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もが金魚
2024年8月9日 11:19
私は自転車を漕ぐ。夏の街路樹に挟まれて駆け抜ける。行くあてもなく、がむしゃらに前へ進む。蝉の声が響き渡っている。不安と緊張を振り切るようにペダルを漕ぐ。後ろを振り向かないまま颯爽と漕ぐ。蝉の声が一段と大きく響き渡っている。頭がぼんやりとしてくる。風景が滲み出す。どこに行こうとしていたのか、本当に行くべきところが果たしてあったのか分からなくなる。車体が揺れて現実に振り落