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上手な「並」の教師は姿勢指導について考えを持っている①


ベテランで名人の先生が低学年を持つと、学級のルールが徹底されたり、
子どもの学習中の姿勢が良くなったりすることが多いように感じます。
これ本当に素晴らしいと思うんです。
低学年である程度ルール がしっかりしていると
中学年 高学年とそのリソースが使えるので
いい感じのスタートが切れて生活指導が大変楽になります。
私自身は「並」教師だから特別に自分の指導法って持ってないんですが
名人や上手な「並」の先生のやっておられることを見ると
いくつかまねできそうなことを見つけました。
そしてそれをやってみると確かに効果を実感するのです。
「並」の教師の私も、低学年を持つと名人とまでは行かないにしても
ある程度指導をして、中学年や高学年の先生が
そのリソースを使えるようにしたいと強く願っています。
そのためにも今回は姿勢指導に焦点を絞って、
皆さんと活動を共有したく思い、ここにまとめようと思います。

 短い時間から長時間に伸ばす

姿勢指導すると、どうしてもずっと「いい形で待ちなさい。」っていう風に
指導しがち。そしてうまくいかないからお互いに悩む。
あるあるの出来事なんですが、いろんな方の指導を見て
自分は、これをする前に一つ子供と教室で
約束しないといけないことがあると思います。
それは「子どもと時間を決めること。」

姿勢指導は何のためにするのかというと、当然活動の効率を
良くするためで、それは子どもも気がついているんですが
何をどこまでするのかということについては、
多くの場合、共有がなされていないように思います。
そういう状態で指導をしようとすると、教師主導型になるから
よけい子どもは乗ってきません。

だからまず最初に、「何分ぐらいいい姿勢でできるかな?」と
子どもに投げかけて、児童の主体性を引き出すのがよいと思います。
そして子どもが考えた時間を、実際に過ごしてみるといいと思います。
やってみられたら気がつかれるかと思いますが
約束した後の子どもは、教師の想像以上にがんばります。
もし成功したら大いに賞賛し、失敗したのなら「今は」まだ力が足りない
ことをみんなで共有しましょう。(叱ったり怒ってはいけません)
姿勢指導の際に忘れがちですが、姿勢を良くすることが目的ではなく
子どもがどうするといいか自分で気がつくのもこの指導の大事な部分です。そして子どもがいい姿勢をし続けるというのは大変な事なんだと考えたり
長時間するにはどうしたらよいかと気づくところから指導は
始まると思います。

指導をするときは「これから○○するんだけど何分欲しい? 何分ならできる?」のような話をし、
「その間は集中してやるんだよ。」「 姿勢もいいといいよね。」などと
約束してまずは1分ぐらいから、2分、3分と
伸ばしていけばいいと思います。
よく結果を焦って、急に1時間などと伸ばす人がいるんですが
発達的にも急に時間を伸ばすのは無理で一年間の長いスパンで
徐々に伸ばしていかないと、教師主導型にまたなります。
というか、毎日同じように少しずつ取り組んでいくところが
名人のような指導のコツで、子どもの中でも習慣になるように
持っていくのがさらに大事なことだと思います。

大事に育てた子どもの習慣は後の学年にも伝わりますが、
焦って子どもに負担を強いるようになると
次の年はかえってリバウンドを起こすことになり
落ち着いている学級と引き継いだ次の担任さんが、大変な目にあいます。
(こういうのって特に新任さんに渡すことが多いので大混乱。)

以上のような理由から「子どもが主体」で「短時間から長時間」で
姿勢指導をすると程度落ち着いた、いいクラスが育つと思います。
そしてそういう文化は学校の長所になるので
ゆっくりと焦らず、仮に自分でできなくても次の先生も含めて
じっくりと習慣をつくるようにして行けたら最高だと思います。


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