ばあちゃん VS 私 〜似ている芸能人〜


先日、声がダイナマイトなばあちゃんの話を読んでくれた方から、
ばあちゃんのイメージを伝えられました。
ものすごく声がでかくて、めちゃくちゃ元気。そこから推測して
「『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の夏春都(ゲパルト)」
ではないかと申されました。

画像1

©️こちら葛飾区亀有公園前派出所

私のばあちゃんの名誉のために申し上げます。
私のばあちゃんは、腹がったったら薙刀を振り回すような
町内で有名な堅物、そして恰幅の良いマダムではございません。

確かに、声はでかく、恐ろしいほど元気で舌が肥えていて、
テレビジョンに映るアイドルなんぞを見ると
「この子ブスね」
など申しますが、
両津勘吉のような四角い顔の形でも、ヴィジュアルでもありません。

そこで、一体誰に似ているかなあ、と考えましたところ
思い当たるご婦人がおりまして
それがつまり


黒柳徹子氏であるのです。

画像2

あの、声の張りと申しますか。
1キロ先からでも届くような、あの鋭い声音。
グラスなんかヒビ入っちゃいそうな。
あの感じ。

まさしくうちのばあちゃんそのもの。
「整数次倍数音」と呼ばれる類のものでしょうか。
とにかく響いて荘厳な感じ。
歌手では美空ひばりや浜崎あゆみ、
話し声では、黒柳徹子とタモリが当てはまります。
一言で言うなれば、かしましい。

そして、ヴィジュアル。
御年86歳の黒柳徹子氏と、先日90歳になったばあちゃんの
見た目、風貌は極めて近い。
華奢でちっちゃくて、
ちっともボケておらず、シャンシャンしております。
(パンダのことではありませんよ)
※黒柳徹子氏はパンダが大好きです。

それと、話の振り方。そいつも似ているんですね。
みなさん、徹子の部屋はご存知でしょうか。
『Tetsuko’s Room』つまり徹子氏の個人的な空間に呼ばれた著名人が
氏のマシンガントークにより、蹂躙され、嬲られ、根掘り葉掘り、
津々浦々、赤裸々に話をされ、またはそれらを強制させられる番組です。

徹子氏が望む話しのみ会話が許され、飽きると直ちに終了させられる為
ある一定の芸人からは『徹子の監獄』という通称で
長年愛されている長寿番組です。

さて、その『徹子の部屋』にて、かなり有名なお話がありまして
それが、元かぐや姫の南こうせつ氏がゲストの回であります。

南こうせつ氏は、これまで『徹子の部屋』に
幾度もゲストとして登場しております。
その度に、徹子氏が南こうせつ氏に強要する、とある話があるのです。

南こうせつ氏のお母様が、夫である南こうせつ氏のお父上が亡くなった際に
まあ、その。話のオチになってしまうので、具体的には申しませんが
「奴のこと、LOVEではなかったよ」みたいな暴露をする、というお話です。

徹子氏は、このお話が大好きで大好きで
もう、番組の進行なんか忘れて
南こうせつ氏のニューアルバムとか
コンサートツアーの宣伝なんかすっ飛ばして
早く聞きたい! 早く聞きたい! 
と野生のジャッカルみたいに
よだれを垂らしているんですね。


「ねえ。私、あのお話が大好きなの。
ねえ。やってくださらない? ねえねえ」


と、穢れを知らない、いたいけな少女のように
南こうせつ氏に詰め寄るのです。

南こうせつ氏も、もう慣れたもんですから、
過去話したものと一切違わない構成で
お話をしてくれるわけです。

もう徹子氏は、

キャッキャ!! キャッキャ!!

少女です。
いや、あれは妖精のよう。

「ちょっと遊ぼうと思ったら、魔法で死んじゃった☆
どうしましょ! ま、いっか☆」

みたいな感じです。
だって幾度となく話されているから
みぃんなオチ知ってるんだもの。
南こうせつ氏はものすごい方ですよ。

ね。この感じ。
大好きな話をループのようにさせ、満足したら
「もういいわ」
と嵐のような力強さで吹き飛ばす。
うちのばあちゃんそのものなのです。

どちらかと言いますと
うちのばあちゃんはシニカルな笑いが好きな方です。
ブラックジョークとか、比喩や風刺が大好物です。

私が皮肉めいた笑いが好きなのは
紛れもなく、ばあちゃん譲りであります。


私は昔、シルバニアファミリーなる
2頭身の動物お人形が好きで、
うさぎさん家族、ねこさん家族など
集めておりました。

画像4

(シルバニアファミリー ペルシャネコファミリー/エポック)

幼き私が
「ねえおばあちゃん。このシルバニアファミリーであそぼ」
と申しますと
「いいよ!」
とニッカリ笑って

おままごと用の小鍋に
うさぎさん一家、ねこさん一家をぶち込んで
これまた、おままごと用のお玉でぐるぐるかき回し

「はーい。できたわよ〜」

と申したのです。


私は…

私は………。











爆笑しました。








お人形って、そういう使い方あるんダァー!!!!!
って、腹を抱えて、ヒーヒー笑い転げながら感服しました。

話が逸れました。
まあ、好きな話を何度も繰り返すのは
一種の老化なのかもしれませんが
兎にも角にも私が言いたいのは

うちのばあちゃんは、芸能人でいうなら黒柳徹子。

であるということです。

部屋で仕事をしていても
ばあちゃんの声が聞こえるわけですよ。

「さて、今夜私が頂くのは…」

うっさい!! わかったよ!! Uber Eatsで頼むんだろ!
わかった…わかった、もう、あああうるさい! わかったってば
タンドリーチキンマサラでしょ!! わかったってば

「違うわよ!! カルビビビンバ!!」

ああもう、すいません!!
みたいな。

Uber Eats使ったことないですけど。

スクリーンショット 2020-03-31 0.58.54

黒柳徹子氏も、ばあちゃんのことも
私はたまらなく大好きです。
今は、こんな風にギャアギャア喚いておりますが
聞こえないと聞こえないで寂しいもんですから。

ご高齢の方が、特に女性が
いつまでも元気なのが我が国日本。
流行病など早く終息して、ご婦人が楽しく闊歩するような日常に
一日でも早く戻って欲しい。


ただ、寝起きと二日酔いの時だけ、静かに会話して欲しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?