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だからこその、説得力と言葉(エッセイ)

私はめまいを起こし、耳鼻咽喉科へとかかった。

結果、めまいを起こす人の殆どが当てはまる『良性発作性頭位めまい症』との診断を受けた。

けれど、この耳鼻咽喉科に来たのは久しぶりの私。

何故かというと、この耳鼻咽喉科の近くにある薬局で、何年か前に少しモヤッとする思いをして以来、通っていなかった耳鼻咽喉科で薬局なのだ。

こちらを読んでいただくと分かって頂けると思います。

受付に耳鼻咽喉科で貰った調剤の紙と保険証を渡し、私は薬局の椅子に腰掛ける。

私一人だけの空間。

テレビの音と、受付を担当していた薬剤師さんの話し声と作業の音だけが聞こえている。

およそ10分ほど待ち、名前を呼ばれた私。

私の薬を持ってきてくれたのは20代くらいの女性の薬剤師さんで、丁寧に説明をしてくれた。

そして、最後にこう言ってくれた。

『薬を飲んでも、最初は変化がわからないと思うと思うのですが、根気強く飲み続けて下さいね。ちゃんと治す事の出来る病気ですからね。』

そんな一言をかけて貰った私は、ここの薬局に来る事の不安が、少しほどけたのである。

それに、何より嬉しかったのは、私の症状や気持ちに寄り添って言ってくれた、優しくて、説得力のある言葉だったから…。

薬剤師さんだからこそ、その言葉は、ただの言葉ではなく、重みと励ましと優しさが重なって大きな力のある言葉になったのだと思う。

薬を受け取り終わった後も、その言葉の余韻は暫く続いていた。

このnoteを書きながらも余韻に浸っている。

幸い、私のめまいは病院に行った翌日にはほぼ症状は無くなり、良くなった。

今回、お世話になった薬剤師さんのお陰で、私のここ限定の薬剤師さん嫌いは大分薄まった様に思う。

それに、私が苦手だなと思ってた人は、もうここの薬局には居なかった。


……本当に、ありがとうございました。

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