見出し画像

カテゴリー分けしてちゃ、勿体なかったかも知れない話。

学生時代のヒエラルキーって
ホントにドキドキして、ビクビクするものでした。


もうね。男子生徒と仲良く気軽に喋る事をしてるだけでも、なんだか凄い事のように感じていましたし、学校でメイクしてるとか、スカート短くて先生に注意されるとか、髪を染めて職員室に呼び出しくらうとか、そんな事をしてるというだけで、違う世界の住人でした。 

(今はメイクするとか普通だと思うけど、当時は少なかった)

学生の頃にですね。
ヤンキー漫画が流行ってまして。

今も東リべとかあるから、
ヤンキー需要って変わらないのかも知れないけど。


すごくハッキリ覚えてるのですが、
女子更衣室で着替てる時に、
ヒエラルキーが高い女子達の1人が
「暴走族の頭と付き合いたい」って言い出して。

※発言がすごく、時代を感じますね 笑

その付き合いたい理由が
「私が喧嘩とかしたときに、仲間つれて助けてくれるんだよ?格好良くない?」って話であって。

ヒエラルキーの仲間内で盛りあがってるだけなら良かったのだけど、何故か、その女子がヒエラルキーだと低い位置にいて、目立つのも好きじゃない、クラスの隅っこが落ち着くタイプの、なんの関わりも持って無かった、たまたま隣のロッカーだったのでそこで着替ていた私に話題を振ってきたのです。

「ねぇ!暴走族の彼氏、格好良いよね!!」と。

私は話を振られた事にびっくりしたのですが、
びっくりついでに、

「え、、彼女の喧嘩に、仲間をつれてくるような彼氏は格好悪いと思います」って言っちゃったんだよね。


この台詞1つでも解ると思いますけど、同級生でもヒエラルキーが上って思うと敬語になってる私がいる 笑


あのときの空気の冷め方凄かった。

もう、氷が張ったの?ってくらいの空気。


私も瞬時に「やべ!」と気づいたけど、
時すでに遅し。

しかし、この話振ってきた子が良い子であって

「え?暴走族の彼氏って格好悪いの?私の好み終わってる?やば!自分どうしよ!!」って言ってくれた事で笑いに変換されて事なきを得た。

人が違えばこういう私の発言は、
ちょっと馬鹿にしてるような発言に捉えられて
イジメの種になってた気もするので、
本当に恐ろしい。

ヒエラルキーの上の方は下をよくみて、
声を気軽にかけるのやめてほしい。

学生の時は本当にこう思ってた 笑

一度だけ、まだ上京する前に街のクリーニング店の受付で働いていたこの件の暴走族と付き合いたいと言ってた彼女に数年ぶりに遭遇したことがあった。

私の旧姓が珍しかったこともあり、受付してたら、もしかして○○さん?と声をかけられた。

私はあ!と気付いて久しぶりですーとしばし、他のお客様もいなかったので会話したけど、彼女はなんかとても明るい人であって「ヒエラルキーの上の方にいる人」という事で、勝手に壁を作っていたのが何だか勿体ない事をしていたのかもな。と思うくらい屈託のない朗らかな人だった。(短い時間なりの私の印象)

今だと普通に話しができそうだけど、如何せん、
私は同窓会とかも行かないタイプなので、彼女と会ったり話しする機会は今の所ない。
(地元に戻った今では、その時のクリーニング店は閉店していた)

大人になって社会人ともなると、社内のヒエラルキー、プライベートなヒエラルキー、その他のヒエラルキーなど、あって無いようなものだと悟るのだけど。

なぜ、当時は彼女の事を怖く思っていたのか?

きっと、「個人」ではなく「グループ」で判断してたのだと思う。
良くも悪くも派手な人達という印象はどこかであったし。

ただ、カテゴリーだけで判断してるとか、
大変に失礼な事をしていたなと今は思う。


高松美咲さんのスキップとローファーという漫画の中で、主人公みつみのクラスメイトで美人でちょっと派手に映る女の子、結月と、地味でどちらかといえば陰キャの女の子、誠の話がある。

 
結月はキラキラした目立つタイプ(本人は望んでない)で、誠は苦手だったのだが、みつみを介して仲良くなる。


文化祭で別の学校に通う誠の昔からの友人達(同じく陰キャ)が結月に出会った際に「自分達とは別次元の人」という印象をもとに避けてしまうのだが(これも、別に無視とかではなく接し方が解らないゆえに怖さと、戸惑ってる感じ)、誠が結月がどれだけ良い人なのか自分の友達に伝えるシーンがある。

良い人っていうか、カテゴリー分けしないで「結月」を知ってくれ!という感じ。

結月が誠にとって大事な友人だと、昔からの友達にも伝えたいというシーン。

このシーンがとても好きで、
結月と誠はみつみと言う友達を通じて世界がお互いに拡がったんだと思うけど、拡がった後で深めたのは2人自身で、それは見ていてとても素敵な友人関係だと思ってる。この2人の組み合わせ本当に好き。


あの時、学生時代の間にこの件の彼女ともう少しだけ話ができる接点や勇気があれば、今とはまたちょっとだけ違った景色も見れたのかも知れない。

後悔とかではなく、だったら面白かったかもなって妄想みたいな気持ちがちょっとだけある 笑




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?