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【ゴジラ-1.0】何度見ても涙が出る、珠玉の一本

正月休みに帰省した息子と一緒に「ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン:通称マイゴジ)」を観に行った。最初、息子はさほど乗り気でなかったようだが、「これはおもしろいから」と誘った。

マイゴジは今回で3回目の鑑賞。
109シネマズ名古屋では、まだIMAXで上映していた。

山崎貴監督のサイン入りポスター@109シネマズ名古屋

観終わったあと:
「おもしろかっただろ?」「うん」
口数は少ないが、息子も満足の様子だった。
私は溢れ出た涙をエンドロール中に拭い去り、平静を装うのにちょっと苦労した。

マイゴジはディザスター映画の頂点

ゴジラ映画は「シン・ゴジラ」以外、今まで映画館で見たことはない。
昭和の「ゴジラ対モスラ」をテレビで見たぐらいかな。

シン・ゴジラが、現代の政治や官僚の仕事に焦点を当てているのに対し、マイゴジでは軍隊も政府も機能しない中で戦う民間人が主役。ここが今までになく斬新な設定だった。
ゴジラという大災害(ディザスター)を前に絶望する人々。それでも「生きて、抗う」登場人物たちの姿に、素直に感動した。

元特攻隊の敷島が、特攻から逃げた罪悪感を背負い続け、大戸島でゴジラと対面したPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながらも、偶然出会った典子との共同生活の中で自分を取り戻していく物語もよくできている。(典子の連れ子・明子役の永谷咲笑ちゃんが可愛い。)

主演の神木隆之介、浜辺美波はもちろんのこと、脇を固める青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラらの演技がすばらしい。地味な役どころだが東洋バルーン社の技術者・飯田を演じた板垣昭夫も好き。(私も元技術屋の端くれなので、こういう設定に共感してしまう。)

マイゴジは人間ドラマとしての完成度も高い。だが、やはり圧巻はゴジラの恐怖を最大限に表現したVFXだろう。序盤の大戸島で日本兵を殺戮するシーンはほんとに恐ろしい。海上で敷島らを追うゴジラは「ジョーズ」を彷彿とさせるスリルがある。銀座を蹂躙する場面では、その絶対的な破壊力に目が離せない。極めつけはあの熱線放射。とても20億円で作った映画とは思えないほどの高い完成度だった。

音楽・音響効果もすばらしかった。パンフレットに書いてあったが、あの臨場感を出すのにかなり苦労というか、工夫していたんだな。

ツッコミどころは多い。でもそれがどうした?

映画通には評価が分かれるんじゃないかと思う。
演技の表現がオーバーだとか、状況を何でもセリフで説明しすぎるとか、銀座のあの状況で敷島が典子を見つけるなんてありえん、とか・・

私も、ゴジラ掃討作戦などは物理的にはかなり怪しいとは思っている。
推定体重2万トンもの巨体を沈めるに足るフロンガスを放出し続けられるのか? 深海からゴジラを再浮上させるというが、そもそも水圧高すぎてバルーンは膨らまないんじゃね?とか・・

でも、そういうことは些細なこと。どうでもいい。
とてもよくできた脚本とVFX。重巡・高雄と局地戦闘機・震電の登場もよかった。ミリタリーオタクが泣いて喜びそう。
これこそエンタメの王道を行く作品だと思う。間違いなくこの1年で見た映画のベストだ。シン・ゴジラをも超えていると思う。

日本人なら、
脳みそ筋肉のスーパーヒーローが暴れまわるだけの、近年のハリウッド映画なんぞに金払わずに、ちゃんとした日本映画を観に行こう。

関連動画

上映開始間もない頃のレビュー:
岡田斗司夫氏
https://www.youtube.com/watch?v=Rjbw4JVOFwM

海外でも絶賛
https://www.youtube.com/watch?v=LSJ07z3XEcY&t=611s

対照的なのがディズニーww 悲惨な興行成績
おかしな思想に取り憑かれた連中が作品と会社をダメにしたね
https://www.youtube.com/watch?v=V1m7i6tHVZk&t=39s

蛇足

上映前の腹ごしらえをサイゼリアで済ました。サイゼリアは初めて。安いからと調子に乗って赤と白のグラスワイン(各¥100)も注文。ほろ酔い加減で結構いい気分に。
これが失敗で、上映前にトイレに行ったのに上映開始後1時間ぐらいで尿意が我慢できなくなり、途中退席。前を横切ったお客さんには申し訳ない思い。上映前に余計なことはしないことだ。

サイゼリアのワインはネットではうまいと評判らしい。私は赤も白も飲みやすいとは思ったが、ワインの香りは弱く、やはり値段相応という感じだった。

お気に入りはこれ。南アフリカ産のCAPE VIN BLANC(ケープ・ブラン)。アマゾン定期お得便なら¥663。値段はサイゼリアのグラスワインと近いが、こちらのほうが香りがいい。コスパはかなりいいと思う。

普段飲みに最適な白ワイン




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