣スタッフが認める】共同通信社

 NHKは1日、記者が作成したインタビューの取材メモなどがネット上に流出したと発表した。子会社が契約する30代の派遣スタッフが、流出させたことを認めたという。
(中略)
 流出した文書は、一般社団法人「Colabo(コラボ)」がネット上で誹謗中傷を受けた問題を取り上げる旨の企画概要のほか、実際に中傷に加わった取材対象者へのインタビューの文字起こしなど。「放送希望」として「12月1日 『首都圏ネットワーク』で5分程度」との記載もあった。

 NHKによると、派遣スタッフは、取材対象者が中傷に加わったきっかけとして挙げていたX(旧ツイッター)のアカウントに、情報を流したと説明。このアカウントの持ち主が「放送されるかもしれないとタレコミがありました」と投稿した。


ハイハイ、桜ういろう通信社らしい書き方ですね。そんな簡単に情報漏洩するんだ、NHKでは? この「一般社団法人「Colabo(コラボ)」がネット上で誹謗中傷を受けた問題」って部分を「一般男性から会計の問題を受けた社団法人が、住民監査請求で指摘通りの不当な会計が指摘され、現在は住民訴訟で係争中」と書いたら、ずいぶん印象が違うでしょうね。他紙が隠す一般社団法人Colaboを、出してきたのは勇み足?

さらに日本経済新聞の報道では、《NHKの小形修一リスクマネジメント室長は「流出先としてあってはならないところに流れてしまった」と述べた。》とありますが。他の流出先なら、問題なかったんですかね? んなわけないですよね。どこに情報が漏洩得しても不味いか、どこに漏洩しても問題な気か、どっちかですよね。暇空茜氏を不意打ちしたかったのに、不味い相手に流れて放送もポシャった……と? 語るに落ちている人間が、リスクマネジメント室長? 悪い冗談ですね。本音がダダ漏れですよ?

■マスコミと江戸幕府■

なぜ、マスコミは偏向を自覚しないのか? 江戸時代の小役人が独占していた、役得=その役目に従事しているために特別の便宜があって得られる利益と同じで。日本の報道もまた、もうマスコミの専売ではないんですよね。インターネットの出現によって、民間人でもスクープを発信でき、誰がやったかよりも、内容が重視される時代になったのに。マスコミは、自分たちは報道のプロであって、素人のSNSやYouTubeと一緒にするなと、思い上がっているんですけれども。

単にマスコミの組織に所属すれば、プロになれるはずもなく。弁護士事務所の事務は、司法試験に合格しなくてもなれます。マスコミ人士に資格なんてありません。たとえば江戸時代の武士も、いざとなったら命がけで主君のために戦う、の建前だったから高い俸禄と地位が約束されていた戦闘のプロ集団です。旗本八万騎と呼ばれた江戸幕府の直参も、御家人より優遇されていたのは、イギリスの騎士階級と同じ存在だからです。イギリスの貴族は、戦争になったらまっさきに志願兵として軍に行く伝統があります。

ところがこの八万騎、江戸幕府による長州征伐が決まると、隠居願いを申し出る旗本が続出してしまいます。働き盛りの20代30代で隠居を願い出て、代わりに3歳とか8歳とかは10歳の息子に家督を譲る。これでは、本人は戦場に行く必要もなく、代替わりした息子は戦場に連れて行くわけにもいかず。そのくせ、旗本としての俸禄と地位は維持するわけですから、給料泥棒と同じ。これでは、下級武士や奇兵隊のような町人の軍隊に、その役目を取って代わられるのは必然です。

■令和の田中角栄研究■

マスコミもそれと同じで。記者クラブ制度という、警察からの内部リークを制度化したシステムのおかげで、大した取材力がないのに、記者様でござれでふんぞり返ってきたわけです。望月衣塑子記者のように、文春や日刊ゲンダイなどのスクープ記事(コレ自体も内部告発がかなり多い)を、官房長官に質問するだけの簡単なお仕事で、新聞界のジャンヌ・ダルク扱いされて。トンデモ映画『新聞記者』では正義のヒロインに。

