白雪花恋(しらゆき かれん)

小説、ポエム書きます。 よろしくお願いします。

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最近の記事

【短編小説】誰かの特別になりたい

「私、彼氏出来たんだよね〜」  土曜日の昼下がり、ファミレスでアイスを食べながら目の前の友達はそう言った。 「そっか、おめでとう」  なんと反応するのが正解なのかも分からず、私は適当に返事を返した。  まただ。この報告を聞くのはこれで何回目なんだろうか。  中学生にあがってからというもの、私の周りは次々と彼氏や恋人ができ始めた。今まで恋愛に興味が無さそうだった友人も、誰かに片想いしては勝手に失恋していた友人も。皆こぞってネットなどで出会った人と付き合ったり、同級生と付き

    • アイされたいと願うのは

      「アンタなんか産まなきゃ良かった」  僕の頭の中で一番古い記憶、それは母親に言われたこの言葉だった。これは多分3歳か4歳の頃の事、まるでドラマのセリフの様だが、本当にあの時ハッキリとそう言われた。  辛い記憶の筈なのに僕はその時の母の表情や声色、部屋の散らかり具合や窓に滴る雫まで、今でも鮮明に覚えている。  今日、僕は味気ない人生に終止符を打つために、とある高層ビルの屋上に来た。  僕は愛というものがよく分からない、という少し変わった人生だった。父はおらず、母は僕が大き

      • 歪なティアラ

        「体大丈夫?」 「あー、まあ大丈夫」 「先シャワー浴びるか?」 「じゃあお言葉に甘えて」  午前7時のベッドの上、彼と二人で言葉を交わす。 「いや、久々だったからやりすぎたわー」 「どんだけ欲強いん?笑」 他愛もない、生々しい話。 ははっ、と笑う彼の顔は悔しくなるほどに美しい。 「あ、今日ちょっと付き合ってくんない?」 「…!いいけど、なんで?」 「いや、ちょっと頼みがあってさ」  何でだろう、顔が熱い。 悔しい、彼の誘い一つでこんな風になってしまう あたしが憎い。 「

        • 桜の散った木の下で

          桜の散った木の下で 貴方は私にこう言った 「もう会えないかもしれない」と それでも諦めきれなくて 私は貴方にこう言った 「いつまでも待ってるわ」と 輝く白い船の上 貴方は私に手を振った 「また会えるかな」と 不安そうな貴方を見て 私は貴方にこう言った 「ずっとずっと待ってるわ」と 桜の散った木の下で 今日も私は貴方を待つ いつの間にか髪は白くなり  顔はしわくちゃのおばあさん それでも貴方を待っている 私はいつまでも待っている

        【短編小説】誰かの特別になりたい

          桜色だった僕と君。

          「おおきくなったらけっこんしようね!」 幼稚園生の時にした僕とあの子との小さな約束。 桜の舞う小さな公園で指切りしたのを今でもよく覚えている。 僕と指切りしながら無邪気に笑う彼女を見て、僕はあの日恋に落ちた。 そしてその日から僕は桜が大好きになった。 「翔太はわたしとけっこんするんだからね!」 小学生低学年の時に彼女とその友達が喧嘩してる時に言った言葉。喧嘩の内容は今でも分からないが、その声が教室中に響き渡ってその後クラスの男子にからかわれていた。 男子にからかわれなが

          初めまして。

          おはようございます、こんにちは、こんばんは。 これから小説やポエムのようなものを投稿しようと思っています、白雪花恋(しらゆきかれん)です。 主に人間関係のものや儚い雰囲気の小説などを書きたいな、と思っています。 こういうサイトを使うのは初めてなので分からない事が多々ありますが暖かく見守って下されば幸いです。 はじめは本当に拙い文章であるかと思いますが、是非読んで下さい。 これからお願いします。