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仕事中米粒が止まらなくなった話

 今日は、意をけして労働の海へと飛び込んだ。とても頑張ったと思う。
だが私は生きてるだけで不憫枠と言われてしまう程に、運が無い。本日も堂々たるやらかしをして家に帰ってきた。

勤務時間は短いが、お昼以降の勤務だったので、コンビニでご飯を調達して食べることにした。緊張で全くと言っていいほど食欲がわかないが、食べなければ途中でバタンキューしてしまう。それも申し訳ないので、おにぎりを一つ買った。

 13時からの勤務で、現在12時15分くらいである。おにぎり一個に水分、時間には十分間に合うので特に慌てることは無いと思っていた。
だがある事に気づいた、13時っていっても丁度に行くのは社会人として如何なものか。10分前行動を心がけてなど、色々考えてみた結果私の食事時間は


15分


大慌てである、しかも私はおにぎりだけじゃちょっとなと思い、お味噌汁を購入してしまったため、かなり時間をロスしそうになっている。

おにぎりを勢いよく開ける私、海苔はビリビリ、鮭はポロポロ、米はパラパラ。社会人のの人間のする食べ方では無い。勢いよく食べ進めた結果、2回に一度、米があらぬ所へ入りむせる始末。しかもそれが一粒も排出されないオマケ付き。

お味噌汁を勢いよく啜り、やけどすること五回。フーフーすることを知らない化け物のような姿だったと思う。

そしてようやく、仕事場に付く。あらぬ所に入った米粒たちと共に。

 数時間たち仕事にも慣れてきた所だった、私はくしゃみの気配を感知した。厳かな雰囲気で室外機の音が聞こえる程の静けさ、ここで大くしゃみをしたらヤバいと思い、くしゃみを抑える方向にした。

大きく息を吸い、鼻を摘んだ。私なりの耐え方だ。だが今日は運悪く、放出日だったらしい、努力虚しく静かなくしゃみが放たれた。
すると同時に、耳から何か出た感覚があった。

米粒だ


一体どこへ行ってたんだと思っていたら、耳の中だったのか。けど排出されたのはごく一部。まだ鼻や喉辺りの違和感が凄い。これは家に帰ったらオッサンのように、「かァーペッ」としながら出さないと、無理だなと覚悟していた時、ヤツがやってきた。そう


くしゃみ第二波だ


妙な所にある米粒、そしてくしゃみ。導き出される答えはただ1つ。これは耐えなければと思い、グッと耐える。鼻を啜る、擦る

…?

鼻を擦った手を見てみると、そこには米粒が付いていた。米粒はもう目の前までやって来ていた。


鼻をかめば一面の米粒 


咳をすれば米粒大放出


詰みである、喉の振動で米粒がやって来ていることが分かる。喋れば喋るほど、米が広がる。耳はどうだろうと思い触ってみたが、ジワッと湿った感覚だった。確実にいる


今日は耳鼻咽喉が米粒に侵されている。まさに為す術ないとはこの事である、少しでも喋れば米粒が口から飛び、呼吸をすれば鼻から米粒大放出である。そんな中また奴が来た。ここまで読んだなら分かるであろう、そう…


くしゃみ第三波である


事実は小説よりも奇なりというのは、まさにこの事では無いだろうか、もう何しようと大放出からは逃れられない。そう覚悟を決めた私は、自由に行けるトイレへ行き、思いっきりくしゃみを放出した。

ティッシュいっぱいに放出された、米粒たち。あらぬ所から出た米粒。全て受け止めてトイレへ流した。



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