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【番外編】ドラマから考える「ストーリーはビジネスにもっと活用できる」

 インサイトからそれるのですが、人の心に強く残るということは何か?ということを深く考えさせられたことを自分の頭の中を整理することもふまえ書いていこうと思った次第です­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­­。
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題名にもあげさせてもらいましたが、きっかけとなったのは久しぶりにしっかり視聴したドラマでした。
なぜ、ここまで自分の意識(感情)にこびりついてはなれないんだろうと不思議に思えたからです。久しぶりに強烈にハマったのです。

そのドラマを簡単に紹介するとコロナでNetflixなど動画配信サービスが主流になったこともあり世界的にも評価をうけている韓国ドラマの中の1つです。
タイトル「マイ・ディア・ミスター」~私のおじさん~ ナェアジョシ

このドラマが世界的かどうかは知りませんが、少し調べると韓国では評価が高く、賞をとっているようです。
そして、私の心にはぶっ刺さりました。脳(海馬)を埋め尽くしました。
きっと、このまま長期的に記憶として自分の大脳皮質に保存されていくのだと思います。
ドラマの内容についてはここでは述べるつもりはないのですが、ぜひ、多くの人に観てほしいドラマです。デジタルの時代だからこそ人のつながりを大切にしないと、、と考えさせてくれます。
結構、賞賛しているブログなども見かけました。韓国ではこのドラマのジャンルを“ヒーリングドラマ”としたらしいです。納得です。


人の意識に強く訴えかけることとは?

様々なシーン、セリフや演技、また音楽が印象として強く残っており、全体通じて脚本、つまりはストーリーが素晴らしいのだと思えるわけですが、ストーリーに関して言うと企業のブランディングや商品の開発にも使われる言葉ですよね。

では、ストーリーとは何か?


何事もストーリー?

そもそもストーリーとは何か?日本語では「物語」という訳が一般的です。物(モノ)を語る、ということであるから、企業が商品(モノ)を語ることもストーリーそのものともいえそうです。
では、なぜ、商品やブランドになると、エンタメコンテンツほどのストーリーが描きにくいのか?いや、商品やブランドだって心に残るストーリーはもっとできるのではないのだろうか?といったシンプルな問いがうまれました。
ただ、方法が業界の常識などにとらわれているがゆえ、エンタメとは分けてとらえられているのではないかと考えたのです。

エンタメ起点で商品やサービスのブランディングを実行してみることができないか?

商品やブランドのコミュニケーションは古くからTVなどの広告、番組PRやオウンドメディア、SNS、紙媒体ではチラシなどがあり、他にも細かく上げればきりがないかもしれません。数は多くあるけれど広告と認識することで、そもそも見方、いまいち入り込めないというバイアスが発生している可能性はあります。もちろん、認知してもらうという目的の露出自体否定するものではありませんし、むしろ非常に重要なプロセスです。
また、そもそもメディア自体が企業の広告で成り立っていたりします。

広告で考えるとデジタル広告がメディアの総額を抜き台頭してきて、これからは流通業がメディアとしてどんどん参入してくることが予想されます。生活者と広告のタッチポイントがどんどん変化してきているわけです。
今でもTVCMは強いといえると思いますが、新聞など紙媒体の広告はシニア層にのみ効果はあれど、完全に下降トレンドですしもはや上昇とはならないでしょう。この流れは広告自体の常識をどんどん変えていく流れととらえることも出来ます。
特にリテールメディアは流通業からしたら店舗への集客や滞留時間を増やすためのコンテンツにもなりえるので、広告の域を超えるデジタルサイネージの活用が予想できるかと思います。
また、流通業だけでなく交通機関なども広告活用が当然ともなっていますが、生活者の心に刺さる動画というジャンルは場所の可能性がとても多岐にわたっていくことは一目瞭然です。
なぜなら、動画はストーリーを通じて人の記憶に残りやすいからです。

場所の自由度が広がってくると。今度は内容の変化も多様になってくると思われます。
例えば流通業が5分とか10分のドラマを毎日放映し6日間で30分とか60分のドラマを制作したら、そのドラマを見たくてお店に来店しようとなるかもしれません。どうせ、買い物するなら楽しみを提供してくれるお店に来店したくなりますよね。

そういったことから、ストーリーの強化する目的としたドラマは何もテレビや映画業界がつくるものという常識を取っ払う必要があります。

デジタルで動画配信サービスを提供しているネットフリックスなども自社で製作したコンテンツを今ではすごく多く制作、配信しています。一昔前だとインターネットでは既存のテレビや映画コンテンツを配信するのが主流でしたが、今やオリジナルをばんばん制作するようになっています。
当たり前ですが、ネットフリックスでしか視聴できないため、差別化要素です。日本企業であるABEMAも頑張って成長しています。メディアとしてバラエティなどのコンテンツは充実しています。ドラマ制作もしているようですが、ヒットしたのでしょうか。

これをデジタルを使用できる場所で考えればメーカーだって、自社メディアがあるわけだし、youtubeでも配信できるので自社の印象を強く残す目的としたストーリーを意識することが重要といえるし、その内容はドラマにしたっていいのではないかと思います。今後、そういった動きもでてくると私は勝手に予想しています。
TVを活用することで億単位の金額をかけていることを考えれば、その分を制作にあてることも出来るはずだからです。

そして、これは商品単品よりは企業のブランディングに適していると思っています。パーパスやSDGs的にも企業ブランディングは今後重要になってくるとも思っています。
●●企業の商品だから買う、というカテゴリのエントリーがあれば企業自体が強くなれますし、商品で差別化できなければ重要な購入理由になってくるからです。

とはいえストーリーの内容自体は、何も企業に必ず関連させることが必須とも限らないかなと思っています。
そのストーリーが、観た人の心に残ることがまず第一かと。重要なことはセンスあるな、面白いな、この企業いいな、とみている人の時間を意義あるものになっていると(無意識的に)感じてもらえることかなと思います。そこが企業を好きになる要因として大切だと思えます。
もちろん、CSRのような意義深いもので出来ればなおいいです。

一つのドラマからこんなことを考えてしまいましたが、あり得る話ではないでしょうか?
ちなみに、北欧暮らしの道具店は自社でドラマ制作をしたあたりから売上も3倍に伸びたと言っています。
(因果関係まではわからないので、ドラマのおかげとは言っていません。なんらか関係はあるのかも、くらいではあります)

ということで、ストーリーは今後、企業のブランディング活動において方法も変わってくる、心に響くコンテンツであればドラマや映画なども自社で制作する、というのが近い未来に起こってくるという予想でした。




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