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揺蕩う

ふと、あの日の出来事やあの時感じていたことの全てが、何も無かったことになってしまうのではないかと寂しくなった。

でも、私は間違いなくそこに存在していたし、今だってこうして揺蕩いながらも生きている。

伝えたいことがあってもうまく言葉にできなかったり、感情が溢れて思ってもいないことを口走ってしまうことがあるが、その度に、私の心と口は繋がっていないのではないかと感じる。

記憶は、かんたんに思い出してしまう割に、その時の感覚や感情は忘れたくなくても忘れていく。
あんなに忘れたくないと思っていたことだってほら、温もりも匂いも不確かなものになって、もしかしたら夢の中での出来事だったのではないかとすら思う。コアラの日記帳だけが頼りだ。

忘れたくない気持ちをここに綴ることに決めた。

目まぐるしく変わっていく生活の中で、なかなか変わることのできない自分のことも受け入れてあげたい。
もう一度文字に起こすことできちんと整理して、ゆっくりゆっくり消化していけたら良いなと思う。

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