1/23 『イルカも泳ぐわい。』を読んだ

面白かった。
ここ最近読んでた芸人エッセイ本などとくらべると、どこどこで何したらどうなった、といったエピソードトーク的なものより、このときのこれこれが何だったみたいな、いわばリアクション模様に紙幅が割かれていた印象。途中から空想の話になったりすることも少なくなく、ネタ帳でも見せてもらってる気分。それはそれで嬉しい。
にしても、学生時代の友達の描写の細かいことよ。その子の言動に対する当時の自分の所感まで細かく、そういう一挙一動にいちいち印象を抱けるのもすごいが、それを現在まで覚えていられるのもすごいな。作者とは同年代だけにそう思う。俺なんて高校時代のクラスメイトがどんなだったなんて全然思い出せないよ。各サブタイトルのほとんどが誰かの台詞だったり、そもそも本のタイトルの由来といい、日常に流れてくるワンフレーズに対しての執着心がとても強いのだろう。特に何に使うわけでもないが、見習いたいなと思った。

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