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看護が嫌いになる前に

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はじめて看護師を目指した日の気持ちを忘れないように。 未来のあなたにむけて手紙を届けるような想いで。 看護のよさだけでなく、一人間として感じているつらさも含めて、赤裸々に綴るエッ…
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#新人看護師

看護師一年目の夏の終わり

夜勤で早朝に挨拶に行った時、患者さんに言われたんだ。
「ああ、今日も目が覚めた。よかった。」って。
ガンを長く患っていると毎日が闘いで、明日目が覚めるかもわからない。
たくさん治療をしてきたけれど、これがなければもう死んでたね。

その言葉を聞いて、ふと涙が滲んできそうになったから、さりげなく一言置いて病室を出て、人の居ないところで一人で泣いた。

命と向き合う職業は、命の大切さや儚さ、強さに気づ

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看護師1年目の夏の夜勤中のできごと

看護師1年目の夏の夜勤中のできごと

「丁寧にしてくれるからね、これ以上のものはないよ。嘘は言われへんからね。」

痰の貯留が多いため呼吸が苦しくて
吸引と口腔清拭した後に頂いた患者さんからの言葉。
普段褒めない方が真っ直ぐ伝えて下さって。
それが嬉しくて嬉しくて。
仮眠の時間なのに、夜勤の疲れがぶっ飛んでしまった。

自分が真心込めて行った看護は、必ず相手に何かが伝わっていて。
小さなことでも雑にならずに心を込めて行うことで、少しで

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