外猫の避妊去勢手術の手順

手術前準備

捕獲器の中の猫の様子を確認します。この時、術済の証である耳カットがあるかどうかも確認します。時々、術済の猫も搬入されるからです。
見た目的に猫が手術に耐えられると判明したら体重を測ります。空の捕獲器の重さは事前に分かっていますので、猫を触らなくても測定できます。猫の体重が分かったら鎮静剤、麻酔薬などの用意をします。

寝た後は

まずは全身状態をチェックしつつ雌雄の確認です。体重1kg~2kgくらいの猫は小さいので性別を間違わないように気をつけます。雄は精巣が2つあるかどうかも確認します。1つしかない猫はお腹の中か皮膚の下に隠れています(陰睾)
手術台は術中の低体温予防の為、保温マットが敷いてあります。
雌雄が分かれば毛刈りとノミダニ駆除薬塗布です。ノミダニ駆除は猫の為だけでなく、その場にいる人達を人獣共通感染症から守る為にも必要な処置です。消毒をしっかりしてから手術が始まります。

陰嚢を切開し、血管を結紮してから精巣を摘出します。皮膚は縫い合わせません。

臍より下のお腹の真ん中を2cmくらい切開します。子宮釣り出し鉤という器具を使い子宮を引っ張り出します。血管結紮後、左右の卵巣と子宮を摘出します。数ヶ月で溶ける糸で縫ってお腹を閉じます。

術後

覚醒し、状態が落ち着くまで観察します。子猫は術後低血糖や低体温に陥りやすいので、覚醒後1時間以内にご飯を食べさせています。猫の負担が少ない施術ですので、回復が早いです。

お迎えからの元の場所へ

覚醒後、状態が安定したと判断したらお迎えに来てもらいます。安定していても麻酔の影響は幾分残っていますので翌日、元の場所へ帰してもらいます。

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