■7 川を越えていく(2)
「あの…。本日面接に伺いました藤原と申し…」
あかりがそこまで言うと、若い庶務の女が「少々お待ちください」と言って奥に行き、白地に赤い縁どりのマスクをした女が代わりに出てきた。
「こちらへお入りください」
テンポよく事務的に対応する女に着いていくと、会議室のようなところへ通された。
テーブルの上には求人票が置いてあり、席につくなり赤い縁どりマスクの女が説明を始める。早口だけれども聞き取りやすく、慣れた感じで細かい条件まで読み上げていく。私は必死に大きめな声で「はい」と返事する。相づちを打つかのように。
一通りの儀式のようなものが終わると会議室を出て、大きめの部屋へ通され、本番の面接が始まった。ドアを開けて入ると、面接官が2人並んで私を迎えた。
(ノンフィクションとフィクションの狭間)
(でも、一応日記なんです)
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前回分はこちらですぅ
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