見出し画像

アメリカのCollege Life ~普通の日本人が英語を習得し卒業するまで~

はじめに

こんにちは。
この記事は以前公開した「上京して仕送り無しで大学進学した話」のその後についてです。紆余曲折ありつつもなんとか入学できた大学は、アメリカの学校でした。
私の学生生活を一言で言うと、「大学が人生の夏休みって嘘じゃん」というくらい勉強に追われる毎日でした。
結果的に、本当に大変だったけれど、この大学に入れて本当によかったと思えているので、その理由や大学生活について書いてみようと思います。

大学について

まず、大学名はテンプル大学日本校です。
この学校は、アメリカのフィラデルフィアにあるテンプル大学という学校が設置したジャパンキャンパスです。(テンプルと聞くと宗教色が強く聞こえてしまいますが、もともとは寺子屋のように協会を学校代わりに使い始めたことが由来とのことです。ChurchではなくTempleなことが疑問に残りますが…)

(テンプル大学Webサイトより抜粋)https://www.tuj.ac.jp/jp/about/faq

私としては、本当はアメリカ本校に行って英語の勉強をしたかったのですが、資金的な理由と日本でも卒業できるシステムがあったことから、テンプル大学ジャパンキャンパスに進学を決めました。

私が在籍していた時は、日本人とアメリカ人が40%ずつで20%は中国・韓国・チベット・インド・ノルウェーなどほかの国から来た生徒で構成されていました。教授もアメリカ、イギリス、オーストラリアなど様々な国籍の人たちでした。日本人の教授もいましたが、アメリカの大学なので授業は全て英語です。

三軒茶屋にあるジャパンキャンパスです。外観はこんな感じ↑

大学生活で大変だったこと

大学生活で大変だったことを大きく分けると二つです。
勉強量の多さ
英語

海外の大学は入るのは簡単、卒業するのは難しいと言いますが、その言葉の通り授業に対する予習復習+アサイメント(課題)が多かった印象です。授業によっては、次の授業までに数十ページに及ぶリーディングの課題が出ることもありました。
1つ1つのクラスで課題が出るので、授業後に図書館やStudy Roomと呼ばれる勉強部屋でパソコンにずっと向き合っていました。
授業も課題もすべて英語の為、アメリカの学生の倍以上は時間をかけなければ、そもそも課題の内容も理解できませんでした。
1日では時間が足りず、通学時の電車の中でエッセイを書くこともしばしばありました(笑)

1日のタイムスケジュール(大学1年目 忙しい時)

セメスター(学期の事)毎に履修するクラスで異なりますが、ある1日のタイムスケジュールを書いてみます。

7:30 起床
8:15~9:30 通学(電車内でリーディングを読んで予習 or 単語帳を読んで、授業で指名されたときに備える)
9:45 学校到着
10:00 午前の授業開始
13:00 ランチ
14:00 午後の授業開始
17:30 午後の授業終了
18:00 課題 or 授業の予習復習 開始
22:00 課題 or 授業の予習復習 終了&帰宅
23:00 家に到着
24:30 就寝

あまり正確には覚えていませんが、忙しい時期のスケジュールは上記の感じでした。ご覧いただく通りですが、授業以外の時間はほぼ課題や予習復習に時間を費やしていました。家に帰ってもエッセイが終わらず寝るギリギリまでPCとにらめっこする毎日でした。

こちらは先生に「週末楽しんで!」と言われたものの、週明けまでに100ページのリーディングを出され何をどうすれば楽しい週末になるのかわからなかったときの投稿

1番苦しんだのはエッセイ

私の大学では、エッセイと呼ばれる小論文が、課題や学期末の提出物としてありました。私はこのエッセイの課題に一番苦しめられました。いや、私の所感では周りのクラスメートもみんなエッセイ提出前は死にそうな顔をしていました。

具体的に大変だったことを箇条書きしてみます。
①文字制限を満たす。多くても少なくてもダメ
②トピックに沿ったcontent(内容)を記載する
③説得力のある根拠をスムーズかつ、正しい引用方法で導入する(MLA etc)
④論調をargument(議論)なのかanalyze(分析)なのかsummary(まとめ)なのかによって書き分ける
⑤文法のミスや分かりにくい文章を取り除く
⑥パラグラフの分け方、個数、順番に意味があるか意識して書く

1つ1つだけで見るとなんとかなりますが、これらすべてを網羅した
エッセイが高く評価されます。
そのためいくらでもブラッシュアップができてしまうので、期日までに上記の観点で何度も見直しと修正を行う作業にうんざりしていました。

こちらは追い込まれすぎて自分の書いてる字が読めなくなった時の投稿

大学生活で得たこと

大変だったことをつらつら書いてみましたが、今度は楽しかったことを書いてみようと思います。

①頑張った分だけ成果(grade)が出ること
②スピーキング力がついてネイティブの学生や教授との会話がスムーズにできるようになったこと
③エッセイを書くのが好きになったこと
④本気で努力したという経験を得られたこと

①過去最高の成績が出た

自慢のようになり恐縮ですが、勉強すればするほど結果がGPAに反映されることにやりがいを感じました。どのくらいだったかというと、基本的な成績はA(GPAでいうと4.0)で、勉強不足だった科目はBやCがあるくらいでした。卒業時のGPAは、3.98でした。(入学時~卒業時までの総合成績)
GPAが良ければいいという考えではありませんが、1つの形として努力が認められたような気がして、自信に繋がりました。

②英語が上達した

やっぱり英語ができるようになったことは大きな財産です。
上記の通り、高いGPAを追い求めているうちに自然と英語の基盤が構築されていきました。
もちろんうまく伝わらない事は沢山ありましたが、私はうまく話す事よりも課題を提出する事や、そもそも課題の内容について理解できなければ話にならない!と常に必死だったので、人間、英語を話さなきゃ困る環境に置かれれば話せるようになるもんだと思いました。

③エッセイを書くのが好きになった

あんなに苦しめられたエッセイですが、数をこなせば上達してきます。
知見もたまり、今度はどれだけ良い文章を書けるかを追及するフェーズに入りました。卒業直前には、エッセイを書くことや調査をすることが楽しくなっていて、自分でテーマを決めて文章を書くこともありました。全体として、読むこと・書くこと・調べることへの抵抗がなくなり、楽しめるようになりました。
この経験がきっかけで、今では読書をして感想や他の読者のレビューなどをノートにアウトプットする習慣が身に付きました。

④本気で努力したという経験を得られたこと

これは就活をしている際に感じたことですが、
いわゆるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)について沢山語れる経験ができました。自分で学費を払っていたことや、非英語話者という1つのdisadvantageがある中で勉強を頑張ったこと、真剣に取り組むあまり、定期テストで悪い成績を取って悔し泣きしたこと、などなど自分は情熱を持って努力できる人だと説得できるポイントが多かったと思います。

振り返ってみると入学前~卒業まで、当時は常に慌ただしく勉強に追われ
速く卒業して楽になりたいと思っていました(笑)
そんな濃い時間が過ぎ去った今、この本気で何かに打ち込んだという経験は
人間形成の一助となり、自信にもなり、今の仕事や今の自分の趣味に繋がっています

改めてですが、やはりテンプル大学で勉強できてよかったと思えます。
かけがえのない経験と知識を、ありがとう。
この言葉で締めとさせていただきます。

こちらはプレゼン前のメモを投稿したときの写真。イギリス出身の友達が頑張ってをGambatteと使うのが好きで真似させてもらいました。この時めちゃくちゃ緊張していました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?