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SIGMA fpで飛行機の撮影にチャレンジしてみた

SIGMAの回し者かと思うレベルでfpのことばかりnoteに書いてますが、今日もfpネタです。

細く長くやってきたカメラ趣味なんですが、いつかどうしても撮ってみたかった被写体がありました。それは飛行機

撮りたい撮りたいと思いつつ、バズーカみたいに長くてゴツいレンズを買うという経済的なハードルや、それを振り回して写真を撮るという心理的なハードルを超えることができず、ずっとやらずじまいでした。

しかし、今、note記事のカメラ率の高さからもわかるように、自分史上最大のカメラブームが到来しています。
乗るしかない このビッグウェーブに…ッ!

……清水の舞台から飛び降りるかの如く、一歩踏み出してみることにしました。

しかしながら、fpのことを調べたことがある人にはわかるかもしれないのですが、このカメラ、AF性能がそれほど高くなかったり、ファインダーがなかったり(外付けできますが自分は持っていない)、電子シャッターオンリーだったりと、お世辞にも飛行機撮影に向いているとは言えないカメラなのです。たぶん。(fpがダメとかいう話ではなく、向き不向きの問題)

果たしてそんなカメラで、飛行機撮影ド素人の自分がまともな写真を撮ることができるのか。その辺を身をもって検証した記録です。

先に言っておくと、fp意外とイケます
またfpのこと好きになっちゃいました。

レンズ買った

多分これがなくては始まらない。自分の手元にあるレンズ交換式のカメラボディはfp一択なので、それに合わせてLマウントの超望遠レンズを購入しました。

もろもろ作例などを調べた感じ、一旦望遠端400mmあれば足りるだろうということと、最悪焦点距離が足りなかったらテレコンバーターが用意されているのでこちらのレンズを購入しました。

fpに装着するとこんな感じ。

写真だと伝わりづらいですが、アンバランスなのは間違い無いですw
上記写真は広角端なので、望遠端にするとここからさらに伸びることになります。
まあバランスなんてどうでもいいのです。

ちなみに、これくらいの重さのレンズをつけて手持ち撮影するようであればハンドグリップは必須です。多分グリップなしだとバランス崩してカメラ落っことす気がします。

自分はコンパクトさを失いたくなかったのでHG-11という小さいタイプの純正グリップをつけていますが、もうひとつ用意されているHG-21の方とか、サードパーティーから出ているカッコいい木のやつとかつけたほうがいいかもしれないです。

いざ行かん

朝起きたら、前日までの悪天候が嘘かのように雲ひとつない晴天がカーテンの外に広がっていたので、これは行かねばならんと決意し、朝ごはんも食べずにレンズとカメラを持って家を飛び出しました。

本当は使用滑走路がどれで〜とか、この時間帯はこっちの展望デッキが順光で〜とか色々あるみたいですが、正直あまりにも無計画に家を飛び出したので雰囲気とスマホに入れたFlightradar24の様子だけで撮影しました。

Flightradarは偉大です。
元から暇な時に眺めたりして遊んでましたが、実際に展望デッキでアプリを開くと表示されている位置情報がほぼリアルタイムであることがよくわかります。どういう仕組みなんだ、これ。

基本的に離陸に使われる滑走路は、次々に離陸機が入ってきては飛び立ち、逆に着陸に使われる滑走路は次々に空から降りてくるという感じなので、数分眺めていればどの滑走路が今離陸・着陸に使われているというのは把握できそうでした。

狙いの飛行機があるならまだしも、なんでもいいから撮りたいというだけなら意外とこれだけで楽しめるかも。

撮ってみた

ここからは実践編です。

設定は

☆ シャッタースピード優先 1/1600
☆ ISOはオート
☆ 露出補正は-0.7とか-1.0とか

この設定は以下のサイトを参考にしました。

そもそもこんなに望遠のレンズを使ったことがないので、最初は狙いを定めるのすら難しかったのですが、失敗写真を量産しまくる覚悟で撮りまくってたら30分くらいで慣れてきました。

最初は着陸機が見える位置から撮影していたのですが、何回かやっているとどの辺で機体が接地するとかがなんとなくわかるようになってくるので、そこに狙いを定めて撮るようにするとこんな感じ。

個人的にタイヤが地面について煙が上がる瞬間が好きなのでそこをうまく狙うといい感じでした。

こっちは着陸する数秒前。
エンジンのなんか(排気なのかな?)で空気がモワモワしているのもとても好き。

ちなみにこのレンズには手ぶれ補正機構が搭載されているのですが、これはめちゃくちゃ良いです。ファインダー無くて、さらに連日のデスクワークで完全に衰えた筋肉でも安定した画が得られます。シャッタースピードが速いので、というのも当然あるとは思いますが、今回手振れによってボツにした写真は一枚もありませんでした。
かがくのちからってすげー!

ちなみに、着陸した後にタキシングしている飛行機ならば余裕で撮影できます。

美しい。
望遠レンズって画質の面を犠牲にしているのではないかという先入観がありましたが、素人目には文句の付け所のない解像感です。

一通り着陸を撮ったところで、ターミナルを移動して離陸の撮影にチャレンジ。個人的にはこっちが本命です。

着陸より離陸の方が難しかったです。

その理由としては、着陸は大体どの大きさの飛行機でも滑走路のなるべく端っこに着地して滑走するというパターンなので、どこらへんで構えていれば狙った構図の写真が撮れるかが予測しやすかったのですが、離陸の場合はスタート地点も前後するし(してるよね?多分)、機体の大きさによって?滑走する距離が変わったりするので、加速する飛行機をフレームから外さないように追いかける必要があるからです。

こちらも数十分練習したのちになんとか撮れた写真を何枚か。

初めての割にはうまく撮れているんじゃないかなと思います。
この写真はいずれも第2ターミナルの展望デッキから撮影した画像なのですが、背景に東京ゲートブリッジがあったり、カラフルなコンテナがあったりして映えますね。

実は3枚目の画像とかは、少し展望デッキの柵(ワイヤー)が映り込んでしまっているのですが、言われなかったらわからない……かな?

