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寿命

月曜日の夜から奥歯が痛くなった。ロキソニンを飲んでも効果が無い。この歯は昔に虫歯を治療した歯で、う蝕にギリギリ神経が侵されていなかったけど、時々痛みがあったし詰め物もよく外れて、歯医者で何度も付け直したり新しい詰め物を作ったりしていたものだ。正直鬱陶しい歯ではあった。

水曜日にかかりつけの歯科で診てもらった。X線検査をしても虫歯は無さそうだけど、あまりにも痛いので神経を抜いてもらうことにした。歯を削ってみると、案の定神経が炎症を起こしていたようで、結果的にこの決断は正解だったようだ。

事前に先生には「神経を取ると歯の寿命が短くなりますが良いですか?」と訊かれた。確か神経が無くなると、歯の新陳代謝が止まって再生力が失われ、時間と共に朽ちていくのみになるはずだ。
もちろん躊躇はしたが、考えたのは歯の寿命の前に自分の寿命をいつ迎えるのか分からないのに、これからもこの歯の痛みに悩んだり誤魔化したりしながら生きていくのは嫌だということだ。

うつ病になってからその日のQOLを優先する方に生き方の価値観が変わっていった。体調が悪かったり身体のどこかに痛みがあると、途端にメンタルが落ちて辛くなるし、家事など生活に必要な行動も出来なくなる。

この歯が寿命を迎えたら入れ歯か差し歯か、その時フトコロに余裕があればインプラントにでもすれば良い。

自分自身が寿命を迎えるまで、なるべく楽に生きていく。余計な苦労は背負い込まない。ただでさえうつ病とは一生付き合っていかねばならないのだから、これ以上の苦労は勘弁願いたい。人生は楽しむためにあるのだから。

寿命と言えば、我らがスーパーヒーロー、鳥山明氏が亡くなった。68歳。まだ若いよ。子供の頃から随分と楽しませていただきました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。ペンギン村フォーエバー。バイちゃ。

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