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うつかなと思ったら(1)

医師を受診する人のおよそ30%が
抑うつ感があると述べますが、
重度のうつ病がある人は10%未満です。

しかし、
軽い症状の段階で治療を始めれば
その後の生活の大きな変化は免れますが、
上記の「10%未満」に入ってしまうと、
確実に生活はもとより、
人生そのものが変わります。

今日は
「うつの傾向がある人ができなくなること」を
書き出してみました。

やる気がおきない

仕事、家事、買い物、外出、身だしなみ。
生活していく上で全てのことに興味を失い、
何かしようという気が起きなくなります。
趣味も楽しくない

今まで日課や週末のストレス発散に楽しんでいたこと、
例えば、ジョギング・散歩、習い事や旅行、映画鑑賞、
友だちとのランチ・お茶など、楽しかったことが
楽しいものではなくなってしまいます。

上記のやる気が起きないと同様、
楽しかったことさえどうでもよくなってしまい
家にこもってしまいがちになります。

文字を読んでも頭に入らない

好きだったことが読書の場合、
読んでも目が字をなぞるだけで、内容が全く頭に入りません。
読んでいた続きを読み始めても、
そこまで何が書いてあったか忘れていて、
また読み直すことに。
それが1回ならまだしも、1冊の本で何回も同じことが続き
本を読むことそのものが苦痛になります。
なので、この段階でストレス発散方法の本を読んでも
覚えていないので、何も行動に移せず、ストレス発散の方法すら
わからなくなってしまいます。

物忘れ

ちょっとしたことから大事な約束まで忘れてしまいます。
認知症は「朝ごはんを食べた」ことすら忘れてしまうので、
またご飯を食べようとしますが、ストレスによる物忘れは
食べたことは覚えています。しかし、昨日のメニューとなると
何を食べたか、前後の行動などまで思い出そうとしないと
思い出せません。

例えば、
冷蔵庫から取り出した食材、冷蔵庫からなくなっている食材や、
一緒に食べた相手、シチュエーションなどの周辺の情報から
ようやく
「ああ、昨夜のメニューは○○だったな」4といった具合です。
脳の記憶に関する部分の細胞が壊れてしまっているからです。

身だしなみに構わなくなる

「人にどう見られようと、着替える方がおっくう」など
身だしなみがどうでもよくなります。
家にこもりがちになることで拍車がかかる部分も
あるでしょう。
かといって、「身だしなみをちゃんとしたいから出かける」
という発想にはなりません。

人と接するが苦手になる

出かけることそのものもめんどうになっているし、
その上、出かけるための身だしなみを整えることも苦痛なので、
それらに加えて、「人に会いに出かける」ということが
避けて通りたいものになります。

人と会って話せば、相手の話を聞いて理解し、
適切な返答が必要ですが、このことがとても疲れるのです。

親しい友人で調子が悪いことを知っていると
「気晴らしに会わない?」という誘いを受けますが、
せっかく誘ってくれたからといってYESと言っても、
当日になると、とてもそんな気分にはなれず、
ドタキャンしてしまうことになり、友人をがっかりさせ
友人をがっかりさせた自分に輪をかけてがっかりして
落ち込むことになります。

誘ってくれたから行く、ではなく
自分が合いたいから行く気分になるまで待つ方が賢明です。

その間、友人とは疎遠になりますが、大丈夫です。
本当の友達なら、何年かかろうと待っていてくれます。
そうでない人は、
その程度の友人だったということで去っていきます。
人生の残り時間は日々少なくなっていきます。
しばらく友人と会えないのは悲しいですが、
本当にあなたを思ってくれる友人を見極める
いい機会だと思ってください。

集中力が続かない

何かをしていても、すぐに他のことが頭をかすめます。
その程度だったら、普通なのですが
すぐ行動が頭をかすめたことに意識が大きく向かい、
今していたことからいとも簡単に離れてしまいます。

洗濯ものを干そうとして、洗面所に行ったけど
ハンドソープの詰め替えが目につき、それをしていたら
洗濯物を干すことを忘れて、リビングに戻ってきてしまう、
といったようなことです。

これは火を使っている料理中にも起こります。
フライパンを熱し始めたのに、ふと冷蔵庫を開けると
パック飲料がバラバラになっていて、
その片づけを終えたら、振り向くとフライパンから煙が出ている、
といった具合です。

用事があって、2階に行ったけど他のことが目に入り
そもそも2階に上がった目的を忘れ、
1階に戻ってやりかけていたことを始めたら
「ああ、そうだった」という感じです。
この場合、1階に戻ってやりかけていたことを
再び始められたならまだいい方です。
戻ってきて、何をしていたかすら忘れてしまっていることも
多く、また他のことに手を付けることもあります。

つまり、やりかけの作業と2階に行った目的の2つを忘れているのです。

スマホでも同じことが起きます。
カレンダーに予定を入れようとして、スマホを手にしても
最初に立ち上げた画面で、スマホを離すまでにしていたことを
思い出して、予定を入れるということを忘れてしまいます。

それだけ、一つのことをやり遂げる集中力が低下してしまうのです。

(2)に続く

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