マガジンのカバー画像

好きな事紹介

21
好きなカルチャーについて布教していきます。 参考になれば幸いです。
運営しているクリエイター

記事一覧

最近聞いたアルバムを紹介してみる

1 lil soft tennis 「i have a wing」
ついにageと共演したlil soft tennisの2023年のアルバム。オルタナティブとポップの融合とapple muisicに書かれていたが、ミクスチャー感覚を持ちながら歌物としての強度もあるアルバムとなっている。ナードなヒップホップという立ち位置は今一番誠実な表現方法な気がする。

2 ERWIT 「good bye」

もっとみる

詩と歌詞と

また文をつらつら書いていこうと思います。今回は詩と歌詞の違いについてです。

筆者は小説が好きだったので、大学に入ってからずいぶん多くの詩集を読みました。古典で海外のものが多かったですが、有名どころは一通り周りました。最初に感じたのは、強い詩的ジャンプについていけない感覚でした。我々が日常的に使っている言語感覚との飛躍が詩の面白さであると思うのですが、哲学の方が自分にはあっていてだんだんと読む機会

もっとみる
Age factory アルバム解説

Age factory アルバム解説

「手を振る」

記念すべきファーストEP。イースタンユース、ブラッドサースティブッチャーズからの影響を強く感じさせるサウンドの中に、清水さんの持つロマンティシズムを全面に押し出したメロディが詰めこまれている。この時点で言語感覚としてはすでに白眉のものがあり、特にアルバムタイトルの感性にはノックアウトされる。歌詞で「彼女に手を振った」と書くことはよくあるが「手を振る」という言葉でアルバムを締める姿勢

もっとみる

歌詞解説 (日本編)

たいそうなタイトルをつけました。なんとなく歌詞を説明してみます。歌詞引用するのめんどいからサブスクで流しながら読んでください。参考になれば幸いです。

ひこうき雲 荒井由美 1973年

亡くなった友人をひこうき雲に見ながら悼んでいくストーリーテリングには時代を超えるものがある。「あまりにも若すぎたとただ思うだけ けれど幸せ」と根拠のない言葉の飛躍をメロディの加速力で補えるのが音楽の強いとこですね

もっとみる
読書雑感 (日本編)

読書雑感 (日本編)

だいぶ前に読んだのも入れてます。少しでも読みたくなれば幸いです。

平家物語
木曽義仲っていう第三勢力のやつがいるんですけど、そいつがまぁかっこいいです。第三勢力ってそれだけで魅力三割増ぐらいに見えますよね。

蒲団
田山花袋の自然主義文学の代表作。正直文学史的意義以外はあまり注目しなくていい気がする。本場のフランスの自然主義をおすすめします。

武蔵野
途中で挫折した。旧字体が自分にはきつい。

もっとみる
文学所感

文学所感

小さい頃はなぜか安易な綺麗事が嫌いで芥川を好きになるのには時間がかからなかった。彼は、「現実をピンセットで弄んでいる」「人間一人描きえなかったエッセイスト」と割と当たっている批判を喰らっているが、それでも観察者の視点から来る冷たいような文章と根底にある育ちの良さ(ヒューマニズム)が箱庭的に作り上げられていく作品には感銘を受けた。「歯車」という作品に代表される後期の文は、死の瀬戸際を綱渡りしながら懸

もっとみる
生粋のwowow連ドラオタクがお前らにおもろかったやつをおすすめしてみる

生粋のwowow連ドラオタクがお前らにおもろかったやつをおすすめしてみる

はい。相変わらず謎の企画です。皆様はwowowというサービスをご存知でしょうか?bsで見れるスカパーみたいなチャンネルで、映画を主に配信している月額料金がクソ高いサービスです。このチャンネルの特異性は今で言うネットフリックスのようにオリジナルの連続ドラマを制作している点です。wowow制作のドラマは地上波のドラマよりも少しディープなテーマを選んだり、表現も重厚感があったりします。基本綺麗事が無く誰

もっとみる
「思い出す」という行為はなぜ甘美なのか?

「思い出す」という行為はなぜ甘美なのか?

唐突なタイトルですが、今回は「思い出す」という不思議な行動について考えていきたいと思います。
このテーマを書くきっかけはきのこ帝国の「猫とアレルギー」を聴いたことです。元々きのこ帝国というバンドはインディーシーンで活躍する、シューゲイザー寄りのオルタナサウンドが魅力のバンドでした。ですが、「猫とアレルギー」という曲はこのバンドのメジャー移籍後に書かれました。そのため歌物とバンドサウンドを両立させな

もっとみる
「子供はわかってあげない」について語りたくなったやつ

「子供はわかってあげない」について語りたくなったやつ

作品についてのネタバレが含まれているのでご注意ください。

先日結構前に見た「子供はわかってあげない」という映画のラストシーンを見返す機会があったのですが、再度胸を打たれ魅力を伝えたくなりました。この映画の原作は雑誌モーニングにて連載された田島列島さんによる上下巻の漫画です。モーニング公式の作品紹介は以下の通り。

これだけだとなんのこっちゃわからないんですけど、主人公の高校生の女の子には今ある家

もっとみる
魂のMr.Children全アルバム紹介

魂のMr.Children全アルバム紹介

「miss you」がリリースされた時に勢いで書いて完成しなかった古い記事を最近整えたのでここで供養させていただきます。

「miss you」が好みだったことを記念して全アルバム紹介を僭越ながらさせていただきます。散々他の人が客観性があって素晴らしい記事を書いてるので、ここでは本当に個人的な印象を主に書いていきたいと思います。厄介オタクの戯言なのでぜひ適当に流してください。明らかに好みのアルバム

もっとみる

漫画、映画、文学、音楽

表現をする上でジャンルというものはたくさんあってパッと思いつくだけでも上記のものが挙げられる。現代アートは資本主義社会のの中で特権的な位置を占めているから今回は除外した。一つずつ所感を述べていきたいと思う。

漫画
戦後から発達してきた漫画という文化が特におおきいのはアメリカ、フランス、日本であるというのは興味深い。手塚治虫という学識もあるマンガ家が黎明期にいたことは日本漫画界においてとても大きな

もっとみる
読書雑感

読書雑感

八月の光
フォークナーの傑作。長編の面白さを久々に感じさせてくれた作品。自分の中の基準として平家物語、西遊記、レ・ミゼラブル、が長編三種の神器としてあって大抵の作品はこれを超えることはできない(当たり前)のであまり長い話は読みたくないのですが、発掘しなければと思いました。

鷲か、太陽か?
オクタビオ・パスの詩集。文字量がとんでもなく多くてイメージが言語で埋め尽くされる感覚になった。言葉の選び方が

もっとみる
1980年代アルバム10

1980年代アルバム10

1Parade / prince
プリンスの中でも聞きやすい部類?に入るであろうこのアルバム。まずkissの音を削ぎ落としたミニマムファンクに驚かされ、new postionのよくわからないサウンドに困惑しましょう。全曲変なのにポップという謎のバランス感覚が楽しいです。なによりsometimes it snows in aprilがバラードとして最強すぎる。突然襲ってくる悲しみを四月にも雪が降る、

もっとみる
映画雑感

映画雑感

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
アメリカ映画。妻を失った男が様々なものを物理的に破壊しながらシングルマザーの母子と出会い再生していく話。人物造形を丁寧に描いていてとても好感が持てた。

ドラゴンタトゥーの女
監督はセブンのデヴィッド・フィンチャー。商業作品を学ぼうということで見た作品。原作小説の映画化は基本原作読んだ方が良いってなるし、これもそう思った。フェミニズムの観点から007と対比して

もっとみる