ところが一般男性が、リーガルな手法で入手できる資料だけを手掛かりに、一般社団法人やNPO法人の会計が、デタラメではないかと問題提起。SNS(Twitter・YouTube・noteなど)だけを駆使して、新聞テレビラジオ雑誌などの旧メディアより、耳目を集めてしまった。そして実際に、住民監査請求で、不当な会計が認定されたのですが……これ、立花隆氏の『田中角栄研究』と同じです。本来はマスコミがやるべき仕事ですよね? こうなると「新聞記者様、おまえらなんのプロか言ってみろよ」状態です。

自分自身の能力ではなく、情報の流通経路を独占的に抑えていただけという経済構造によって、ポジションを築いていたマスコミにとって、これはかなり 衝撃的だったはず。しかも運悪く、イーロン・マスクがTwitterを買収したタイミングも重なり、キュレーション チームが解体され、インプレッションが可視化されると、旧メディアの発信力の弱さが暴かれてしまった。そう、武士階級が解体された明治維新と同じように。マスコミ階級が解体されるのが、令和のネット維新か。

■洗われる横の繋がり■

この朝日新聞の宮田裕介記者、さっそくその背景や過去の言動、書いた記事がサーチされています。ジャニーズ事務所を批判する謎の団体PENLIGHTが、一般社団法人Colaboとも深い関係がある韓国慰安婦問題の旧挺対協の、日本側出先機関である希望のたね基金の関係者であると指摘したペーパーハウスチャンネル氏が、こうやって記者の過去記事から傾向が洗う。もう、報道がマスコミの独占ではなくなった象徴ですね。

この記事を執筆した朝日新聞の宮田祐介(
@Fo90R
)さんのタイムライン

・松尾潔さんのジャニーズ批判記事
・宝塚の遺族コメント記事
・藤田直哉さんのジャニーズ批判記事
・朝日新聞のジャニーズ批判記事

なるほどですね

https://x.com/hotcake_kun_/status/1730406623053762734?s=20

もちろん、マスコミにもプロはいます。朝日新聞の牧野愛博記者とか、文在寅政権から煙たがられるほど、深い情報を取ってきていました。でも、長州征伐に逃げ出した旗本の数は、小栗上野介忠順のように優秀な人材の数より、遥かに多かったように。新聞社の有能な記者は多くて10%、たぶん3%ぐらいなんだろうなと、元出版社勤務の人間として思います。その内にNHKの中の、誰がこういう番組を作ろうとしたか、個人名が炙り出されると思います。

その個人の、横の繋がりも可視化されるでしょう。旧挺対協と希望のたね基金とキリスト教婦人矯風会と一般社団法人ColaboとPENLIGHTの関係が、可視化されたように。WBPCグループとの点と線が、今後掘られる可能性大。ネットの匿名性を批判していた左派は、NHKとか朝日新聞とか組織の中の匿名性を悪用してた連中を批判しませんでしたが。そういう横のネットワークがネットの集合知と、有能な個人によって、炙り出される令和の世です。

■公金チューチュー癖■

というか、最初の方でちょろっと書いた、役得について簡単に解説を。江戸幕府の小役人は、とても給料が低く、まともには食って行けなかったのです。そこで何が起きたかといえば、「役得」という役職によって得られる利益。賄い方だと、食材や鰹節やら、余ったものや使い古したものを自分のものにできたんですね。将軍や諸藩の殿様も、祝いの席で大きな鯛が出ても、儀礼的に箸を一つとか三つつけるだけで。それは下げられた後、家臣たちが美味しくいただくのが、暗黙のルールでした。

