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愛すべき奇跡のおじさんたち

自分の推しは、昨年の11月1日に25周年を迎えた。


最年長は49歳、最年少は40歳という全員が40代かつ年齢差の大きい6人組。
彼らは「V6」というグループを25年間一人も欠かさず続けてきた。

自分がハマったのは高校生の受験期。
その頃彼らは20周年を目前に控えていて、なんでもっと早くから知れなかったのかと色々なものを見返したり集めたりしながら悔しがっていた気がする。

それでも初めてファンクラブに入って、初めて自分でライブのチケットを取って、ラジオ収録を見にいって、大学生のなけなしのバイト代で初回盤AもBも買っちゃって…と細々ながらも彼らを応援するのがとても楽しかった。
6人の笑顔を見られると、幸せだった。
それがずっと続くと、何故か漠然と思っていたんだと思う。



3月12日の出来事は、そんな自分にとって頭を急にぶん殴られたような衝撃だった。
終業時間の少し前に、先輩から画像付きで連絡がきているのに気づいてなんの気なくLINEを開いてみたら、そこには「解散」の文字があった。
途端に体が熱くなって、頭の中が真っ白になった。


その日は定時できっかりパソコンを閉じた。
それでも家に帰るまで、ファンクラブのメールに届いた「大切なお知らせ」を開く勇気がなかった。

どこかで信じられなかったし、もらったLINEをちゃんと読むことも怖くてできなかった。
しかし、やっと心を決めて見たお知らせは、そんな思いを全部吹き飛ばした。
画面の中の6人は、笑顔だった。
それをみて、一気に涙が溢れた。

彼らの決断は前向きだった。
6人がそれぞれ一人の人として、向かい合った結果だった。
自分にできることは、残りの数ヶ月をめいっぱい楽しむこと。
そして、ありがとうを伝えること。
もちろん遠くからになってしまうけど。

そう思えたら、ぎゅっと縮んでいたような心臓が少し楽になった。


なんでもっと早く好きになれなかったんだろうなんて、もう思わないことにする。
大袈裟だけど、どんなに遅くても彼ら6人を好きになれたこと、誇りに思います。

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