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着物を着たら、背筋ピンッ(エッセイ)

現代、着物を普段着の様に着こなす人はとても少ない。ほんの100年前はまだ洋服よりも着物を着こなしていたのに…
今では洋服が主流。服装の移ろい。もしかしたら色々な社会の流れ、歴史があったのかもしれないが、何とくなく着物とは特別な時に着るもの、として良くも悪くも服装の地位を上げたように思う。

そんな着物を着る時。
私は成人式の時に着物を着た。まぁ、振り袖ともいいますが。
着付けは美容師をしていた祖母にしてもらいながら段々と着物を着ていった。
着物を身に纏いながら感じたのは、いつもは猫背気味の背中が、段々とピンッとしてくる感覚。きっと、着物の下に纏う帯だったりの着物に使用する紐のせいだと思うが、普段着の私より何倍も背筋がピンッとし、そしてシャンとしたのだ。
私はこのピンッとする感覚がとても好きだなと思った。
何だか自分が何時もよりシャンとしていて、凛としているように感じたし、帯びで支えられている分、背筋を伸ばしている方が楽になったのだ。

私は一瞬にしてこの感覚の虜になったものの、着付けの教室に通ったり、着物を着こなしているわけではない。
けれど、着物を着ることでしか味わえなかった背筋が伸びる、という感覚を感じたい。

また着る機会があれば……なのだが(笑)

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