トラウマからの回復

最近、FBの公開日記を書こうかな~、書きたいな~、書かないとな~と思っても筆を取り出すのにとても時間がかかります。

以前はからだ中のモヤモヤをとにかく言語化したい衝動をここにぶっつけていた時期もあったのですが、人間生きているといろいろと変化がありますね。

先日の「現状整理」も書き出すのにとても時間が要りました。

実は「現状整理」を書いてから妙な夢を見ました。

夢の中で右耳から巨大な何かがふとした拍子にボロっと落ちたのです。三秒位逡巡して、どうやらそれは巨大な現実ではありえないサイズ感の耳垢なのだと理解しました。こんな汚れているのか!?と驚いた自分は慌てて右手の小指を使って雑な耳掃除をします。するとまあ、出るんですよねやっぱり耳垢が…(笑)

この夢の最中や覚めてからもすごい爽快感がありました。

ネットで夢分析で調べると、大きな耳垢が取れるのは今まで聴けずにいた人の話や言葉が耳に入るようになったというようなニュアンスのことが出てきました。

ぼくは「現状整理」の中で、過去の経験を「過去のものとして捉えられるようになった」というようなことを書きました。思えば一般的にトラウマ状態とは、「過去の記憶や経験が現在に侵襲してくる状態」のことを指します。

で、今までぼくは「とにかく前へ前へと進もうとする時」、意識的にも無意識的にも自分を駆り立てるためにも焚きつけるためにも「トラウマ状態」をフル活用して、こなくそ!とか反骨心を活用して生き抜いてきた節があります。

福岡に来てから、そういう反骨心を使わずに生きれてるな~という実感や感覚は結構ずっとありました。

関東でのぼくの生き方は、「現在が過去との連続性・一体性の中」にあったと言えます。そのため、「トラウマ状態」もある面では日常化していました。過覚醒と過集中を使って修論を書き上げたとか言っていた時期があるかもしれませんが、それらも「トラウマ状態」の副産物かもしれないですね。

中学時代からの友人に3月会った時に、「もう疲れた。この生き方辞めたい。早く落ち着きたい…」とぼくは漏らしました。友人は「でも君はそう言い続けてもう十年になるよ?」と笑いながら言ってきました。

本人としては、そんなに言い続けていたのか?!という驚きが今でもあります。自分を駆り立てる、焚きつけることができる燃料や起爆剤なら何でも活用してやろうというところがありました。とにかく「戦場」にあって、自分が前に進むことができればよかった。けどやっぱり、そういう生き方限界だな~とここ数年ずっと思っていた際に舞い込んだのが、福岡移住という選択肢でした。

「福岡での現在」は、関東で生きていた当時ほど「過去」に囚われずに生きられています。ようやっと、「今、ここ」に集中できるようになった感じなのかな~と今は思います。

福岡に来てから、反骨心を使わずに生きられる時間が増え、「トラウマ状態」に陥る時間も漸減していったのだと思います。

最近はこの間まで言っていたような「早く落ち着きたい」というような気持ちもなくなっていることに気づきます。

とにかく前に進むために「トラウマ状態」を活用することは、起爆剤としては有用なのかもしれませんが、安心感や安定からは遠ざかるのだと思います。けど、その状態を活用しないことには自分の人生はいろんな場面でじり貧だったと思います。それを活用すると安心感はなくなるけど、「ここではないどこか」には行ける。そこに賭けて、動き続けていたのかもしれない。

「現状整理」を書いた時から、ぼんやりと「過去の経験を過去として捉えられるようになった」という事実は、解釈にもよるかもしれないけどそれ自体が「トラウマからの回復」と呼べるのではないかしら…?と思っていました。最近、心理士の友人とも話したのですが、その認識でいいでしょう!という話になりました。

ぼくは「現在が過去に侵襲されづらい心理的安全性の高い場所」にとりあえず辿り着くことができたようです。耳垢の夢は、今まで背負ってきた「歴史性・当事者性」のようなものを全部背中から降ろすというか放りだした…!みたいな感覚やイメージを象徴的に表したものなのかなと個人的には理解しています。

そういったものが無くなって、身軽になってまた一段と余裕ができたぼくですので、そりゃ今までは耳に入らなかったような言葉や話も入りやすくなったかな…(笑)という。

ずっと振り回されたり、悩んだりしてきていた「問題群」がこのタイミングで「解消」されたように感じられて、俺の大好きなナラティヴ・アプローチ~~!!な気分もあります。

あともう一個言っておきたい。

福岡移住が現実的になってきていた頃、ぼくは人に「まあ、福岡への移住は自分にとっては転地療法みたいなもんっすよ(笑)」と嘯いていたのですが、これまさに予言の自己成就…!!!

心理士の友人とも、「現在が過去に侵襲されやすい環境にある人には、転地療法って効果覿面やね~(笑)」と話しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?