未来なんてわからない

今日、ふと電車の窓から外を見ると、私の生まれ育った街では見なかった街並みが広がっていた。

電車から見る景色は山と海と決まっていた私からしたら、どこかさみしさを感じた。

だけど、少しさびれた喫茶店、並ぶたくさんの屋根を見ていると、すこしだけ育った街を思い出した。

私って、いつまでここで暮らすんだろう。

生まれ育った街を出て6年。

大阪という街に憧れをもって出てきた私だったけど、大学進学という目的を果たした今、ここで暮らしていく必要はない。

だけど私は、この街で暮らしている。

高3の時、大阪に出てきたらやりたいと思っていたことがあった。

受験勉強の合間にそれを調べては、大阪での暮らしに思いをはせていた。

でも結局、大学4年間でそれをすることはなかった。

勇気がなかった。

そして、それのことを忘れていった。

大学を卒業して、ちゃんと就職することなく、ふらふらとしている今。

久しぶりにそれを思いだした。

正直、今からじゃ少し遅い気はしているの。

だけど、やってみるだけやってみてもいいかなって。

そんなことを考えながら、電車に揺られていた私。

家に帰って驚いたのが、大好きな女優さんの結婚のニュース。

本当に嬉しかった。

私が受験勉強を終えた春休みに、録り溜めして一気に観たドラマが2人の出会い。

ステキな運命だな。

そのときの女優さん、当時20歳だから驚き。

そして私は、この歳で何やってんだろうって気持ちになった。

その女優さんが、20歳よりもっと前から頑張っているのを知ってるから。

私だって、やってみたいなって気持ちはちゃんと持っていた。

だけど、いくじなしだから踏み出せなかった。

未来なんてわからない。

私、先のことを考えることが苦手で、今に必死だから。

もしかしたら、大阪という街を去っているかもしれない。

それをやっているかもわからない。

感じていないようで感じている焦りに押しつぶされそうになるけど、もう少しだけ考えてみる。