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政治史に関心が移った理由

 歴史雑記051
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 今日は本当の雑記にして備忘録である。
 さて、僕はもともと諸子百家のなかの特に墨家を研究していた。これはもう二回生のときからそう決めていた。卒論も、その後、卒論を分割改稿して雑誌に投稿した二本の論文も、ともに『墨子』のテキスト分析だった。
 修論では「流行りの出土史料を押さえねば」と上海楚簡に走るも、これは自他ともに認める中途半端な結果に終わり、就職後は「じゃあまたボチボチ墨家の研究に戻るか……」という風に考えていた。学会報告はしたが文章にまとめていない墨家のネタもあったし、実際それはたぶん可能だったのである。
 が、どうも気が乗らず、だらだらしているうちに考えが変わるようなことがあった。

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