これは半島も同じで、イ・ビョンホン主演の韓国映画『王になった男』でも、李氏朝鮮の光海君の宮廷で、王は家来のために食事を全部平らげない、暗黙のルールが描かれていました。これ、東アジアの文化なんですね。先代の柳家小さん師匠も、住み込みの弟子のために、食事のおかずを一品残すのが、常だったとか。こういう暗黙のルールは、トップの人徳を示す役割もあったのですけども。やがて形骸化し、公金チューチュースキームに変化してしまう。

江戸幕府だと、鰹節を数回削っただけで、役得として頂戴。個々の出費だけを見てみれば、大したことはなくても。塵も積もれば山となる、で大奥などの浪費も重なり、巨大組織江戸幕府は瓦解します。明治の郵便システムも、当初は地元の有力者がボランティア的に、政府から委託されたものでした。ところがご存知のように、これも特定郵便局として、昭和の時代には自民党の集票のシステムとなり、利権化。

■血縁と地縁と共同体■

江戸幕府が傾いてしまった最大の要因は、この小役人が役得という形で公金をチューチューするシステムが、積りに積もって全体を蝕んだからなんですね。日本人って昔から、組織にタカるクセがあるんですよね。でもこれ、アジアの文化でもあります。一族で誰か成功した人間が出たら、それに一斉にたかるのと同じ構造です。中国や半島では本貫という、血縁を大事にする システムが発達していますね。

ところが、日本は島国で、地震に台風に津波にと、天災が元々多く。血縁だけでは対応できないので、地縁が発達し。さらに鎌倉時代の守護地頭や江戸時代の藩という、組織を軸とした共同体意識が生まれた面があります。だからトップの血縁が絶えても、他所から持ってきて平気です。地縁血縁の側面もありますが、正確には共同体縁と呼ぶべき枠があります。だから藩主が無能だと、家臣が協議して、主君押込もやる文化です。

だから日本は、社会主義的な面がある割には、共産主義国の独裁者を容認する文化とは、微妙に相入れない面もあるんですよね。むしろ、トップはお飾りで、下が合議制で決める、和を以て貴しとなすの文化。というか、中国や北朝鮮のあれは、皇帝制度が姿を変えただけですだから。共産主義と皇帝制度のハイブリッド……というより、鵺的な存在。それぞれの国は、それぞれの伝統や文化を、簡単には克服できないようです。

■システム刷新の時期■

公金チューチューシステムも、本来は福祉であったり、人助けのために設定されたはずだったんですけども……。気がつけば、既得権益化して、役得化するのが日本の常です。そういう意味で一般社団法人ColaboとWBPCグループの問題は、戦後に構築されたシステムの、見直し時期に入っているということなんです。X(旧Twitter)でいただいたこのリプライは、とても鋭い指摘で。一種の仕組みの問題なんですよねぇ……。

規模が大き過ぎて政官だけだと手にを得ないネタバレなんだろうなと。一部は疑獄じゃなくて仕組みで。そうなると必要なのはこの仕組みのイニシアティブをグリップするだけの資質。プログラムする戦力。

https://x.com/linjaponese/status/1730511827153637574?s=20

でも、役得を奪われる側からすれば、自分への攻撃に見えちゃう。「自分の先祖が関ヶ原の戦いで頑張ったから得た、まさに血で贖った大切な権利を、なぜ奪うんですか! 私が憎いんですか?」みたいなことを言われても。現代人は困るわけです。憎いとか憎くないの話ではなく。明治維新は時代の必然でもあったように。公金チューチューもまた、リセットの時期だと思います。それは、年金も医療負担も消費税重視の税制も、同じでしょう。

1565年:永禄の変で足利義輝殺害
1637年:島原の乱
1716年:享保の改革
1787-93年:寛政の改革
1868年:明治維新
1945年:第二次大戦敗戦
2022年:WBPC問題と安倍元総理暗殺とウクライナ侵攻

日本ではだいたい75年前後で、大きな節目が来ます。戦後昭和の残滓が、そろそろリセットの時期なんですよね。この流れは止められないと思います。昭和も遠くなりにけり。

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