見出し画像

#5 本の紹介 『授業の腕を上げる法則』

今日は読んだ本を紹介する。
向山洋一さんの『授業の腕を上げる法則』である。

まず、向山さんの授業の原則を10個紹介する。

1、趣意説明の原則
2、一時一事の原則
3、簡明の原則
4、全員の原則
5、所・時・物の原則
6、細分化の原則
7、空白禁止の原則
8、確認の原則
9、個別評定の原則
10、激励の原則

それぞれについて私なりの解釈を加えながら解説していく。

1、趣意説明の原則
指示を出すときは理由も一緒に示すと良いということである。
趣意とは理由やねらいのことである。
行動の目的が分からないと、「何のためにするんだろう」という不安だけがつのる。
また、目的が分かっている方が意欲もわきやすい。
最初は全ての行動に意味を示し、価値観を植え付けていく必要がある。
レベルが上がってくれば、趣意だけを示し、目的を考えながら行動できることを目指していく。

2、一時一事の原則
1つの指示で1つの行動を取らせよということである。
同時に複数の指示を出しても、複数の指示を覚えていることは難しい。
指示→行動→確認→指示→行動→確認→・・・としていくのが良いということだ。
指示、指示、指示→行動、行動・・・とならないようにすることが大切だ。

3、簡明の原則
指示、発問は短く、簡単で、なおかつ具体的に示せということである。
指示、発問、説明は十数秒でおさえるべきである。
指示は何を、どのように、どれくらいするのか短く示すのである。

4、全員の原則
指示は全員に伝わるようにせよということである。
1人の質問は全員の質問と心得て、全員に伝えていく必要がある。
作業しているときに指示するときは、物を置かせ、体をこちらに向かせ、全員がこちらに集中したと確認したら、指示を出す。
ここまでできて指示したと言える。
また、指示を出した後に活動を開始したら、指示の追加や変更はしない。
指示したことの結果を想定して指示を出さなくてはならない。

5、所・時・物の原則
活動させるための環境を整えよということである。
活動させるには、場所、時間、物を準備する必要がある。
それが準備できて指導といえる。

6、細分化の原則
指導内容を細かく分けよということである。
ある活動に対して、どれだけ細かく要素を分解できるか、その要素に対してできていない人にできるようになるための指導が思いついているか、これが大切である。
細分化し、解釈を加え、その人がイメージできるような形で示すことが大切である。

7、空白禁止の原則
たとえ1人でも何もしていない時間を作るなということである。
全体への課題を示してから、個別に対応する。
ある活動が終わった後の活動も示し、最後の活動まで示しから動かす。
発展課題も用意しておくと良い。
個別への対応は完璧によりも短く何回も行う方がよい。

8、確認の原則
指導の途中で達成度を確認せよということである。
教えっぱなしではなく、教えた後どの程度できているか確認せよ。
机間指導したり、指で示させたり、友達同士で見合わせたり、些細な技術で確認できる。

9、個別評定の原則
誰がよくて、誰がよくないのか評価するということである。
次々に評価し、どこが良くて、どこがだめか示す。
具体的にポイントを分析し、どうしたらよくなるかまで示せると良い。
個別に評価していくことで自分のことをよく見ていると思わせることが大切である。

10、激励の原則
常に励まし続けよということである。
アメとムチを使うのではなく、やる気にさせよ。
良くないことを単に良くないというだけでなく、どうしたら克服できるかを示し、励ますことが大切である。

このように10この原則を解説してきました。
ぜひ、この本をよんでみて欲しいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?