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習い事の先にあるもの🫧

楽器は高額だ。月謝だって月何千円が、+諸経費で一年通せば立派な教育費として家計の一部を占める。

日本は子供にお金をかけ(過ぎ)る国らしい。より良い環境を求めて親の方が過熱するのはどうかと思うが、塩梅は本当に難しい。親も試されている。

お金を払ってるからには、ちゃんと見返りがほしい。真面目にやらないと意味がない。練習を怠るなら、辞めてもらう。やるからにはちゃんと向き合って先生の言うことを良く聞いて、練習すること。

そう言って、ここ数年は1日10分でもいいから、とピアノとバイオリンの練習をさせてきた。ゆったり寛いでいたい時間に、重い腰を上げさせる労力だってバカにならない。親も仕事で疲れているし、家事だって山積み。就寝時刻も迫ってくる。練習を習慣にするための計画を何度話し合ったかわからない。

そうこうしながらも、割と真面目に取り組んできたから、そこそこ弾けるようにはなってきた。続けてきた時間と労力を考えると、親も本人も簡単には辞めたくないし、辞められない。ピアノもバイオリンも好き、とは言うけれど、大好きでハマって打ち込んでるか、というとまだまだやらされてる感が強い。学年が上がるにつれて宿題は増えるし、そのうち部活やら塾やらの話も出てくる。時間も資源も有限だから、選ぶか休むしかない時がいずれやってくる。

そういうことを考えていると、なんのために習い事をしているのだろう。って疑問が何度も毎日のように立ち上がる。

対価に見合うのか。大変だからやめた方が楽なのに、手放すのがこんなにも難しいなんて。


今回、初めてのコンクールで客観的な評価をいただいた。妥当なものも、意外なものもあり、相対的評価については、すぐには飲み込めなかった。

習い始めは、楽しく続いたらいいな、気晴らし程度に弾けるようになったらいいな、音楽鑑賞の幅に広がりが出るだろうし、人生の彩りになったらいいな、くらいの気持ちだった。のんびりした娘に、コンクールに向けて追い込むような緊張感を強いるのは、私には無理だと思ったから、あえてそういう教室は選ばなかった。優しくて楽しさを教えてくれるいい先生に恵まれた。発表会のために練習して、一曲仕上げて、人前で披露して、よかったね、上達したね、で満足していた。それでも頑張ったなりの成長は得られる。

今回のバイオリンコンクールは、ガチ勢のコンクールではない。
もっと上達するための機会として、先生が勧めてくださったものだ。課題曲もすでに練習でやった曲で、チャレンジコースというのも気楽でよい。

それでもやっぱり本番は緊張するし、評価される試験は背筋が伸びる。成績が返されて、今までとは違った感情を味わった。

そして評価を飲み込むため、次に繋げるための課題を考えた。芸術性を磨くためには、何をしたらいいか。

卓越性を習慣にするために大事なこと7つ
1. 脱力、2.表現力、3.正確さ、4.躍動するリズム、5.美しい音、6.集中力、7.前向きな姿勢
(「成功する音楽家の新習慣」より一部抜粋)

困難な問題にぶつかったら、欠点ではなく、学習する機会と考える。出来ないことは恥ずかしいことではないよ、出来るように努力すればいいだけ、と先生もおっしゃってた。
仕事にも、人生にも通じる。

「絃は無心なり、鳴らす者の心をうたうのみ」鈴木鎮一
子育ても楽器も音楽も習い事も、行きつく先が見えないと迷いだらけだけれど。
「美しき音を、美しき心を」と人生哲学の道を求めつつ、毎日努力していくことが大切だと鈴木さんがおっしゃっていました。
独りよがりの世界から抜け出て、人への奉仕の心で音楽を奏でるとき、耳に障りよく、生命への愛で世界と調和できるそうです。

日々深い練習を重ね(るよう努力し)て、また次のステージへ。


追記メモ
娘とコンクールの振り返り🎻
うまくいったところ3つ

  • 緊張したけど、本番はおちついて弾けた(みんながやさしくて気持ちがおちついた)

  • 難所がうまく弾けた

  • 曲の出だしと終わりに気をつけて弾けた

次の本選までに改善するところ

  • 楽器を正面に向けて立つ(左に向きすぎた)

  • 右手の力を抜く

  • 3拍子のリズムを身体で表現する

上達するためのアクションプラン

  • 右手の脱力を意識する

  • メトロノームを活用する

  • 美しい音を目指す

  • 母は、心を育てていることを胸に刻むこと


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