見出し画像

本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション in 練馬区立美術館

先週の火曜日に、東京の練馬区立美術館で開催中の「本と絵画の800年 吉野石膏所蔵の貴重書と絵画コレクション」展に行ってきた。

2月26日(日)~4月16日(日)、月曜休み。

この展覧会は昨年末から一覧に入れてあったのだけど、吉野石膏の展覧会は数年前に見たことがあるので、無理していかなくても、となったり、TV「ぶらぶら美術・博物館」で放送され、これは是非行かなくては!となったり、しながら、今日を逃すと!というギリギリのところで行くことができた。

結果、行ってよかった!
自分のツボにはまったのと、とにかく安い!最近は2000円越えが当たり前の入館料、こちらは一般でも1000円である。
3つの部屋に分かれていて、入るたびにチケットを見せるのはめんどくさいなあと始めは思ったが、逆に言えば、当日ならば何度でも出たり入ったりできるということである。これもありがたい。

場所が、西武池袋線の中村橋(急行も止まらない)と、便利とは言えない場所なので、遠方から是非、とまでは言えないが、池袋あたりまでいらしたら寄って損はないと思う。
といっても、会期はあと数日しかないので、大急ぎで紹介。

第1章         ヨーロッパ中世・ルネサンスの美しい本の世界
この部屋はおおむね写真撮影が可能。

中世は、印刷技術などはなく、すべて本は手書きである。
だからとっても手間がかかるわけだが、現在残っている当時の写本はとても美しい。

写本の作り方も紹介されているが、こんなに大変なのか!と驚いた。


第2章         近代における書物:美しい本が芸術となるまで

印刷技術が発展し、書物も大量生産できるようになる。
そうすると、無味乾燥な本も増えてくる中、原点回帰で、中世のような芸術的な書物を再現しようという動きが出てくる。
これは、工芸作品などもアーツ&クラフツ運動などとも関連している。

ウィリアム・モリスによるケルムスコットプレスが有名だが、今回の展覧会で、特に取り上げられているのが、リュシアン・ピサロ(印象派のピサロの息子)による、エラニー・プレスだ。
エラニー・プレスは、製本過程を除き、すべてリュシアンと妻エスターによるそうだ。

この章では、絵画作品と、書物の展示がうまい具合に並んでいて飽きさせない。
写真は撮れないので、画像はネットで探せたものだけ。


カミーユ・ピサロ<ロンドンのキューガーデン、大温室前の散歩道>
ルノワール<庭で膝に犬をのせて読書する少女>
ルノワール<幼年期(ジャック・ガリマールの肖像)>


シャルル・ペロー<眠れる森の美女と赤ずきん> エラニープレス(リュシアン&エスター・ピサロ)


アンリ・マティス<白と緑のストライプのブラウスを着た読書する女性>


シャガールの作品は合計13点。

第3章         本と絵画で見る日本の芸術

日本画は、ささっと見て終わりだな、と思っていたけど、伊藤若冲、上村松園、棟方志功、東山魁夷など、予想以上に有名どころの作品が。

とても紹介しきれないので、たくさんあった、ということにとどめておこう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?