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◇あんなに思い出したくなかった過去も、笑い飛ばせるようになった今。#16




昔の自分は暗黒時代でしかなかった。


人生が楽しいものだ、と心から思えるようになったのは
約4年前。だから、言ってしまえばつい最近だ。


小学校から大学生までほとんど友達がいなかったし
いじめられたこともあるし、仲間はずれもあったり
友人とトラブルことも多かった。


過去の自分を一言で言ってしまえば〝闇〟
希望も夢も何もないただの絶望の塊だった。


だからこそ、そんな過去の自分の記憶なんて
思い出したくなかったしすべて消し去りたかった。

でも、記憶というのは意地悪で
自分が記憶喪失にならない限り
記憶を消し去ることは残念ながらできない。



数年前までは
思い出すだけで過呼吸になることもあったし
一気に何もかも思い出してしまうから

昔の記憶はなるべく思い出さないように
心には何重も厳重にいくつもの鍵をかけていた。

そして奥底に眠らせていた。


*


そんな昔の記憶と立ち向かう時がきた。
いや、立ち向かう覚悟をした。


いい加減、自分も幸せに生きたい
そう思ったときに自分と向き合うと決めた。


自分と向き合うということは

昔の自分と向き合うことでもあるし
過去の記憶を思い出す必要もある。


ずっと心の奥底にしまっていた昔の記憶は
できればそのままそこにしまいつづけていたかったが


自分を変えるとなると
目を背けたままではいられず

それらと立ち向かう必要があった。


昔の記憶はできれば思い出したくなかったが

それらを心にしまいつづけるのと
幸せになるのどっちがいいか

自分に問いかけたときに
幸せになりたいが本音だったから

私は向き合う覚悟を決めた。



やっぱり、昔の記憶を思い出せば出すほど
その当時のことが蘇ってきて

最初は涙が止まらなかったし
とても心が苦しかった。

当時の記憶にプラスして
その当時の自分が抱いた感情も思い出した。


その感情がいまの自分の心で感じると
つらさや悲しみなどがジワッと思い出され
涙が出てきてとまらなかった。


でも、涙をたくさん流し
思い出した感情を感じ切った後は不思議と心がスッキリした。


きっと当時感じ切れなかった
悲しみやつらさと言った感情たちを

自分の心で感じ切ることができたから
スッキリしたのだ。


*


心がスッキリするということは

きっと自分の心の中で
嫌な記憶が「嫌な記憶」ではなくて

「そういうことがあった過去」
というものに変わって保存されていく。


つまり、ただの記憶でしかなくなる。


それらの記憶が自分の中で
ただの過去になるから


「そういえばこんなこともあったな~」

「こんな自分もいたな~」


と思えるようになって
不思議と自分の過去を笑い飛ばせるようになるのだ。


だから、そんな思い出すほど嫌だった過去も
いまなら全部笑い話になってしまうのだ。



だから、思い出したくない過去が笑い話になった時
自分の中で嫌な記憶やつらい経験たちの感情を
感じ切ったという浄化できたというサインなんだと思う。




もしいま思い出したくない記憶があったら
無理に思い出す必要はないけど


その記憶が今の自分の幸せを邪魔しているのなら
どうか向き合ってみてほしい。


向き合う覚悟ができたら
当時感じ切れなかった記憶を

自分の心が夏の青空のように
スッキリするまで感じ切ってみてほしい。


そしたらきっとその記憶は浄化され
ただの記憶として保存され

その記憶はいつか自分の笑い話に変わるから。


どんな過去もどんな今も
そこにいるのは自分だ。


過去の自分をとびきり褒めてあげてね。

その悲しみやつらさを乗り越えたのは
いまの自分だけど過去の自分でもあるから。



暗黒時代もいまではいい思い出。
さて、今度はどんな笑い話が出来るか楽しみだ




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