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#PSYCHOPASS

11/1 『PSYCHO−PASS サイコパス3 FIRST INSPECTOR』を読んだ

3期の完結編、大一番の事件であるが前3作とは著者が変わってしまった。が……意外と違和感はない。さすがプロのお仕事ということか。調べてみたら著者は3期よりも前に出たゲームに関わってた人とのことだし、心配は無用だった。 その中でも特に梓澤はマジでそれまでの、吉上亮が書いていた梓澤と一切遜色ないように見えた。シリーズボスだというのに……やはり「普通の人」だからかな。優秀だし非凡だけど、特殊ではない。 ゲームスタート……事件が始まると、あちこちに散らばっていた面々がそれぞれに事態に対

10/3 『PSYCHO-PASS サイコパス 3〈C〉』を読んだ

前2巻をも上回る分厚さ、相当の歯ごたえだった。アニメを一度観ているから内容もスッと入ってくるかと思っていたが結構難航した。だがじっくりたっぷりやってくれたおかげで複雑怪奇な信仰特区編もいくらか理解できたと思う。 なかでもトーリの内情が深く描写されていたのがよかった。事件の主犯格なのに犯罪係数が異常に低かったり、でも入信前は色相真っ黒だったらしいとか、うっかり流してたがよく考えると君どういうことなんだ?と思える点などが納得できるようになっていた。その精神性はあまりに幼く、しかし

8/20 『PSYCHO-PASS サイコパス 3〈B〉』を読んだ

これを読んでる最中に、『PSYCHO-PASS』新シリーズが始まることが発表された。今のペースでいけばちょうどノベライズ作品を読み終わる頃に新シリーズを迎えられそうだ。なんだかんだベストなタイミングで事を運んでいけた。俺にもインスペクターの才能があるかもしれない。 今巻でのメインは都知事選挙編、この話でのキーパーソン?であるAI「マカリナ」は、小宮カリナ限定とはいえ「限りなく人間に近いAI」ということで、これまた並行して読んでる『BEATLESS』との相関性を感じさせた。マカ

7/18 『PSYCHO-PASS サイコパス 3〈A〉』を読んだ

とうとう現行最新時系列のノベライズに到達した。これが全3巻でその後劇場版第3作目のノベライズを毎月ごとに読むとなると、11月には最前線へ追いついてしまうことになる。その頃には4期の話が出てきているとタイミングぴったりで嬉しいのだが。 前回の劇場版第2作目からおよそ3年ほど経ったということで、新たなる面子のもと新たな局面を迎える公安局刑事課一係。しかし3年とは考えてみると結構長い。キャラクターも刷新されるわけだ。とりわけ第一章では新主人公である監視官2人について多く描写が割かれ

6/1 『PSYCHO-PASS Sinner of the System 下』を読んだ

本ノベライズ共著者の一人である吉上亮氏はあとがきにて、「狡噛慎也は、自分にとって一種の聖域でした」と述べる。実際それは多くの『PSYCHO-PASS』ファンにとっても同様であると思う。考えてみれば不思議なもので、『PSYCHO-PASS』という作品の本質でもあるシビュラシステム、その真実に触れていない(少なくとも現時点では)にもかかわらず、ここまで狡噛というキャラクターに重きが置かれているのは何故なんだろうと思う。常守朱や槙島聖護もその真実に触れ、それぞれのシステムに対しての

5/24 『PSYCHO-PASS Sinner of the System 上』を読んだ

前回の劇場版同様、映画は一度観ているが一度観たきりで細部は忘れていたのでそのおさらい気分。しかし意外とボリュームが多いしその上2本立てなので思ってたよりだいぶ楽しめた。 まずCase.1。序盤に秘匿通信・ウィスパーモードについて設定の説明があったんだけど、あれそういうシステムだったんだ!と長年の疑問がようやく解消された。映像でも小説でも、テレパシーか脳に通信チップでも埋め込んでるんじゃないかという無言の通信シーンがよく出てきてどういう技術使ってるんだ?と疑問だったのだ。口の

4/13 『劇場版PSYCHO-PASS 』を読んだ

劇場版は公開時に映画館で1回観たきりであったので、ほどよく内容も忘れかかっており、脳内再生とのくらべっこをする必要はなく半分くらい新鮮な気持ちで読めた。ただ、1期ノベライズでも思ったことだが、場面転換や章の切り替わりが唐突で慣れない。やっぱり映像が先にある感じはするな―。ノベライズなんだからそうなんだけど。 あらためてストーリーを追ってみると、意外とそれほど複雑な話でもない。海外にシビュラシステムが輸出されて、見に行ってみると実は不正が横行しており、バレたので口封じされそうに

3/14 『PSYCHO-PASS サイコパス 下』を読んだ

下巻に入ってから文体に読み慣れてきたのか、脳内原作再生とも結構かみ合うようになってきた。一方でボーナストラックのアニメには無かったショートエピソードなども楽しい。 シビュラシステムの真実が明らかになるシーンを読みつつ、免罪体質も永遠不変ではないのだろうなあ、などと思う。藤間なんかがいい例で、これは『PSYCHO-PASS 0』を読んだ時にも思った。免罪体質者をシビュラに取り込むという解決法はシステムが通用しない人間を消せるという利点があるが、シビュラに取り込まれた人間がクリ

3/8 『PSYCHO-PASS サイコパス 上』を読んだ

月1冊ずつ読んでいくつもりが半年近く空いてしまっていた。しかし未だ4期の情報は出てきておらず、順当に読んでたらもう終わってたかもしれないので、こんなペースでちょうどいいかもしれない。 アニメの方は累計で2.5周くらいはしているから、お話としては見慣れたものではある。ただそのせいで、読みながら脳内でアニメを同時再生していると、映像でたっぷりとフリや見得を利かせて表現されたシーンが、文章ではあっさりと描写されてたりすると、肩透かしを食らったような気になってしまう弊害はあった。映像

8/14 『PSYCHO-PASS サイコパス/0 名前のない怪物』を読んだ

面白かった。 そろそろ4期が発表される頃合じゃねーかなと勝手に直感して、それまでには復習しておきたいと思ってノベライズに手を着けだした。これから毎月1冊ずつ読んでいけば読み終わる頃には発表されてるんじゃないかな……今のところ全然そんな気配はないが。せめて一報出てから読み出すくらいでちょうど良かったのでは? まあもう始めちゃったので仕方ないけど。 そうしてまずは手始めに読んだ1期の前日譚。狡噛が執行官となる前の出来事。 狡噛と佐々山のコンビはアニメでも多少描かれていたけど、そ