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2021年7月の記事一覧

7/25 『祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る。』を読んだ

面白かった。 初めて読む作家。 冒頭に世界の各国とそこが擁する学院の説明がされて、世界観をさっそく構築していくタイプだなと読んでいくと、さらに章の合間合間に登場人物紹介や新たな用語解説などが入ってきてて、構成が面白い。ソシャゲとかでのローディング中に出てくるTIPS的な。ジョジョの単行本での各話の間に挟まるスタンド紹介的な。意外と小説でこういうの見たことなかったな。 そしてそれが更に話の流れと合わさることでこの作品世界の様相がおぼろげに想像できて、最初に6か国6学院を説明し

7/10 『七つの魔剣が支配する Ⅶ』を読んだ

面白かった。 三年生……月日が経つのは早いなあと思いつつ、その年月が育てた各人の成長が麗しい。オリバーやその仲間たちのみならず、同級生や下級生の成長などにも楽しみと期待が膨らむあたり、この面白さはゲーム「軌跡」シリーズのソレに近しいものがある。遠からずアニメ化などもしてくれるだろうが、ゲーム化したものも見てみたい。できれば日本ファルコムから。 新しいキャラ、ライバルなどが増えて、同級生たちにもまだまだ魅力的な曲者がいるなあと思ったら、なんとこの新キャラたち

7/4 『博奕のアンソロジー』を読んだ

面白かった。 作家の宮内悠介が自らテーマを決め、自ら希望の作家を選んでそのテーマにまつわる原稿をお願いして書いてもらったという企画。冲方丁がそこに名を連ねていたので買ってみた運びで、ほかの作家は名前は知ってても作品はほとんど読んだことない人ばっかりだったが、新しい出会いを求めるいい機会にもなった。まさに読者たる自分にとっても博奕だったわけだ。結果としては、だいたい勝ち越したと言っていい。 梓崎優「獅子の町の夜」 金持ちの博奕。最初の話だからまずは前菜的にラ

7/1 『野田の日記 2012-2020(あとのほう) それでも僕が書き続ける理由』を読んだ

面白かった。 前巻のメインと言ってもよかった郵便局員の日常が、バイトを辞めさらには一人暮らしを始めたことによって終わりを告げてしまったものの、そこまで前半と何が変わったということはない。本格的にジム通いをしてムキムキマッチョになっていくという変化はあったけども。 日記のタイトルの一つにもあったが、本当にやってることがずっと変わらない。あるいは、変わらずにずっとやり続けることができている、とも言える。淡々と書いていたが、M-1にもR-1にもKOCにも毎年ずっと