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最近読んだ本レポート①:2024年1~3月

こんにちは。GW初日になりました。自分は暦通りの予定ですが、長い人だと10連休でしょうか。
ついこの前まで冬だった覚えがあるんですが、やっぱり歳を取るごとに時間の流れが早くなっている気がしますね。

「今回こそはテキトーな記事を書こう!」ということで、最近読んだ本をいくつかご紹介するというよくあるやつをやってみようと思います。
なんだかんだ毎週レポートを書いてますね。学生か?

週1冊ペースでは新しい本を読んでるんですが、今回は引っ越しの荷造りをサボってついでに棚から引っ張り出して読んだ本も混ざっているので、悪しからず。

①決戦!株主総会 ドキュメントLIXIL死闘の8ヶ月

プロ経営者(雇われ社長)の瀬戸さんが、突然創業家の潮田さんに辞めさせられた後、なんやかんやあって株主総会で返り咲くお話。
こうやって書くとサラッとしているが、日本で滅多に起こり得ることではなく、本当にこんなことがあるんだなあ、という内容でした。

リアル「倍返しだ!」的展開でノンフィクションのわりに感情移入しやすくて読みやすいのもあって、わりと肩肘張らずに手に取れるのもいい。「お勉強」という感じでは全くない。

日本における「創業家」というものの闇も感じられて、ガバナンスがいかに重要かを実感できる本といえる。というか自分はその辺りに興味があって読みました。

ただ、(テーマ上仕方ないが)瀬戸さん側の目線に寄っている感はあり、株主総会で勝ったからといって、経営の細部ひとつひとつまで瀬戸さんが完全に優れていたとは一概に言い切れない点には留意が必要である。

出てくる中で言うと、例えば「取引金額に応じた一律の卸価格レート」なんかは、一見すると合理的で、これまでの慣習に縛られないプロ経営者らしい良い打ち手に感じるが、それまでの取引慣習を一切合切かっ飛ばしているのも事実で、現場は阿鼻叫喚だったりするわけで。

「プロ経営者」というのが日本に馴染まないのは業界慣習の多さゆえなんじゃないかなぁ、などとも思った本でした。
「経営関連の本を読みたいけど戦術書みたいなのは嫌だ!」って人が箸休めに読むのにオススメです。

②悪事の心理学 善良な傍観者が悪を生み出す

「不正はなぜ起きてしまうのか」を、周りにいる「傍観者」にスポットを当てて解説している社会心理学の本。

昨今、不正・不祥事はメディアで取り沙汰されない日は無いほどお馴染みになってしまっていますが、その手のものを見ても「世の中にはヤバいやつがいるんだなあ」と、なんというか、どこか現実味がない感じでしか見れなかったりする(これは健全なことで別に悪いことではない)。

一方で、この本では数人の「ヤバいやつ」ではなく、大多数の「善人」にこそ問題の原因があると解説されている。

冤罪もはなはだしいと思われるかもしれないが、読むと「たしかに」と思わされるし、翻って自分自身はどうかな……という自省に自然とつながるのがとてもよい。

この本の話ではないが、不正が反復・増大するのは、ちょっとしたずる・ごまかしがバレずに上手くいく「残念な成功体験」が積まれるからだ、という話を以前聞いたことがあり、「残念な成功体験」を生み出しているのは傍観者なのかもしれないなあ、と。

不正だけでなく、社会課題がなかなか解消されない根本にも通ずる気がする。かといって「傍観が悪」とまで言うのもなぁ……というのが難しい。

「人財活用」「多様性」とかと比較するといわば闇のHRMという感じですが、マネジメントの観点でも気づきが得られそうなので、興味があればぜひ。

③幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない

マインドフルネスについて解説している本。

一言で言えばそれだけなんですが、実践する上での考え方がとても具体的で分かりやすく、自分が色々読んだ中で一番しっくり来たのがコレでした。

「現在に集中する」とか「深呼吸する」とか言われてもピンと来ない……って人も、これならわりと入りやすいんじゃないかな、という内容です。

過去のことを考え込んだり、未来のことを妄想して気分が上下したりというのは自分も日々ありますが、そういった状況から戻ってくる手法としては本当に分かりやすいので、今でもたまに読み返しています。

手法(呼吸とか瞑想とか)から入るのではなく、考え方(気の持ちよう)をしっかり解説してくれるのが良いのかもしれない。
パニックになりながら呼吸しても仕方ないし。

ちなみにこの本は、前職の上司(当時は隣の部署に異動していた)に貸してもらって知ったものです(その後自分でポチった)。
なんだったか覚えがないけど当時自分がめっちゃキレていた時に、おもむろに隣の部署からやってきてこの本貸してくれたんですよね。あれ一体なんだったんだろう……たまたまかな……。

電子書籍が無いのがちょっと不便ですが、「GWだし心穏やかにマインドフルネス試してみるか」という人にオススメ。

④夜と霧 新版

第二次世界大戦中に強制収容所に送られた心理学者の体験記。

さすが心理学者というか、「生き延びてやったぜ!」と誇る感じでも「こんな酷い有様だ!」と嘆く感じでもなく、強制収容所での自身や周りの心境を淡々と捉えているのが、一周回って異様な感じ。

ここまでの環境下に置かれても「精神的自由」なるものは奪えない、と言い切るのはただただすごい(語彙不足)としか言いようがないし、壮大なものでなくともなんらか目標を持った人は、生きることを降りられないというのは、現代を生き抜く心持ちとしても有用な気がしますね。

有名な本なのですでに読まれた方も多いかと思いますが、休みを区切りに気の持ちようを見直そう、という人にはいいかもしれません。

⑤ダンガンロンパ霧切

本日のサブカル枠

といってもこのシリーズはわりと本格的にミステリ小説してて、SF的な謎パワーでバトルが始まったりはしない。サブカルの薄皮をかぶったミステリというか。
自分も確か書店で冒頭パラパラ見て「ふつうにミステリとして面白そう」と思って買った記憶がある。

ダンガンロンパのスピンオフ的なものではあるので、知っていればより面白いとは思うけど、全く知らなくても1ミリも問題ないので、その点はご安心いただければ。というか自分も知らずに読んだ

ミステリという特性上、あまりあれこれ書くわけにもいかないのが難しいですが、ミステリ好きな人は試しに1巻読むと「たしかにサブカルの皮かぶってるだけだなあ」とは思ってもらえるのでは。

おわりに

というわけでこれから新幹線に乗るので、次は4~6月分をご紹介できるように読書量をストックしておきます。

皆さんも良いGWをお過ごしください!

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