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台湾と日米と朝日新聞

◉バイデン新大統領、思ったよりも台湾に対して、深く踏み込んできましたね。菅義偉総理大臣との首脳会談を経て、日米共同声明で台湾について言及するとは、かなり中国の覇権主義に対して危機感を持っているのが、理解できます。軍事的には安倍前総理が提唱したクワッドの枠組みで対応し、経済的にはTPPに復帰して、中国包囲網の完成です。中国の反発が更に大きくなるでしょう。

【日米声明「台湾海峡」明記 初の会談、中国の威圧に反対】日経新聞

【ワシントン=重田俊介】菅義偉首相とバイデン米大統領は16日午後(日本時間17日午前)、ホワイトハウスで初めて会談した。両首脳は日米同盟の結束を示す共同声明をまとめ、中国が軍事的圧力を強める台湾海峡について「平和と安定の重要性を強調する」と明記した。「両岸問題の平和的解決を促す」との文言も入れた。

誤解する人も多いですが、ブッシュ親子を例外として、アメリカの対外戦争は民主党政権が起こしています。アメリカ・ファーストで国内政治最優先の共和党は、モンロー主義がベース。逆に民主党政権はグローバリズムと親和性が高く、二次大戦の参戦も朝鮮戦争もベトナム戦争も、民主党政権時代。オバマ政権が中国を甘やかしたのは事実ですが、末期は対中強行路線にシフトしつつありましたし。

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■韓国のレッドチーム入り■

米韓の外交・国防長官(2+2)の共同声明から、中国と北朝鮮非核化が抜けたのは、韓国側の強い要望であったことが、楽韓Webさんのエントリー『米韓2+2会談と日米2+2会談での共同声明に大きな違い……韓国の意向で「中国」への言及はゼロ』でも言及されていましたが。今回の日米首脳会談と日米共同声明で、韓国のレッドチーム入りが、より明確になりましたね。

これまでの流れを整理すると、
 2+2共同声明で中国と北朝鮮非核化を外す
 →日本が福島原発の処理水の海洋放出決定
 →アメリカが支持
 →韓国が日本批判
 →中国が日本批判
 →北朝鮮が日本批判
 →日米共同声明
 
の流れです。これで、アメリカが韓国に対して寛容であり続けるかといえば、そりゃムリでしょうね。来年の韓国大統領選挙の結果次第でしょうけれど。

■朝日新聞の昭和話法■

このままいけば、アメリカによる台湾の国家承認も、有り得るでしょう。アメリカが動けば、必然的に日本も国家承認。もちろん、イギリス・カナダ・フランスも追随するでしょう。オーストラリア・インド・ベトナムなども状況を見極めて、国家承認するでしょう。中国は、ふたつの中国を認めるのかと大反発するでしょうけれど、そこは国際政治はパワーバランス。そんな中、朝日新聞が間の抜けた記事をアップしています。

【台湾を「国」「島国」 立憲・枝野代表が繰り返し言及】朝日新聞

 立憲民主党の枝野幸男代表が、札幌市内で開かれた会合で演説し、台湾について「国」や「島国」と繰り返し言及した。日本や米国など中国と国交がある国々は台湾を「国」として認めていない。旧民主党政権時代に官房長官を務めた枝野氏の国際感覚が問われそうだ。

伊是名夏子社民党常任幹事の、論点そらしの擁護記事を書いたのと同じで、もう周回遅れの感覚が酷いですね。「枝野氏の国際感覚が問われそうだ」って、誰に問われるんですか? 朝日新聞? 日本国民? 世界市民でしょうか? それとも中華人民共和国にですか? 昭和の感覚でこんな記事を書いた松尾一郎・榧場勇太記者には、ぜひとも主語を明確にしていただきたいです。

■日米台の連帯■

なにやら、北京冬季五輪のボイコットまで行きそうな雲行きです。アメリカでは、台湾有事の危機感が、相当に高まっているということでしょう。そうなったら、文在寅大統領は最後の置き土産として、参加表明しそうですね。あるいは、ボイコットには同調するが選手の自主参加は妨げない、みたいな? 朝鮮戦争で中国軍が自主参加の義勇軍と、名目上は国として交戦していない体を採ったのと同じですね。

アメリカも、朝鮮戦争からコレだけ韓国に恩恵を与えてきても、こうやって裏切りに動く姿に、呆れたでしょうし。日韓併合から戦後にかけての、日本が味わったことを今、韓国にやられているのですから。アメリカが仲裁に立った慰安婦合意さえ、ひっくり返してきたのですから、本質的に北朝鮮と同じ国民性とアメリカに見做されても、仕方がないでしょう。完全に、3対3の対立形式。

台湾を軸に、東アジアは風雲急です。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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