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2021年1月の記事一覧

1/23 『イルカも泳ぐわい。』を読んだ

面白かった。 ここ最近読んでた芸人エッセイ本などとくらべると、どこどこで何したらどうなった、といったエピソードトーク的なものより、このときのこれこれが何だったみたいな、いわばリアクション模様に紙幅が割かれていた印象。途中から空想の話になったりすることも少なくなく、ネタ帳でも見せてもらってる気分。それはそれで嬉しい。 にしても、学生時代の友達の描写の細かいことよ。その子の言動に対する当時の自分の所感まで細かく、そういう一挙一動にいちいち印象を抱けるのもすごいが、それを現在まで覚

1/14 『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 3 「case.双貌塔イゼルマ(下)」』を読んだ

面白かった。 上巻のライネスからバトンタッチし、下巻はグレイが一人称語りを担当。グレイ、地の文では師匠以外は呼び捨てにしてるんだな。意外。この子のことはアニメとFGOなどで見てきたが、まだまだわからないところが多そうだ。怖がりで引っ込み思案で自己否定的であるが、今巻での一人称語りからはどこか俯瞰するような態度が伺えた。まだ周りとうまく馴染めずにどこか傍観者的になるというのはわかるが、それであるにしても、その視点はやや高みから見下ろすような雰囲気がある。気のせいかもしれないが。

1/6 『新本格魔法少女りすか 4』を読んだ

面白かった。 いや、終わった……めちゃめちゃ終わった。よくもまあ、完結したものだ……それも、完膚なきまでに完結した。いちど中断した作品を、よくここまで完膚なく終わらせられるなと感嘆した。 確かに、年月を経たことによる文体というのか雰囲気というのかの微妙な変化というのはあり、西尾維新といえどいろいろ変わるものはあるんだなあと思えるところはある。キズタカそんなに駄洒落好きだったっけ?とか。ただ、そんな言いがかりも最後のあの台詞を聞けばイチコロよ。全て許せた。許すばかりか感謝感激だ

12/31 『新本格魔法少女りすか 3』を読んだ

面白かった。水倉鍵の登場からのピンチに次ぐピンチ、ボリュームは少ないけれど見所は多い。水倉鍵は忍野扇の原型みたいな奴だったんだなあ。今まで連想しなかったのが不思議なくらい。りすかの啖呵も格好いい。そして折口きずなの魔法もめちゃくちゃで好きだ。 あと再読して気づいたこととして、キズタカ、完全記憶能力の持ち主なんだな。早熟の秘密か。夢の中とはいえ、生まれてからの十年間のすべてを記憶していると、二千歳のツナギに向けて言っているのはえもいわれぬ趣がある。「忘れたら、思い出せばいい」な