「昔の私」は「ほんとの私」?
・昔の私は元気だったんですけど…
・昔の私は明るかったんですけど…
これはカウンセリングの中でお客様が話されることです。
印象としては特に30代以下の方がこう話されることが多いなぁ…と感じています。
昔の私は明るかった、元気だった。
けど今は…
昔の私を取り戻したい。
多くはうつ病や適応障がいといったココロの病を発症してしまい、カウンセリングに来られてこう話されるんですけど、私はここで少し立ち止まることを提案します。
昔のあなたは本当の意味で「明るかった」ですか?
昔のあなたは本当の意味で「元気だった」ですか?
明るい振り、元気な振りをしていませんでしたか?
何故このようなことを伝えるかというと「今の私」は「今までの私」の積み重ねだからです。
本当に明るい人だったら、本当に元気な人だったらココロの病にはならないはずなんです。
どこかで、何かで無理を重ねて、それを自分では気付かないままその「振り」を続けてストレスを抱え続けて溜まってしまった結果が、ココロの病という形で表に表れた。
そう考えると、元気だった私、明るかった私は本当に、ココロからそうだったのかを振り返ってみる必要があると考え、お伝えします。
その場で気付かれる方も居ますし、ある程度時間が経ってから気付かれる方も居ます。
このような提案をすると「過去の自分」を否定されたと感じられて、怒ってしまう方も居ます。
ですが過去の自分を振り返る中で、周囲の人たちとの関係はどうだったか、無理に付き合おうとしていなかったか、無理に好かれようとしていなかったか、何とか嫌われないように、見放されないようにしていなかったか。
みんなと一緒に居ることで、一緒に遊ぶことで本当に楽しかったか、疲れていなかったか、自分を犠牲にしていなかったか…
そんな風に振り返ってみると、昔の自分は無理をしていたかも知れないと気付けることもあります。
そこに気付けたとしたら、昔の私に戻るのは間違いだということに気付けます。
そこからは「昔の自分とは違う自分」になることが目標となって、これまでの自分とは違うことをしていくことが必要になることも分かります。
「今の自分」は「今までの自分」の積み重ね。
今がつらいと感じられている方は、この視点から自分を振り返ってみるのも良いともいます。
頂いたサポートはカウンセリング普及活動などに使わせて頂きます