最近聞いたアルバムを紹介してみる
1 lil soft tennis 「i have a wing」
ついにageと共演したlil soft tennisの2023年のアルバム。オルタナティブとポップの融合とapple muisicに書かれていたが、ミクスチャー感覚を持ちながら歌物としての強度もあるアルバムとなっている。ナードなヒップホップという立ち位置は今一番誠実な表現方法な気がする。
2 ERWIT 「good bye」
Instagramの広告で流れてきたシンガーソングライターの1stアルバム。jpop的なメロディとフォークの音像がバランスよく出会っていて、心に沁みます。個人的には第二の奇妙礼太郎を見つけた気分になりました。詞世界の方も迷いや葛藤を丁寧に描いていて好み。こういう人生の中で足が止まってしまう時に強く響く表現を作りたいと自分も思いました。筆者はラストの「いつかのように」という曲の「今日くらいは疑わないでいつかの話をしよう」にノックアウトされて涙腺が終わりました。
3 aryy「M&TW+」
エモよりのミクスチャーヒップホップが気持ちいいaryyのep。my room is my worldの2000年代初頭感がたまらない。狭い世界感覚の大切さを歌うのに筆者は弱いです。世代というのもありますが、ネット社会によって好みや価値観が細分化されたことにより大きな物語が語れなくなったことが背景にあると思うと響きます。あとHeavenというlil soft tennis、aryy、ryon4の三人からなる神グループもあるのでそちらの方もぜひ。
4 AFJB 「AFJB」
四人の中にあるカルチャーの蓄積を、個人的な感性によってブーストしていて最高。小説を書きながら聴いてて、色々表現方法はあっても結局のところbad morningって言葉が全てだなって感覚に筆者はなりました。ミクスチャーの気楽な音像の中に切実なペーソスが潜んでいて、悲しみを表現する時に必要以上に言葉を重ねるのではなくただ気分が悪いとしかいえない感覚が男性社会を表層していて好きです。sckoolの「くだらないこの世界が嫌いで」と言い切ってくれる強さとか、rainbowのドラムパターンとかもう全部好き。
5 age factory feat lil soft tennis 「may」
シングルです。待望のやつでした。最高でした。エイスケ先生になりたい。
6 スティーリー・ダン 「aja」
フュージョンを掘ってたら久々に聴きたくなった一枚。安らぎの家っていう曲のベースが死ぬほど気持ちいい。これを聴いた後にラリーカールトンに行くのが筆者のお決まりのコースです。
7 Radiohead 「the bends」
定期的にここに戻ってきてしまいます。90sのネガティブな感覚は80sに対するカウンターの意味合いが大きいと思うんですが、彼らはシンプルにロックバンドとしてクール。皮肉と倦怠にまみれた世界観はアメリカ勢のそれよりも社会的なバランスが取れてると感じる。あとhigh and dryのドラム好き。
8 ジュラシック5 「quality control」
90sのhiphop大好きだよってことです。ルーツとかと比べるとオーソドックスな音像でずっと聴ける。
9 dygl 「thirst」
前作のポップな感覚も維持しつつ、多彩なバンドサウンドを展開する4thアルバム。ここ最近だと一番聴き込んでるアルバムでございます。ykiki beatの頃からの注目度の高さも相まって彼らは日本のインディーロックの玄関口になっている気がします。筆者は7曲目のsalvationというワードが刺さりました。宗教的な価値観に対する不信感というのは統一協会の問題もありぐっと強くなってしまったと思うんですが、その中で現代の若者が抱くのはなんらかの救いなのかなと感じました。
10 gia Margaret 「there’s always glimmer」
アンビエントを掘ってる時に見つけたシンガソングライター。水面を上下しているような浮遊感が癖になります。
11 the early nobember「for all of this」
エモというジャンルは好きになれないバンドも多いのですが、それでも掘るのが楽しいところでもあります。ドライブインレコードという数々のエモバンドを輩出したレーベルから見つけたのがこのバンドです。名前の時点で青臭せーと思っていましたが、アルバムの方は割と落ち着いた音像で好みでした。音数の少ないテイキングバックサンデイと形容するとわかりやすいと思います。i want to hear you sad とかタイトルからもうキュンときます。君に泣いてほしいっていう表現をどっかで使いたい。
12 コールドプレイ「parachutes」
YouTube見にいったら、この頃に戻ってきてくれみたいなコメントで溢れてて笑いました。2000年代uk叙情派の夜明け感良いですよね。ガレージロックリバイバルよりもこっちの方が個人的には好きです。
13 nujabes 「luv (sic)」
音楽の女神に書いた手紙の体裁をとったアルバム。pt2のトラックが一番好きです。ジャジーというより宇宙感を感じれます。hiphopのリリックの価値観をどうにか書物の領域に持ち込めないか考えています。リアルであることの重要性とか、それが出てきた背景とかを上手く落とし込めれば機能すると思っています。
14 ブライアンブレイド、スコットコリー、benjamin koppel 「perspective」
筆者の主食はブライアンブレイドのブラシです。
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