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愛しの上海 de ロックダウン 回顧録 #5

2020年4月に入ると、上海に明るい兆しが戻って来た。慎重に感染対策をし、ソーシャルディタンスを取りつつ外食も楽しめた。6月に入り子供達の対面授業も始まり約4ケ月のオンライン授業が終焉を迎えた。海外から入国する感染者数も極めて少なく、上海はウィルス抑え込みに成功していた。洒落たカフェやレストラン、旧フランス租界のプラタナスが並ぶ美しい街並み、古き良き時代の西洋建築が並ぶバンド界隈と、浦東3兄弟と呼ばれる煌びやかな高層ビルが連立する近代的で圧倒される金融街などの美しい上海の街歩きや、国内の他の都市への旅行も楽しむ事が出来た。
 
そんな最中でも、浦東空港に到着した海外の荷物から感染した空港職員の住むマンションや他の感染者が住むマンションなどを封鎖するニュースは度々聞こえて来た。自分のマンションが封鎖されるとは知らず子供の誕生会を自宅で開き招待した子供達や、封鎖直前にマンションに入ってしまったタクシー運転手もその場で14日間の隔離。引っ越し最中にマンションが封鎖し、引っ越しスタッフと一緒に隔離など。
 
7月8月はビザ発行に必要な招聘状も取れ始め、9月に入ると日系航空会社の上海行のチャーター便も飛び、離れ離れだった家族が上海に戻って来始めた。
 
そしてほぼ安定した生活が2年弱続いた矢先、2022年3月、ある事がきっかけで上海に激震が走った。
 
つづく

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