で、懸念点は大丈夫だったの?

作例をご覧いただいたところで、意外とfpでも撮れなくはないということがお分かりいただけたのではと思うのですが、実際全く問題がなかったかといえばそうでもないので、その辺のお話を。

fpで飛行機撮影をするにあたって個人的に懸念していたのは以下の3点でした。

①ファインダーがないこと
②AFが遅いこと
③メカシャッターがないこと(電子シャッターによる撮影になること)

一つずつ見ていきます。

①ファインダーがないこと

これはですね、間違いなくファインダーあった方が良いと思いました。

fpの画面は太陽の下で見るにしても十分な明るさ・大きさなので通常は問題ない(だからこそEVFを持ってない)のですが、重いレンズを支えながらフレーミングするとなるとちょっと厳しいというのが感想です。

体からカメラ本体が離れるのでどうしても手がプルプルしてきます。ついでに今日は風もめちゃくちゃ強かったので、風に押されてフレーミングがズレるズレる……。周りの飛行機写真を撮影している人たちを見ていてもファインダーがあるミラーレスを使っている人はほぼ確実にファインダー覗いていました。

EVF、買っちゃおうかな…(沼)

②AFが遅いこと

fpのAFはコントラストAFというのなので遅いらしいのです。僕はAFの仕組みとかよくわからないですが、確かに日常のスナップ撮影でも迷ってしまったり、ピントが外れてしまって何回やっても合わないのでMFに切り替えて撮ったりということを何度か経験していたのでかなり懸念していました。スナップなら動くもの撮らないし大丈夫だけど…。

Lマウントのレンズ買ってしまってAF遅くてどうにもならん!となったら同じLマウントを採用しているLUMIX S5でも買ってしまいそうと思っていましたが、それは杞憂に終わったと思っています。

最初コンティニュアスAFで撮影していたのですが、カメラがズレて手前にある柵やその他構造物の方にピントが合うと飛行機の方に戻るまで時間がかかってしまって撮り逃すということが何回か起きたので思い切ってシングルAFにして、確実に飛行機の上にフォーカスフレームが当たっているところで半押しするようにしたら、AFのせいで撮り逃すということが起きなくなりました。正しいのかよくわからないですがw

(ちなみに全部の写真でレンズ本体についているフォーカスリミッタースイッチを6m - ∞に設定していました。このスイッチを見た時、「自分、望遠レンズ買ったんだなぁ」と感動しました)

③メカシャッターがないこと

動く被写体を撮るときに、被写体が歪んでうつってしまうローリングシャッター現象という現象が、物理的なシャッター幕を使わない電子シャッターでは発生しやすいと言われているそうです。

これも心配していたことの一つでした。
結論から言うと、影響を受けて何枚かの写真をボツにしたりすることがあった、と言う感じです。

ひどかった例を出すとこんな感じ。

飛行機自体の歪みが気になってボツにしたのは最初の一枚目くらいで、多くの写真では歪みは気になりませんでした。(多分直線で構成されている部分が少ないので歪んでてもわかりづらいだけ)

しかし、周りの構造物が一緒に写り込むとどう見ても歪んでいるのがはっきりわかってしまってボツにせざるを得なくなってしまいます。

これを解消したかったらfp以外のカメラを使うしかないので悩ましいところですが、いずれの写真も横に激しく振った状態でシャッターを切ってしまった故の歪みのような気がするので、致命的なほどではないのか…?と思ったりもしています。

結論、fpでも十分飛行機撮影は楽しめる。

仕事で写真を撮るような人たちならまだしも、趣味として楽しむ分にはfpでも十分イケるというのが実際にやってみての結論です。

やっぱりEVFはあったほうがより幸せになれるような気はするのは事実だし、電子シャッターなので歪みが出てしまうというのも事実ではあるんですが、その分秒間最大18コマというかなり高速な連写ができたりするというメリットもあるし、撮れてくる画は相変わらずバッチリの解像感だし。

この1日で、すっかり飛行機撮影が新たな趣味になってしまいました。
次は夕暮れの時間帯や、空港の展望デッキ以外の場所からの撮影にもチャレンジしてみたいと思います。

おまけ

ここまでに載せてきた写真が今回のベストショットたちなのですが、それ以外のお気に入り写真たちもせっかく撮ったのでご紹介。

水平な感じがなんとなく気に入っている写真

これだけ飛行機撮っておいて、全然機種名とか知らない僕が唯一知っているボーイング787。エンジンの端っこがギザギザになっているのがかわいい。

AIRDOのかわいい飛行機。順光だと機体の絵柄がハッキリ写って良いですね。

尾翼のところに居るクマのキャラクターはベア・ドゥというキャラクター。かわいい。昔AIRDO乗った時に機内販売でうっかりグッズを買ってしまった記憶。

プッシュバックされる機体。
横の人との対比でいかにデカいかがわかりますね。地味に今回撮った写真で気に入っている1枚。

横バージョン。

✈️ ✈️ ✈️

飛行機に乗ってどこかへ旅に出ることが難しい情勢は続きますが、これが終わったら飛行機に乗って、撮影旅行に出かけたいと心に誓った1日でした。

1日も早く実現できるように、撮影に出かけるときだけではなく普段の生活においても十分に気をつけながら生活していきたいと思います。

おしまい

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