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新世界の瓦解と創造 | mofi 211号 ニュース

恐竜の「世界」、次世代エンターテイメント企業の「世界」、新興市場・中国の「世界」。あちこちで音を立てて崩れ落ち、勃興する新世界たちにまつわるニュースの数々をおさらい。

【興収:6月第4週】『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 $150Mで堂々の首位デビュー

すでに北米以外で$561.5M、全世界で$711.5Mを記録している「ジュラシック〜」は、万全のスタートをきったといってよいだろう。2位はピクサー最新作が$80Mと、2週目ながら安定した数字で、全世界興収も$485.5Mと、前作をすでに上回っている。(M)


【業界再編】ディズニー、フォックス買収に対し$71.3Bの破格の提示

週を経るごとに金額は増し、競争は激化する。コムキャストの提示額の$65Bをさらに上回る提示で、フォックスを集中におさめることができるか。業界そのものも、どうなってしまうのか、ニュースを追う立場として目が話せない。(M)


【中国】中国映画市場バブル、はじける寸前か

刺激的なタイトルだが、記事いわく、2016年時点で政府に登録されているエンタメ関連会社は27,000、製作された映画は686本、劇場公開されたのは372本とのこと。不確実さは前々から叫ばれていたことだが、向こう2-3年が山場なのかもしれない。(M)


【ビジネス】全米最大手映画館チェーン、月額$20の定額制サービス開始

MoviePassに対して、最大のライバルであり障壁?でもあった映画館チェーンが自ら定額制に踏み込むことに。競争がユーザーにとってより最適な形に落ち着いてくれることを願う。ついでに、日本にも同様のサービスが届くことを心待ちにしている。(M)


【アニメ】ピクサー、ジョン・ラセターの後継ににピート・ドクター、ジェニファー・リー

『アナと雪の女王』監督を起用するところが特筆される。ジョン・ラセターの残してしまった「イメージ」を、男女一人ずつの起用で払拭できるか。来年以降のピクサースタジオの真価が問われるが、この人事には各方面も納得するのではないか。(M)

著者:三谷匠衡 / 初出:2018/06/25  第211号
有料メールマガジン「Ministry of Film - ゼロからのスタジオシステム」より

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