憂鬱と共に美容室へ参る。

髪の毛を茶色に染めているのだけれど、地毛は見事な黒髪で(しかも固くて太い。絶対に禿げない)、4ヵ月くらい放置していたため、これまた見事なプリンになっている。

美容室の予約は済んでいる。

きっと2人がかりで作業は進められ、四方八方からカラー剤の刺激的なニオイがまとわりつき、呼吸がままならなくなるのだろうなあと思うと気持ちが塞ぐ。

けれどこのプリン頭はどうにもみっともなく、自身の許容範囲を超えている。

その上、マスクをしていなくてはいけないのか、施術中は外してもいいのか、現在の態勢はどうなっているのかと不安が過る。(以前は施術中は外しても良かった)

所定の時間になるまで頭にラップを巻かれ、珈琲がいいか紅茶がいいか緑茶がいいか尋ねられ、それを飲みながら時間が経つのを待つ。
ヘアカラーの際は、自宅の積読本を持参し、読ませてもらうことにしている。(ネット予約の時、備考欄に書くようにしている)

カラータイムが終わり、一旦髪を洗ってもらい、ドライヤーで乾かしてもらう前、トイレに行きたくて毎回うずうずし、お願いして行かせてもらうのだが、今回も例に漏れずなんだろうなあと思うと、そろそろ恥ずかしさで気持ちが塞ぐ。
今の美容室でヘアカラーを5回ほど頼み、5回ともトイレに行っている。
なんなら、ヘアカットのときも行っている。
冷え性な上、緊張しいなので、やたらトイレが近いのである。
トイレのことを考えた途端に、なんだかトイレに行きたくなる。催眠術はきっとかかりやすいタイプだと思う。

そもそも、ヘアカラー中に出してくれる飲み物が、珈琲か紅茶か緑茶かだなんて、利尿作用を促進させるか促進させるか促進させるかしか選択肢がないではないか。
きっとドリップとか、ティーバッグとかで、サクッと入れられるからなんだろうけれど。
カフェインなしの麦茶が欲しいところである。

お気に入りの栗色に染めてもらえることを楽しみに、心をどうにか奮い立たせる。

積読本を読み進められることを楽しみに、心をどうにか奮い立たせる。

天気予報を見ると、わたしが美容室へ向かう時間帯くらいから、雨が降るらしい。
それも結構な量。

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